2019.05.21
「素敵なレストランで食事しようって話してたんです。なのに直前で知之が体調を崩してしまってデートはキャンセル。彼の家で看病するだけのクリスマスになりました」
しかし思いがけず、この展開が奏功した。
「年末で毎日忙しそうだったから疲れが出ちゃったみたい。スーパーに買い出しに行ってたまご粥を作ってあげたり、彼が寝ている間に掃除をしておいてあげたり。自分でも健気だなって感心するくらいは尽くしました。そうしたら奇跡が起きたんです。なんと彼の方から『結婚』の二文字を口にしたんです。“真子がそばにいてくれると安心する。結婚しようか”って。そう言ってくれたんです」
34歳の真子。知之と出会った瞬間から当然のごとく結婚を意識していた。
「ついにきた…!って感じでした」
真子が思わず心の中でガッツポーズを決めたのは言うまでもない。
34歳の真子にとっては、半年だって貴重な時間だ。結婚する気のない男とずるずる付き合うつもりなんかない。
そもそもクリスマスのデートでプロポーズされなかったら、別れることも視野に入れていたのだ。
「私はこの歳までできずにきてしまいましたが…20代半ばで早々に結婚を決めた女たちって、男に“決めさせる力”があるんです。ただ待ってるだけじゃダメ。自分から決めに行かないと」
待ってるだけじゃ結婚できない。そのことには、真子も薄々気づいてはいた。ただどうしても行動に移せないでいたのは、過去の恋愛も含め相手にそこまでの熱量を感じられずにいたから。
しかしついに動くべき時が訪れた。知之のほうから「結婚しようか」と言ってくれたのだ。このタイミングを逃すわけにはいかなかったのだ。
「年明けの初詣で知之に会ったとき、すぐに尋ねました。結婚いつにする?って」
真子としては、当たり前の質問だった。なぜなら「結婚しようか」と言ったのは知之なのだから。
しかし真子の質問に対する彼の反応は想像とだいぶ違っていた。
「えっという顔をしたあと、急にオロオロし始めて。結婚しようかって言ってくれたよね?と確認すると、言ったけど…と口ごもる。さらには、今は仕事がバタついているからとか、姉の結婚が決まってからの方がいいかもしれないとか、意味不明な言い訳をし始めて…」
結婚を口にしたのは自分なのに、いざ現実的に進めようとすると急に煮え切らなくなる知之。
逃げ腰の言い訳ばかりを並べる彼に苛立ちを募らせる真子だったが、どうにか憤りをぐっと堪えた。早々に結婚を決めた友人たちのアドバイスを思い出したのだ。
「結婚を先延ばしにしようとした時は期限を切れ、と。私も助言に従い、知之に期限を決めて欲しいと言いました。タイミングがあるというならすぐじゃなくてもいい。ただ期限を決めてもらいたい、と」
すると彼は、しばらく「うーん」とか「あー」とか唸ったあとで、「あと半年待ってほしい」と言った。
「半年って、正直長すぎるだろって思いました。でも結婚するつもりがあるなら…と、待つことにしたんです」
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