2010.11.22
アガるのは、ホテルの酒。 Vol.1生演奏を聴きながら、大切な人や仲間と愉楽の時へトリップ
華やぎと、隠れ家的落ち着きが同居する開放的なバー空間へ
ホテルのバーといえば、スモールスペースを想像しがちだが、グランド ハイアット 東京の『MADURO』に足を踏み入れれば、その概念は覆されるだろう。迎える天井高約4 mの開放的な空間は、N Yで活躍するアメリカンチャイニーズのトニーチー氏がデザイン。時には艶かしさを、時にはノスタルジーを感じさせ、揺らめくガスランプとキャンドルの炎が、非日常の世界へと陶酔させる。席数実に108席。2シーター、ブース席と表情も豊かで、誘う相手により選べるのもいい。
だがこのバーの魅力はこれだけではない。あえてアクセスを複雑にし、容易に辿り着けないように設えられている。『MADURO』の意味はスペイン語で“熟成”――そう、このバーは上質を知る大人たちのための隠れ家として作られたのだ。
その証がゲストの7~8割は、世界基準を知る外国人という点。シガーをくゆらせながらシートに身を委ねる外国人ゲストの多さに、まるで海外のバーにいるような錯覚に陥るだろう。
また毎夜20時からは世界のハイアットホテルを回っているバンドの生演奏が行われ、エキサイティングなムードに包まれる。大音量にカップルは会話するのに肩を寄せ合わねばならず親密な距離へ。他方、音楽を耳に盛り上がれるとあり、グループ利用が多いのも特徴。
そしてバーといえばカクテルだが、ここのシグネチャーカクテルがモヒート。現在ほどメジャーではなかった6年前にフルーツなどの味を打ち出した先駆けとしても知られる。ミントやライムを通常より多く入れることでフレッシュ感を出し、フランス産のカリナードという砂糖を用い、コクと香りを一段と際立たせている。その滋味深さは、年間1万3000杯もオーダーされることが物語る。
隠れ家的な空間で生演奏を聴きながら清涼感あふれるモヒート。クリスマスなどのイベントに、大切な人や仲間と過ごすに相応しいバーが、ここに。
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