【中学お受験リアル体験記】我が子の合格を勝ち取るために親がすべきこと


現役塾講師がリアルに語った、お受験塾の裏側!失敗しない“中学受験塾”の見極め方とは


「行けって言ってるやろ!」

「もう、行きたくないって言ったら行きたくない!」

「いま行かんと一生、後悔することになるで!」

「後悔したっていい。とにかく行きたくない!」

「あんたのために、どんだけパパとママが頑張ってると思うてんの!」

「僕のためじゃなくて、自分たちのためやろ!」

夕暮れの閑静な住宅街に、そんな親子喧嘩の声が響きわたる。

「小学校1〜3年のうちに勉強する習慣がついてなくて、4年生からいきなり受験塾に行きましょうってなっても、子どもにはすでにゲームやYouTubeなどの逃げ道がいっぱいあるんですよ。

そのうえ子どもが行きたくないような塾だと、どうしても行かなくなるんですよね」

そう語るのは10歳と6歳の2女の母親であり、大阪で個人塾を経営する中島美和さん(仮名、42歳)だ。

中島さんは学生の頃からアルバイトでやっていた塾講師の経験を生かし、小学生から高校生まで幅広い学年を対象に、寺小屋のような形で指導にあたる。

彼女が言うには、中学受験への熱量の高さは関西も例外ではないという。

塾に行きたくないと家の中で荒れる子どもと、何とか行かせようとする親との間で、近所にも聞こえるような大喧嘩が繰り広げられるケースは珍しくないそうだ。

中学受験をする家庭の一般的な例でいうと、子どもが小学3年の終わり頃に受験塾に入塾し、4年生から通うケースが多い。

その塾代は学年が上がっていくと夏季・冬季講習なども加わり、中学受験の塾にかかる費用の平均は年間100万円前後と言われる。

なかには決して安くはない費用を塾に払っても、子どもの成績は一向に上がらず、志望校の基準に届かない。

あるいは塾の説明では我が子の学力の程度がよくわからず、得意・不得意科目もいまいちわからないといった不明瞭な対応をする塾も多い。

時間だけが無情に過ぎていき、親の負担は金銭面だけでなく精神面でも相当なものとなる。

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息子を名門進学校に合格させた母親が語る。中学受験を制する家庭の、6つの共通点


今回取材に協力してくれたのは、都内在住の柳瀬美由紀さん(仮名、43歳)だ。

夫婦ともに大手出版社の正社員。不規則な業務が多い編集者として仕事に追われながら、1人息子の子育てに励んできた。

「定時で家に帰れないことが多く、息子を家に残すのも不安だったので、学童代わりにいろいろと習い事もさせてきました」(美由紀さん)

習い事は「そろばん」をはじめ、算数パズルの塾「エルカミノ」や「麻布科学実験教室」。ほかにも「ヤマハドラム」や「極真空手」と多岐にわたる。

そんな美由紀さん夫婦の息子も、小学4年生から本格的に中学受験に挑み始めた。

しかし息子はいつまでたっても勉強嫌い。美由紀さんもおっとりとした性格で、決して子どもを怒鳴りつけてでも勉強させるようなタイプには見えない。

「少し目を放すとゲームに夢中になり、おかげで模試の結果が最悪でも焦る様子はない。私がどんなに心配してもどこ吹く風といった具合なんですよ」(同)

それでもどうにか受験目前までこぎつけた。第一志望は都内で人気の高い男子一貫校・芝中学校だった。

それが、どうだろう。ある日突然、息子が志望校を変更したいと言い出したのだ。

「仲のいい同級生から、北海道にある北嶺中学校を受けるから一緒に受けないかって、何気なしに誘われたみたいなんです。…関東圏ならまだしも、北海道ですよ?

しかも言い出したのは昨年12月に入ってすぐのことでした。それまでは、2月1日に行われる芝中学校の試験に向けて、過去問に取り組んでいたのに…」(同)

調べてみると、北嶺中学の出願期間のリミットは12月21日。考える猶予は2週間もなかった。

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