「今度食事に行こうよ」と誘うのと、「イタリアンとお鮨、食べに行くならどっちがいい?」、意中の相手がその気になりやすい誘い方はどちらだろうか。
相手の属性うんぬん以前に、心理学的には後者の「A or Bの選択肢」で選ばせた方が成功率は高いというロジックがある。
大してルックスも良くないのに何故かモテる人は、こうしたロジックを上手に使っている。
恋愛においてテクニックなど使いたくない、そんな人もいるだろうが、やり方次第でその後の未来は大きく変わる。
そう、恋愛が成就するかどうかは、この「ロジック」をいかに知っているかで変わるのだ。
本連載では、恋愛心理学の第一人者である越智啓太先生への取材のもと、普段のデートや出会いの場で活用できる様々な「恋愛ロジック」の研究成果を惜しみなく紹介していく。
貴方も人間の心理について深く知ることで、より幸福な恋愛を手にしよう。
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越智啓太(おち・けいた)
法政大学文学部心理学科教授
横浜市生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻終了。
警視庁科学捜査研究所研究員などを経て現職。臨床心理士。
専門はプロファイリング、虚偽検出など犯罪捜査への心理学の応用。現在は主にデートバイオレンス、デートハラスメントと恋愛行動との関連やストーカーの危険性推定などについて研究している。
テレビ・映画等メディアでも、犯罪心理学や社会心理学の観点から多くの人気ドラマ監修、コメント演出を行う。
自分がもっと美人だったら、もっと違う人生があったかもしれない・・・。
好意ある異性を前にして、一度や二度はそんなことを考えた経験があるだろう。
なかには自分は美人ではないからと決めつけて、何かを諦めてしまっている人はいないだろうか。
そもそも美人の条件とは何だろう。
「美的価値観は時代や流行によって左右されますが、現代においての魅力ある女性というと、『ネオテニー的特徴』を持った人がそうではないかと考えられています」(越智先生)
ネオテニーとは、そもそも生物学的に用いられる言葉で、胎児にみられるような特徴が大人になっても維持、あるいは保存されていることをいう。
「美人コンテストで優勝した女性たちの顔の傾向を調べると、目の上下幅が大きい、目の左右幅が大きい、目の間の距離が長い、ほお骨の位置の顔の幅が長い、目から眉毛までの距離が長い、瞳孔が大きい、あごの長さが短い、鼻の面積が小さい、ほおの幅が狭いという特徴があるんですね」(同)
「本来、人間の顔というのは生まれてから成人する間に、顔の下半分が大きくなっていきます。
しかし、美人コンテストで優勝するような女性は、顔の上半分は大きくなりますが、下半分は小さいまま、つまり部分的に幼型化のままなんです」(同)
基本的には持って生まれた要素ばかりで、やはり自分は「美人」とは無縁だ、そう考える人もいるかもしれない。
しかし「美人」は生まれ持った人だけの特権ではない。
恋愛ロジックを理解すれば、ほんの些細な意識だけで、明日からでも魅力ある「美人」になることが可能だ。
今回は心理学的にどういう女性が好まれるのかを解き明かし、どうすれば好感を抱かれるのか、そのノウハウを解説していく。
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