「1つだけ」じゃ満足できない。強欲な女が辿り着いた、自分らしい生き方とは

東京には、様々なライフスタイルを持つ者がいる。

中でも、最近特に注目されているのが「デュアルライフ(2拠点生活)」だ。

通信機器の発達により、東京と地方、東京と海外などでデュアルライフのための環境が整ってきたことも大きく影響しているのだろう。

では、その実際の暮らしぶりとは、どのようなものだろうか?その実態を覗いてみる。


名前:宮沢直美 34歳(仮名)
住まい:実家のある目黒/年の3分の1、ロサンゼルス/年の3分の2
職業:米国公認会計士、ヨガスタジオの経営
家族:日系アメリカ人の夫


女はいつだって強欲だ。一つのものでは満足できない。
物心ついた頃から、それは変わらない。

あの頃、リカちゃん人形も欲しかったけれども、友達が持っているシルバニアファミリーも羨ましかった。

それは、大人になってからも変わっていない。ルブタンの10cmヒールにも憧れるが、シャネルのバレリーナシューズも魅力的。キャリアも欲しいけれども、理想のパートナーも欲しい。

どちらか一つなんて選ぶことができない。

今回は、そんな自分の欲望のままに生きる女性を紹介する。

待ち合わせ場所である代官山の『アイヴィープレイス』に現れた直美は、自身が経営するヨガスタジオでのヨガ帰りだというスタイルだった。

美しいボディーラインを強調するようなヨガウェアに艶のあるロングヘア、メイクはナチュラルだが口元だけしっかりと真紅のリップを引いている。テラス席に座る彼女の周りだけ、どこかの外国の風景を切り取ったようだ。

彼女は、二つの仕事を持ち、ロサンゼルスと東京の2都市を行き来する生活を送っている。ひとつ目の仕事は、米国に本社を持つスタートアップ企業の、日本オフィス担当マネージャー、二つ目の仕事は代官山にあるヨガスタジオの経営だ。

席に着くと彼女は、レモネードをオーダーし意気揚々と話し始めた。

「今話題のデュアルライフだし、働き方改革の最先端のようなライフスタイルを送っているね、って最近よく言われるんです。

自分でもこのライフスタイルをとっても気に入ってますが、元々は日本人女性へのコンプレックスがきっかけでこの生活を手に入れたんですよ」

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