467848e48262b7751580b721b07ad2
男と女の答えあわせ【Q】 Vol.292

彼女と2泊3日の福岡旅行。38歳独身主義男が急に結婚を意識した女の言動とは

三浦マキ

Q2:旅行で、男が女に対して結婚を意識した理由は?


「由梨、来月福岡でも行く?行きたいレストランがあって」
「うん、行きたい!」

仲は良かったので、旅行はたまに行っていた。この時も、そこまで深く考えずに二つ返事で行くことになった。

しかしこの旅で、駿の中で何かが変わったらしい。



福岡へ到着後、まずはホテルにチェックインをし、少しゆっくりしてから初日のディナーへと向かう。

駿は、福岡に出来たばかりの新店『L’AS FUKUOKA』を予約してくれていた。


「ここって、青山のお店と一緒?」

青山店の方にはもう何度も行っているけれど、福岡店はもちろん初めてだ。

「そうそう。新たに福岡にもオープンしたんだよね」
「駿って、本当にセンスが良いよね」

薬院駅からすぐの所にあるハイセンスなお店は、照明の感じや店内の雰囲気も良く、デートにもぴったりだ。地方の美味しくてオシャレなお店まで知っている駿を、改めて尊敬の眼差しで見つめる。

そしておまかせコースと一緒にペアリングもお願いし、福岡の夜に乾杯してから楽しいディナーが始まった。

「福岡でこれが食べられるなんて!」

サクサクのクリスピーに、しっとりとした濃厚なフォアグラが挟まれた『L'AS』名物の「フォアグラのクリスピーサンド」までちゃんとある。


華やかで美味しい食事と共に、進むペアリング。久しぶりに、駿の顔を正面からまっすぐ見つめられた気がする。

お互い向き合って座って、ゆっくりと食事を楽しむこと。私が求めていたのは、こういう時間だったのかもしれない。

「由梨、今日はご機嫌だね」
「うん、だって嬉しいんだもん」
「喜んでもらえて良かった」

赤ワインを飲みながら、すっかりご機嫌になった私。

「美味しかった〜♡駿、もう1軒行こうよ」
「そうだね、せっかくだし」

久しぶりに駿と楽しい時間を過ごせ、ケンカなどもせずに幸せな空気が二人の間に充満していたと思う。

2泊3日なんて光速のように過ぎていく。

お互い隙間で仕事や友人とのメールに返信したり、オンラインミーティングに参加したり…各々自由に、適当にやりたいことをして過ごしていた。

そして2日目の夜。ご飯を食べながら、私たちはもう次の旅行計画を立てていた。

「由梨、次はどこか行きたい場所とかある?」
「え〜どこがいいかな。国内?海外?」
「どちらでも」
「迷っちゃう!でもその前に、今回の福岡旅行、お母様へのお土産とか買った?」
「あ…やべ、忘れてた」

今年の夏、駿のお母様は入院していて、お見舞いに伺った。今回もお土産くらいは必要だろう。

「明日、空港で何か買うよ」
「うん、そうしよう。私からもお金、出させてね」

こうして2日目の夜もあっという間に過ぎて、帰宅の時間となる。

帰り道のこと。突然の駿からの同棲の提案に、私は嬉しい気持ちよりも驚きの気持ちが勝った。

― あんなにも結婚も同棲も嫌がっていたのに…なんで?

なぜ駿の気持ちは変わったのだろうか。


▶前回:「餃子とビールが好き」と男に言う29歳女。“庶民派アピール”の裏にある計算とは

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

▶NEXT:11月2日 日曜更新予定
男が急に結婚を意識した理由は?

あなたの感想をぜひコメント投稿してみてください!

この記事へのコメント

Pencil solidコメントする
No Name
しかし去年の誕生日、私はどこか期待していた。さすがにそろそろプロポーズだよね?
しかしそんなこともなく気がつけば交際3年になった。

しかししかして、しかしの使い方がちょっと変だよ。
頼むでしかし。
2025/11/01 05:3835Comment Icon3
No Name
由梨の機嫌が良かったから? 食事以外は各々友達とLINEやらミーティングやら適当に自由だったのが心地よかったとかそんなつまらないアンサーなんだろうなと。
2025/11/01 05:1525Comment Icon3
🤣
毎晩会食という名の予約の取れないレストラン
2025/11/01 05:3022Comment Icon5
もっと見る ( 55 件 )

男と女の答えあわせ【Q】

三浦マキ

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

この連載の記事一覧