東京美女酒場 Vol.3

「好きな人には、自分から誘います」。ショートカット美女が、間接キスで弄んできた五反田の夜

東京の酒場に、夜な夜な集う美女たち。

もし偶然、あなたの隣に彼女が来たら…?

美女とどんな会話をして、どんな時間を一緒に過ごしたいだろうか―。


どういうわけか俺は今、五反田にある日本酒バルで美女と向き合っている。彼女はキラキラとしたまなざしで、どの酒を飲もうか真剣に悩んでいる様子だ。


俺に対して、「何飲みますか?」と笑顔で質問してきてくれるが、こちらは緊張が隠せず上手に答えることができない。


なぜなら俺達は、たった数分前まで赤の他人だったからだ。

話を少し前に戻そう。

夕方、会社帰りの俺は飲みに行くため馴染みの店へ向かっていた。店前で同僚を待っていると、軒先の薔薇の植え込みに、ひとりの女性が腰を下ろしていたのだ。


それが、彼女だった。スッとした鼻筋、長いまつ毛、小顔を際立出せる上品なボブカット。


憂いを帯びた瞳で、なにやらスマートフォンを操作している。

薔薇と彼女の構図が完璧でしばし見惚れていると、次の瞬間、俺の携帯が鳴った。

「え、風邪…?わかった。しっかり治せよ」

約束をしていた同僚が風邪を引いてしまったため、今夜の予定をナシにしてほしいという連絡だった。

直前にドタキャンされるのは痛いが、体調不良ならば仕方ない。

さて、どうしようか。そんなことを考えていると、そこへ彼女が近寄ってきた。


「あの…良かったら、私と飲みませんか?」

「え…?」

「実は、私も今ドタキャンされちゃったんです」

「君も?」

「はい。約束してた友達が風邪こじらせちゃったって…。でもこのお店美味しいし、予約が無駄になっちゃうし…。寂しい者同士どうですか?」

俺の心拍数は急上昇したが、その感情は表に出さず提案を快諾することにした。

そこから、現在に至るというわけ。

【東京美女酒場】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo