男と女の答えあわせ【A】 Vol.62

「これを書いている女性は、要注意!」マッチングアプリのプロフィール欄で、まず見るべき箇所は

A1:相手への要望が、否定形


マッチングし、すぐに会うことになった僕たち。最初は軽く、お茶をすることになった。

「ミズホ…さん、ですか?」

待ち合わせ場所へ行くと、彼女が瑞穂だと一目でわかった。

「そうです。薫さん、ですよね?」

肌が綺麗で、プロフィール写真通り美人だ。こんな美女とマッチングしてラッキーだなぁと思いながら、僕は彼女の正面に座った。

「瑞穂さん、すごくお綺麗ですね。緊張しちゃうな…」

思わず、心の声が漏れてしまった。だがすぐに、瑞穂のほうも僕を褒めてくれた。

「そんなことないですよ〜。薫さんこそカッコイイですよね」
「そんなそんな。あ。僕の名前、よく女性に間違われるので、薫って呼び捨てでいいですよ」
「素敵な名前ですけど…もしかして由来は、紫式部の『源氏物語』からですか?」

— マジか!!

思わず、叫びそうになった。古典が好きな人ならば皆知っている話かもしれないが、大人になってから出会った女性で、名前を言った途端に”紫式部”が出てきたのは瑞穂で二人目だった。

「え!すごい!瑞穂さん、詳しいですか?」
「学生時代、文学部だったんです」
「大学、どちらですか?」

綺麗で知性もある瑞穂をいいなと思ったし、興味を持った。


だが話しているうちに、少しだけ気になる点があった。それは、解散間際のことだった。

「今日楽しかったなぁ。瑞穂さん、よければまたすぐに会えませんか?次はお食事でも」

また会いたかったのでストレートに誘うと、瑞穂は少しうつむきながら笑顔を見せた。

「はい!あ、でも私なんかで大丈夫でしたか…?」
「なんでですか?」
「いや、薫さんモテそうだし、誘いも多そうだなと思って…」

私“なんか”という言葉に引っかかったが、どうやら瑞穂も僕を気にいっていくれたようだ。

「そんな心配無用ですよ。僕は、自分が会いたいと思う人に時間を使いたいです。何か食べたい物はありますか?」
「うーん。実は私、生魚が嫌いで」
「そうなんですね。わかりました、それ以外にしましょう」
「あと、混んでいるお店が苦手です」
「それは僕も同じです!ではお店、いくつか候補探して送るので、選んでください」

いま振り返ると、この会話の時点で、点と点が線につながる。

プロフィールと、この会話。実は“あること”が共通していたのだ。

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