東カレ 転職相談 Vol.3

育休明けでの在宅勤務を希望。新米ワーママが、人事部に「ノー」と言わせない交渉術

​高田 あります。今回、時短勤務で復職するんですが、時短になるとグレードが上がりづらくてなってしまうんです。子供ももう一人欲しいと思っているので、また産休・育休に入るとさらにグレードが上がらないんだなと考えると、これからリモートができるくらいにグレードを上げるのはかなり難しいのかなと不安になります。

そんなことを考え始めたら、もっといい会社があるんじゃないかなと思ってきて。

​丸山 なるほど。出産・育休関連のことは、会社の問題というより国家的な問題だと思うんですけど…、出産された方が戻ってくるのを、会社的にはサポートしたいと思っているんですけど、一人に何かをしたら全員に同じことをしなければいけなくなるので、すべての希望を聞いていたら会社が崩壊してしまうんですよね(苦笑)。会社としても辛いところはあると思います。高田さんのリモートをなくした件についても、そういうことなのかなと思います。会社という組織では、なるべく「例外」を作りたくないと思っているので。

そこで転職を考え始められたとのことですが、最初からフレックスでリモートもできるという条件での転職は、正直に言うと相当難しいと思います。それを踏まえての転職となると、やはり何かを犠牲にしないといけない。

例えば、正社員じゃなくて契約社員になるとか、給料が下がってしまうなど。業界を変えても難しいと思います。

​高田 そうですよね。本腰は入れてないのですが、ちょっと転職活動をしてみて他の会社と比較をしましたが、リモートができないのと通勤時間が長いこと以外は、今の会社が一番いいなとは思いました。仕事も休暇前と同じ部署に戻るだけなので。

​丸山 そうですね、出産後であることも考えると、高田さんのことを理解してくれている会社じゃないと色々と大変だと思います。会社によって違いますが、3ヶ月か6ヶ月は試用期間なんです。もしどこかの会社にうまく転職できても、試用期間中にお子さんが風邪を引いたり病気をしたりすると休まなければいけない。試用期間中にそういうことが起こるとパフォーマンスや評価に影響が出ちゃうんですよね。ですので、試用期間が終わって継続しての雇用が難しくなる可能性が高く、結構不利になってしまいます。

私からのアドバイスとしては、今の会社で復帰して、まずは理解のある会社にいる状態で、子育てと仕事のバランスを模索する。高田さん自身、初めての子育てということなので、最初はとても大変だと思うんですよ。小さいお子さんがいると、突発的なことが多発すると思うので。

でも、そういった状況でも理解してくれている会社や環境であれば、子供のことで休みやすいし、高田さんの精神的負担も軽くなると思います。

それから、会社としても、高田さんの状況を見て「やっぱりリモート権限を渡さなくちゃいけないよね」という判断になる可能性もある。逆に転職してしまうとリモートを要求しても「まだ試用期間中だからリモートの権限はあげられない」ということになると思うので、今の方が融通が利く可能性は高いですよね。

あと、今回の復職にあたってリモートをNGにしたのって、おそらく上司の意見だと思うんですよ。こういう場合は人事を巻き込んだ方がうまくいったりします。

この記事へのコメント

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No Name
交渉術、なるほどと思いました。こういう話の組み立て方、持っていき方はどんな場面でも大事ですよね!
昔、新人研修で『モノはなんでも言い方一つで決まる』と教えられたのを思い出しました。(笑)
2019/06/13 08:5045返信2件
No Name
今回の丸山さんのコメントも素晴らしい〜!
安易に転職を勧めるのではなくて、現実的かつ教育的な側面もありますよね。きちんと現実を教えてあげている、そこが素晴らしいと思いました。
2019/06/13 09:3032返信4件
No Name
産後復職し、一年後に転職したと先週コメントした者です。やはり一回復職ですよね〜
交渉術も含めすごく説得的ですし、実話なのでしょうからリアルさもすごい。
しかしこの製薬会社ダメですね、四年目で出産した例がないって、、できないと女性職員に思わせてるからとしか。。私は転職前は公務員でしたが、やはり環境が整ってるからか、四年目全然普通でしたね。
2019/06/13 09:2630返信9件
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