Q1:「次はもっと一緒にいたい」の意味はなに!?
香澄と出会ったのは、僕の友人である康二と一緒に飲んでいる時だった。康二が女友達に連絡をして、僕たちがいる西麻布の会員制のバーに女性二人がやってきた。
その時、康二の女友達が連れてきた子が香澄で、23時ごろからで四人で飲むことになった。
外見や見た目はふわっとしながらも、どこか芯が強そうな香澄。もちろん顔は可愛いくて、最初に店に入ってきた時から「いいな」と思っていた自分がいる。
この日は、盛り上がり25時くらいまでみんなで飲んで、最後は帰る方向が同じ僕が香澄を送っていくことになった。
「よければ、次は二人で飲みませんか?」
そう誘うと、香澄はすぐに大きく頷いてくれた。
「ぜひ!LINE交換しませんか?」
こうして連絡を取り合い、僕たちはすぐにデートをすることになる。
僕が予約したのは、虎ノ門にある鮨店だった。
タイミングよく予約していた枠が二席あり、もう一人は誰を誘おうかと思っていたところだった。この機会を逃すわけにはいかない。
もちろん、予約困難店ということもあってか、店名を伝えた段階から香澄は喜んでいた。
そして店前で待ち合わせをした時、小走りでやってきた香澄は、楽しみにしているのが隠しきれていない様子だった。
「今日、すっごく楽しみにしていたんです♡」
可愛い笑顔でそう言われて、喜ばない男性はこの世にいるのだろうか。
この時、僕は彼女に落ちた気がする。
食事中ももちろん楽しくて、天然なのかテクニックなのかわからないけれど、「あれ?これって、俺のこと好きなのかな?」と思うシーンがいくつかあった。
例えば、普段よく行くレストランの話になった時のこと。
「拓実さんは、普段こういう素敵なお店ばかり行かれるんですか?」
「毎日じゃないけど、頻度は高いかな」
「え〜そうなんですね。すごい!私もまた、どこかご一緒させていただきたいな…」
「もちろん!どこか行きたい店とかあるの?」
「そうじゃなくて。拓実さんと行けるなら、どんなお店でも嬉しいです♡」
転がされているのかもしれない。でも、嬉しい。
「本当に?そう言ってもらえると嬉しいけど…」
「あ。私、焼き鳥屋さんとかも好きなんです。キラキラした感じではなく、モクモク系の」
「そうなんだ!意外」
このギャップは、いい。
高級店ばかり行っているのかと思ったが、こういう庶民的な一面が見えるとグッとくる。
「香澄ちゃんと行きたい店、たくさんあって迷うな」
「じゃあ…一つ一つ、叶えていきましょうよ」
もちろん、食事だけでなく酒も進む。こうして飲みすぎた僕たちはこの食事を終えても盛り上がっており、2軒目にも行くことになった。
盛り上がっていて、お互いお酒も結構飲んでいる。でも香澄は途中から帰りの時間を気にしているようで、スマホをたびたび見ている。
だから引き留めるのも申し訳ないと思い、一応お伺いを立ててみた。
「時間、大丈夫?無理しなくていいからね」
そう言うと、急に香澄が距離を縮めてきた。
「拓実さんって素敵ですよね…もっと一緒にいたいなぁと思うんですけど」
「本当に?僕もなんだけど」
「さすがに今日は初デートだし、もう24時なので帰りますね。ただ次は、もう少し長く一緒にいれますか…?」
「もちろん」
こうして僕は期待値が爆上がりしたまま、次のデートを迎えることになった。
この記事へのコメント
それと、こんなあざとい女を香澄という名前にしたライターさんの悪意に笑った。庶民的アピールと小走りで登場とか、絶対腹黒い。