2019.10.27
ナイフを入れずとも、その美しいビジュアルからふわふわの食感が伝わり「早く口に運びたい!」と思わせてくれる最高のホットケーキを楽しめるのが『熊木ホットケーキ店』。
週末に訪れたい新店の魅力をお伝えしよう!
茶店&洋食店という2つの顔をもつ新店
神楽坂のメインストリートの喧騒を抜け、閑静な住宅街に佇む『熊木ホットケーキ店』。
元は喫茶店として営業していた同店だが、2019年6月に平日は『洋食オリホン』、週末には『熊木ホットケーキ店』と2つの顔をもつお店としてリニューアル。
熊木夫妻が経営するこの2つのお店は、どちらも温もりと懐かしさを大切にした空間。訪れる人の心をほっこり温めてくれる場所である。
週末にだけ味わえる名物“フランス式”「ホットケーキ」
まずは週末の顔である『熊木ホットケーキ店』を紹介しよう。店名が示す通り、看板メニューは“フランス式”のクラシカルな「ホットケーキ」である。
美しい焼き色でテーブルへと運ばれてきたホットケーキに食欲をそそられずにはいられない。表面はカリッと、中はふわふわという最高の焼き具合がナイフを入れた瞬間に感じられ、口に運ぶ前から美味しさを確信できてしまう。
パクリと頬張れば、生地のふんわりとした食感と共に、たっぷり使用したバターの芳醇な香り、優しいすっきりとした甘みが広がっていく。
生地だけで味わっても充分美味しいのだからこのホットケーキ、底力が知れない…。
パティシエ直伝のレシピを元に完成!
“フランス式”のクラシカルな「ホットケーキ」が誕生したのは、ご近所にあるパティスリー『セシル エリュアール』のパティシエ・鈴木さんが同店の常連であったことがそもそもの始まり。
「このお店にぴったりのレシピがある」と、教えてくれたのがこの「ホットケーキ」。初めてこのホットケーキの作り方を見た熊木さんは、今まで自分が知っていたホットケーキの作り方とのあまりの違いに驚いたという。
素材こそ、小麦粉、牛乳、砂糖、塩、卵、バターと通常のホットケーキとほぼ変わらないが、配合や混ぜ方、焼き上げ方と全てがホットケーキの概念を覆すものだった。
そのレシピを元に、熊木さんが改良も加えながら試行錯誤の末に辿り付いたのが現在の味なのだ。
ふわふわ食感の秘密は卵と焼きの工程にあり
ふわふわの生地の食感を生むポイントとなっているのが卵。飼料にマリーゴールドを食べて育った平飼いの鶏が生み出す有精卵を使用しており、この卵が仕入れられない日は、ホットケーキの提供ができないほど重要な素材だという。
もうひとつポイントとなるのが、焼きの工程。生地を保温性の高いフライパンに流し込み、絶妙な火加減で焼き上げていく。
「この時の火加減がかなり難しい」と熊木さん。一度成功したらそこから絶対に火加減がぶれないよう調整しながら焼き上げていくのだ。
絶品ソースをかけて味わえば美味しさ倍増!
お菓子作りを担当する妻の美粧子さんが手がける絶品ソースをかけて味わえる「季節のホットケーキ」もおすすめ。こちらは、旬のフルーツを使用したコンフィチュールとともに、特製チーズクリームソースが添えられる。
オーストラリア産のMGクリームチーズというクリーミーなチーズを使用したソースは、ホットケーキとの相性抜群!フルーツコンフィチュールの酸味と甘みが加われば、美味しさはさらにアップ。
最初は生地本来の美味しさ、お次はクリームチーズソースの部分や、コンフィチュール、そして最後は全て合わせてと、一度で何度も違った美味しさに出会えるのだから堪らない。
焼き菓子の美味しさに誰もが心癒される
ホットケーキだけでなく、妻・美粧子さんが手がける焼き菓子も絶品。この日は「ミルクバタービスケットのレーズンバターサンド」と「フランボワーズとショコラのタルト」をご用意いただいた。
食べた人がホッと心が和むような温かみのあるスイーツを提供したいという想いから、フランスやアメリカの伝統菓子をイメージした焼き菓子を提供している。
週末にのみ営業の『熊木ホットケーキ店』。元々、喫茶店という場所が大好きな熊木夫妻がこだわり抜いたのは、世代を問わず誰が訪れてもどこか懐かしいと感じられるような空間。
50~60年代のオールディーズミュージックが流れる店内で、ゆったりと自分だけの時間を楽しめるのは、喫茶店ならではの贅沢だ。そこにホットケーキや焼き菓子など、絶品スイーツを添えれば、もう言うことなしである。
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