Q2:二度目のデートのシンプルな失敗点は?
楽しみにしていた二度目のデートは、すぐにやってきた。今回は前回と違い、お昼間のデートだ。
夜と昼のデート、女側からするとだいぶ準備の量も心意気も違う。
昼のデートのほうが肌のアラも目立つので、3日前から準備が必要だ。だから私は数日前から飲み会の予定を断りお酒を断ち、連日パックもして念入りに整えた。
当日、自分的に、結構決められていたと思う。
ただ残念ながら雨が降っていたので、出かける前に髪の毛のうねりを念入りに抑える。しかしそんなことをしていたら準備に時間がかかってしまい、待ち合わせに5分ほど遅れてしまった。
「お待たせしてすみません…!」
「全然大丈夫ですよ。僕もさっき来たところなので。何を飲まれますか?」
「じゃあ…チャイティーラテで。オーツミルクに変更ってできますか?」
「わかりました。ちょっと待ってくださいね」
蓮がテーブルの上にあるQRコードのメニューを読み取り、オーダーしてくれている間に、窓ガラスに映った姿で再度自分を確認してみる。
― うん、大丈夫。
服装も派手すぎず地味すぎず。ちょうど良い塩梅だと思う。髪の毛も頑張った結果、ちゃんと綺麗にまとまっている。
そんなふうに確認をしていると、コーヒーとチャイティーラテが運ばれてきた。
「生憎の雨ですね…」
蓮が外を見ながらそう呟いたので、私も大きく頷く。
「そうですね…」
雨が好きだという人もいるけれど、それは家で引きこもれる日に限ると思う。今日みたいな大事な用事がある時は、やっぱり晴れていて欲しい。靴だって雨と晴れだと違うものになるし、コーディネートも変わってくる。
「やっぱり晴れている方がいいですよね」
「はい、そう思います」
同じタイミングで、お互い一口ずつコーヒーとチャイティーラテを飲む。
雨音はカフェの中に流れるボサノヴァ風の音楽と、周囲の会話でかき消されていき、二人の間に静かな沈黙が流れた。
「恭子さんは、どの季節が好きですか?」
「私は…春ですかね。蓮さんは?」
「僕は夏が好きだったのですが、最近の夏は暑すぎて。最近は季節迷子です」
「たしかにそうですよね(笑)」
ここ最近の夏は、暑すぎる。こうやって梅雨がきて、それが明けるとあの酷暑がやってくる…。
それを思うと、気も滅入る。
「恭子さんって、お休みの日は何をされて過ごすことが多いですか?」
「掃除をしたりですかね」
そんな当たり障りのない会話をし、1時間半くらいお茶をして二度目のデートは解散となった。
そしてお店の外へ出て、蓮は笑顔で私に手を振った。
「恭子さん、また連絡しますね」
「はい。待っています」
解散後。雨だけれど、私の心は晴れやかだった。
でも結局、ここから蓮からは連絡が来なくなった。二度目のデートも和やかな雰囲気のまま終わり、失言もしていなければ悪い点は何もなかったはず。
二度ほどデートをし、盛り上がっていた私たち。どうして二度目のデートで蓮の態度は急変したのだろうか…。
▶前回:彼女を母親に紹介した直後に異変が…。外銀勤務の38歳男が、交際1年でフラレた理由
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:5月18日 日曜更新予定
マチアプ、二度目のデートの呪縛とは?
この記事へのコメント
またか。自己評価高過ぎ女。5分でも遅刻した事に変わりはないけどすっかり忘れてる。少し待たせたのと前回のルイ プリマ でもきっとご馳走してもらっただろうし、お茶は恭子がさっと支払った方が良かったかな?(私ならそうする)
彼に買ってもらうならカスタマイズ (オーツミルクへの変更) も遠慮した方が.....