一口食べれば、彼女の顔がぱっと明るくなる。美食を知る大人が通う八雲の名イタリアン

駅から遠くても、わざわざ足を運ぶ価値のあるレストランがある。

目黒・八雲の住宅街で、予約困難店となった中華料理店の『わさ』

その跡地に、腕利きシェフによるイタリアンが一昨年12月に入居した。目印はまるで家の表札のような『笠井』という文字。

いまこの店を目指し、再び食通たちが八雲に足を運んでいる。



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名店の跡地で、真摯なひと皿に感動体験


中華の名店・『わさ』の跡地にできたイタリアン『笠井』には、驚くことに中華式の厨房が残っている。

そこで中華鍋を手にするのは、北イタリアでの修業を経て『TACUBO』で腕を磨いた笠井 篤さん。

コースの冒頭に登場する、揚げたてのフリットにのせたトスカーナの生ハム。

熱でとろける生ハムは、ニンニクを表面に塗って熟成させてあり、香りが奥深く立ち上がる。

『わさ』の中華用ガス台をそのまま使用。大火力でパスタが茹で上がる様を眺めるのも面白い


慣れた手つきで中華鍋でカッペリーニを茹で、豪快に大ザルで湯切りして氷水へ。躍動感ある光景に好奇心がくすぐられる。

「火力が強くてずっと対流しているので、パスタを入れた時によく躍る」のが好きなのだという。


自家製ボッタルガは、まろやかな沖縄の塩で漬けている。ボッタルガだけで楽しみたいと、こっそりそれだけでオーダーする客も多いとか。

パスタは自家製ボッタルガとアオリイカと合わせられ、食べれば初の食体験となるだろう。

「普通のことをしているだけです」と笠井さんは言うが、しっとりして塩みが優しいボッタルガは、どれだけ丁寧に作られていることか。

アオリイカは一度冷凍して細胞を潰しねっとりした食感にしているから他の素材とよくなじむ。パスタだけでなく生ハムもフォカッチャも普通のようで抜きん出ている。


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一人で切り盛りする笠井さんの動きは機敏、それでいてワインを注ぐ時は少しお茶目。しかもペアリングが舌のニーズを完璧に突く。

完璧な仕立てのコースに心の底から満足し、帰り道の足取りも軽くなるだろう。


ロケーションは八雲の住宅街で、『八雲茶寮』と同じ自由通り沿い。

それらしき看板も飾りもないため、通っただけではイタリアンとも、はたまたレストランとも分からない。

ディナータイムともなれば、ほとんど人は通らず、車や自転車が行き交うのみ。一番近い都立大学駅からでも、徒歩12分と相当距離がある。

カウンター9席。コースは11,000円、ペアリング7,000円




普通と言い切る潔さと、普通を超えた料理に心摑まれる夜になること間違いなし。

美食を知る大人たちは、いま、八雲という立地に高揚感を抱いている。

大切な人と一緒に足を運べば、最高のひと皿から、最高の笑顔を引き出せるだろう。


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