エナジーバンパイア Vol.2

付き合う前の女の部屋で、一夜を明かしてしまった。翌朝、彼女が漏らした“まさかの本音”に…

知らず知らずのうちに、まるでバンパイアのように男からエネルギーを吸い取る女。

人は彼女のことを、こう呼ぶ。「エナジーバンパイアだ」と。

付き合ったら最後、残された者には何も残らない。それでも自分が踏み台にされていることを分かりつつ、彼女に執着してしまう。

気づけばもう、次なるターゲットのもとに行ってしまっているというのに。

…誰か教えてくれないか。あの子を忘れる方法を。

◆これまでのあらすじ

ジムでインストラクターをしている裕紀(ゆうき)が、密かに思いを寄せている女・えりか。トレーニングをきっかけに、いつしかプライベートでも会うようになっていった。

そしてある夜の帰り道、彼女がウチに来ないかと誘ってきて…?

▶前回:エナジーバンパイア:「私の家、近くなの」彼氏がいるはずなのに、誘惑してくる女。理性を失った男は…


「…家、すぐそこだって言ってなかった?」

えりかに案内されてマンションのエントランスをくぐった裕紀は、彼女に向かってそう尋ねた。するとこちらを振り返り、ニッコリと微笑みかけてくる。

「だって本当は渋谷の方だから、結構離れてるでしょ?そう言ったら来てくれないかと思って…」

可愛らしくつぶやき、潤んだ瞳で見つめてくる。たまらず裕紀は反射的に、えりかの華奢な肩を抱き寄せてしまうのだった。

「あんまり片付いてなくてごめんなさい。適当に座ってくださいね」

そう言ってえりかは、申し訳なさそうに玄関のドアを開ける。一歩部屋の中に足を踏み入れた瞬間、彼女らしい甘い香りを感じた。

「片付いていない」というわりに、リビングは綺麗に整頓され、白を基調としたインテリアですっきりまとめられている。

リビングテーブルには白いバラが生けられていて、それもまた彼女のイメージにぴったりだった。

「来てくれるってわかってたら、もっと綺麗にしておいたんだけど…」

パチンと明かりをつけると、裕紀の顔を下から覗き込んで意味深に囁いてくる。…かと思えば、さっとキッチンのほうへ行ってしまった。

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