エナジーバンパイア Vol.7

「君と深い関係になることはできない…」美女に恋愛感情を向けられた男が、思い悩んでいたワケ

知らず知らずのうちに、まるでバンパイアのように男からエネルギーを吸い取る女。

人は彼女のことを、こう呼ぶ。「エナジーバンパイアだ」と。

付き合ったら最後、残された者には何も残らない。それでも自分が踏み台にされていることを分かりつつ、彼女に執着してしまう。

気づけばもう、次なるターゲットのもとに行ってしまっているというのに。

…誰か教えてくれないか。あの子を忘れる方法を。

◆これまでのあらすじ

えりかの存在ばかりに気を取られ、起業準備がおざなりになっていた裕紀は、ついに振られてしまう。一方で、そんな裕紀を見捨てたえりかは、次なるターゲットのもとへと向かっていた…。


▶前回:デート中、あきらかに素っ気なくなった彼女。直後、女が発した“衝撃の理由”に男は…?


「じゃあ改めて、今日からよろしくねっていうことでいいのかな?」

渋谷にあるホテルのバーカウンターで、涼太はえりかにささやく。

「はい、よろしくお願いします」

すると彼女も、ペコリと小さく頭を下げた。

顔をあげたえりかは、熱いまなざしでこちらをジッと見つめてくる。その情熱的な視線は、つい数時間前に裕紀を振ってきたとは思えない。

「それにしても…。えりかってさ、結構大胆だよね?」

涼太はバーテンダーにブランデーのおかわりを頼むと、彼女を覗き込むようにして言った。

「えっ?」

「30年以上生きてるけど、えりかみたいな女性には初めて会ったよ。もちろん良い意味でね?

裕紀とは大学時代からの親友だったし、最初はちょっと気が引けたけど。あんなふうに言われて、えりかの本気を知ったらね。俺も自分の気持ちに素直になろうって思ったよ」

― 本当に、えりかはすごい女性だよ…。

涼太は、隣で恥ずかしそうにうつむく彼女を見つめる。そして二人が出会ってから、付き合うまでに至った数か月間のことを思い返していた。

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