Q1:同棲をする上での支払い問題は、合っていた?
祥子とは元々友達だったのだが、向こうが彼氏と別れたタイミングでなんとなく男女の関係になり、いつの間にか交際に発展していた。
付き合いも長かった分、僕たちは交際を決めた段階で結婚を見据えた、真剣な関係だった。
「交際1年くらいで結婚かな」そんなふうにお互い思っていたと思う。
そして僕の家の更新が近づいてきたタイミングで、祥子が突然同棲の話を持ちかけてきた。
「せっかくだから、一緒に住む?家賃ももったいないし。実は同じマンション内で、もう少し広い部屋が空いたんだよね」
恥ずかしい話だけれど、4歳年上の大手広告代理店勤めの祥子は、不動産会社に勤める僕よりも給料が高い。
だから、代々木上原にある祥子の家の方が広くて綺麗で居心地が良く、僕が彼女の家に行くことの方が多かった。
「そうなの?じゃあそっちに、一緒に引っ越す?」
「うん。名義は私になるけどいい?」
「もちろん。僕はなんでも」
こうして祥子の名義で50平米ほどの部屋を借り、二人で住むことになった。
1LDKでの同棲生活は、正直にいうと大変なこともある。
ベッドルームが一つしかないので、ケンカをしても逃げ場がない。そしてお互いリモートワークになったらどちらかが遠慮してカフェへ行ったり、極力時間が被らないようにしたりと配慮が必要だ。
「祥子、俺明日10時からリモートで」
「そうなの?私もなんだけど」
「じゃあどっちかが家出ないとか…」
「わかった、私が出るよ」
「本当に?いつもありがとう」
こんなふうにお互いうまく譲歩しあっていた。
家賃は、話し合った結果、手取り60万の祥子が7割、手取り40万の僕が3割負担することになった。
ただ僕の年収が低いこともありので、料理を作ったり、掃除をしたり、家事は積極的に僕が担当していた。
「てっちゃん、いつもご飯作ってくれてありがとう」
「ううん。でも洗い物は頼んでいい?」
「もちろんです!」
またお互いに好きなこと、嫌なことが一緒の祥子との同棲は楽しかった。祥子も外食が好きで、僕たちはよくレストラン開拓を行っていた。
「祥子、次の日曜、気になっていたレストランに行きたいんだけど」
「いいよ。なんていうお店?」
「駅の近くにある店なんだけど…」
そうやって、近所の店を一緒に開拓できるのも楽しい。外食の時の支払いも、家賃と大体同じくらいだった。
また仕事で疲れて帰ってきても、祥子の顔を見るとホッとしたし、心が安らぐ。そして僕たちは平日はほとんど飲まないため、週末に二人で晩酌をするのが楽しみでもあった。
「今週もお疲れさまでした」
「乾杯!」
僕が作ったご飯を二人で食べながら、今日1日何があったかとか、時にはぼうっとテレビを見たりとか…。
そんな平和な時間が、ずっと続くと思っていた。
この記事へのコメント
でも家にあるものは一緒に使った方が効率いい、牛乳だってシェアするにね って バカ過ぎて話にならない。
掃除と料理だけやって家賃は三割負担で住めて、近所のお店で外食する際も折半どころか3割程度しか払わない。 祥子が担当の洗濯は手伝うどころか亭主関白男並に「いつもの所に掛けといて、午後出かけるから」って。相手の状態無視で話しかける祥子もどうかと思うけど「今取り込み中だから後にして」も、何偉そうにってムカついてたと思う。...続きを見る化粧水の件はバカ過ぎて閉口。
これ、月曜の連載にケンカ売ってる?😂😂