“どストライクの美女”を妻に迎えた男が、結婚3年目に離婚を考えた理由

「生活費7万円」は妥当な金額だと主張する夫


食費と日用品で7万円というのは、信之の考えでは、決して少なくない金額だった。

そもそも信之は毎晩帰りが遅く、平日は家で食事をすることなどほとんどない。週末に外食する時などは自分が支払いをするし、だとすれば十分にやりくりできるはずだと考えての、提示金額だったという。

ところが、信之が「月7万円で…」と言った時、千紗はというと、まるで汚いものでも見るかのような目を夫に向けてきたそうだ。

「その瞬間、僕の中で何かがガラガラと音を立てて崩れました。僕がこれまで彼女にしてあげてきたことって、一体なんだったんだろう?と。まるで理解し合えない、一緒に頑張ろうという意志もない。そんな妻に、僕だってもうこれ以上、頑張って何かをしてあげようという気にはなれませんよ。

先日、千紗は家を出て行きました。しばらく実家に戻るそうです。…迎えに行かないのかって?ちょっと今は、とてもそんな気になれないですね。このまま離婚することになったとしても…僕はもう、それでもいいかなと思ってしまっています」

ついに「離婚」という単語まで口にした信之。

男の決心は固いというが、もしかすると彼の中ではもう結論が出ているのかもしれない。

両者の意見を聞いてみると、“生活費7万円で足りるかどうか”という論点の背後にある気持ちのすれ違いも見えてきた。

なぜ結婚前から金銭事情を話してくれなかったのかという妻の言い分と、自分への感謝の気持ちがないことに不満を訴える夫。

両者とも金銭問題にとらわれて、お互いの気持ちを見ようともしていない上に、話し合いをする気も無い。

今のままの二人では、3年目の危機を乗り越えるのは難しそうだ。 

 まさに、金の切れ目がきっかけで、ご縁まで切れることになりそうな藤崎家であった。


▶NEXT:10月26日 土曜更新予定
結婚3年目。“年の差婚”した女がぶち当たった、リアルな現実…。

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