人は、“麻布十番”という街にどんなイメージを持つだろうか?
港区民が住まうセレブタウン。都内屈指の名店が集まるグルメの街。それとも、庶民的で気取らない、下町風情を残した居心地の良さ?
訪れる人によって、十人十色の景色を見せるこの街。
これは、麻布十番在住の少々奇抜な男女の生態記録である。
<今週の麻布十番住人>
名前:桃子
年齢:35歳
出身:仙台
職業:専業主婦(結婚8年目)
趣味:愛犬とお昼寝
好きな店:エクアトゥール
昼間の麻布十番を歩いていると、30〜40代と思しき綺麗な女たちがやたらと目につく。
デニムにシンプルなカットソーというラフな格好をしているが、細部に目を向けてみれば、一目でブランド物とは分からないが上質そうな鞄を持ち、指にはダイヤがきらりと光る。
よく手入れされた髪と肌を見ても、彼女たちが人並み以上に余裕のある生活を送っているのは明らかだ。
「きちんとメイクもしていなくてゴメンなさい。今朝はヨガに行ってシャワーを浴びたばかりで。時間がなくなっちゃったんです」
『イート・モア・グリーンズ』のテラス席に現れた桃子は、そんな美しい女の一人だった。ゆったりとした口調は、少なくとも“時間のない”人種には見えない。
彼女は、ここから徒歩5分ほどの高級賃貸マンションに住んでいる。
「ほら、ナナちゃん。お利口にしててね」
そう言ってバッグの中から桃子が大事そうに取り出したのは、真っ白な子犬のトイプードルであった。
―昼下がりの麻布十番で優雅に微笑む、犬連れの美人妻ー
そのいかにも“港区らしい”光景に、大いに興味をそそられた。
この記事へのコメント
豆柴然りですけど。地道にスタンダードを追求して健全な犬を後世に引...続きを見るき継いで行こうとしているブリーダーもいれば、「生まれたものを何でもいいから高く売ろう」という浅ましい人間も多い業界です。
何よりティーカップが売れることで、虚弱同士でもいいからかけてもっと小さい犬を作ろうという動きも出ています。犬が可哀想です。