無数の飲食店が軒を連ね、多くのサラリーマンが集う街・新橋。
この街には、そこにいる人の数だけドラマがある。これは、35歳を迎えたふたりの独身男性の物語。
大手都市銀行の法人営業部に所属する秀隆と、広告代理店でプランナーをしている櫻井。
大学時代は親友同士だったふたりが、新橋で数年ぶりの再会を果たす。
その数時間で、ふたりは何を思ったのだろうかーー。
――アイツ、相変わらず遅刻か。
19時40分。約束の時間を10分過ぎたが、待ち人はまだ来ない。
仕事でもプライベートでも『5分前には必ず到着する』ことが基本の僕は本来、待ち合わせに遅れる人は好きではない。
それが連絡もないままなら尚更。けれど相手が櫻井だと思うと、怒......
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