Q2:男が一歩引いた女の言動は?
初めて二人で食事へ行って以降。わかりやすく、義樹からの連絡が増えた。
内容は本当にどうでも良いことばかりだったけれど、それが嬉しくて、私もすぐに返事をする。
― Yoshi:おはよ〜。この動画見て、面白いから。
― 菜々:本当だ、何これ。
私はSNSマーケティングの仕事をしているため、職業柄常にスマホをチェックしている。だから義樹から連絡が来ると、すぐに返事ができる。義樹もIT関連の会社勤めのせいか、返信のスピードが早い。
私は連絡を溜めるのが好きではないので、すぐに返したい派だし、お互いのスピード感も似ていて心地よかった。
そして、LINEのやり取りだけではない。私がインスタに何か載せると、義樹は必ず反応してきてくれる。
リアクションマークだけではなく、DMで「美味しそう!」とか送ってくる。もちろんそれにも「いつ行く?」と返信をするので、結果としてずっと私たちはラリーが続いていた。
― これって…絶対私のこと、好きだよね?
そう勘違いせざるを得ないようなほど、義樹からの連絡は続く。しかし、なぜか次のデートの約束をしてくれない義樹。
だから痺れを切らして、私の方から何度か誘ってみた。すると3回目くらいで日程が決まり。もちろん私は気合を入れて挑んだ。
― これで決まるのかな。
二度目のデートは、私が好きな恵比寿のイタリアンの店にした。
「お店、ここで良かった?」
「もちろん。俺より菜々のほうがグルメ偏差値高いから、助かる」
そう言って、ニコッと笑う義樹。この“笑うと目がくしゃっとなる感じ”が私はたまらなく好きなんだな、と義樹を見ていると改めて思う。
そんな私の気持ちも知らず、今日も義樹はご機嫌だった。
「菜々って、返信のスピード早いよね。そんな無理して返さなくてもいいからね?仕事もあるだろうし、俺の送る内容、しょうもないものも多いし」
「うん。無理はしてないよ。私、アイコンの上に数字が溜まっているのが許せなくて。すぐに返したいんだよね」
「菜々は仕事ができますね〜」
「いえいえ、義樹さんほどでは」
そんな冗談を言いながらも、この日も2軒目まで行って楽しいデートとなった。
帰り際、まだ帰りたくないオーラを発していると、何かを察したのか義樹が少し考え込んでいる。
「菜々、もう1軒行く?」
「うん!行く!!」
この日は結局、3軒ハシゴした。それなのに、帰り際にキスもハグもなくあっさりと解散となった。
「じゃあ菜々、またね。気をつけて帰るんだよ」
「う、うん…またね」
こうして別れて、その後何通かのやり取りはあった。しかし義樹からの連絡はめっきり減り、そして既読スルーにまで堕ちてしまった。
― なんで?一時期はあんなに盛り上がっていたのに…。
果たして、彼は何を考えているのだろうか。
▶前回:アプリで出会い「3度目のデート」で交際に発展。1年後に結婚に至った女の“勝ち”言動とは
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:8月3日 日曜更新予定
男が急に連絡を返さなくなったワケは?
この記事へのコメント
で、何となく即レス負担だし菜々からの好意にも気付いて、付き合う気も無いし思わせぶりはやめようってなった?!
菜々から誘ったイタリアンが高級店だったが(三軒目迄含めて一度も) 財布を出さない彼女にドン引きしたとか? もっと言うと軽々しくエレベーターでキスに応じるような女性に興味はない...続きを見るとか言い始めるアンサーかもww
イタリアンのデート後、菜々がインスタに義樹と分かるように彼の持ち物(例えば時計など) を見切れさせた思わせぶり投稿していて、それを見てもう無理だと思われた?
と同時に元カノと復縁とか。