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男と女の答えあわせ【Q】 Vol.288

結婚前提の同棲だったのに、わずか9ヶ月で破綻。女が許せなかった些細なコトとは

三浦マキ

Q2:女が最後のほうに思っていたことは?


そんな楽しい毎日が続いていた中で、思い返してもそこまで悪いことをしていないと思う。

「祥子、僕の黒のパンツ知らない?」

日曜の朝、今日穿こうと思っていたパンツが見当たらなかったから、掃除機をかけている祥子に僕は尋ねた。

「え?今日洗濯して乾燥機に入れたはずだけど…」
「クローゼットの中になくて」

洗濯は祥子がしてくれる。だから僕は、そこは任せていた。

「あ、ごめん。まだ乾燥機の中に入れっぱなしかも」
「後で、いつもの所にかけておいてもらっていいかな?午後出かける時に穿きたくて」
「わかった」

もちろん祥子は、僕のパンツを乾燥機から取り出して、クローゼットに入れてくれていた。


そしてしょうがないことだと思うけれど、一緒に住むと会話は少なくなっていく。当初は話したいことがたくさんで、ずっと話し続けていた関係も、食事中はテレビを見ることが多くなっていた。

「てっちゃん、あのさ」
「ん?ちょっと待って。今テレビ見てるから。後にして」

別に無視するつもりはなかったが、祥子はたいていタイミングが悪いときに話しかけてくる。いつもドラマが盛り上がっている時とか、仕事のメールを返している時とか…。

女性はたくさん話したい生き物だから、話したい気持ちは理解できる。

だからテレビを見終わった時とか、落ち着いたタイミングで、ちゃんと僕は話を聞いてあげていた。

「祥子って、本当にいつもタイミング悪いよね」
「そんな言い方しなくても…」
「で、何?」
「てっちゃん、私の化粧水使ってる?」
「そんなこと?うん、使ってるよ。あれいいよね」

祥子の化粧水を使い始めてから、すこぶる肌の調子が良い。

「あの化粧水、美容クリニックで買ってるやつだから結構高いんだよ。私だって大切な日の前日にしか使わないのに」
「そうなんだ。だからいいんだね」
「もう一回言うけど、あれ大事にしてるんだからね?」

でも家にある物だし、一緒に使ったほうが効率が良いだろう。


「牛乳だってシェアするしね」
「牛乳と化粧水は違わない?」
「ほぼ一緒だよ」

そんなことで笑い合えるくらい、僕たちの関係は順調だったはず。

僕が家事を放棄したとか、生活費をまったく支払わない…とかではないから、どうして祥子が急に「同棲を解消したい」と言い始めたのか、まったく検討がつかない。

一体、彼女は何が気に触ったのだろう…。


▶前回:「顔は可愛いのに…」2回目のデートに誘われない30歳女。彼女が犯している食事中の失態とは

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

▶NEXT:10月5日 日曜更新予定
同棲中の彼氏に対して女が募らせていた不満とは

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この記事へのコメント

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No Name
高級な化粧水で特別なケアの時にしか使わないからもう勝手に使うなよと言ってるのに、
でも家にあるものは一緒に使った方が効率いい、牛乳だってシェアするにね って バカ過ぎて話にならない。
2025/10/04 05:1224Comment Icon6
No Name
収入の割合で家賃と家事の負担を決めるのはいいと思うけど、何だろう…態度デカくない?
掃除と料理だけやって家賃は三割負担で住めて、近所のお店で外食する際も折半どころか3割程度しか払わない。 祥子が担当の洗濯は手伝うどころか亭主関白男並に「いつもの所に掛けといて、午後出かけるから」って。相手の状態無視で話しかける祥子もどうかと思うけど「今取り込み中だから後にして」も、何偉そうにってムカついてたと思う。
化粧水の件はバカ過ぎて閉口。
2025/10/04 05:3022Comment Icon5
No Name
鉄二は4歳年上の祥子と元々友達同士だったが何となく男女の関係になりいつの間にか交際に発展
これ、月曜の連載にケンカ売ってる?😂😂
2025/10/04 05:2612Comment Icon3
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男と女の答えあわせ【Q】

三浦マキ

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

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