食事会での“お誘いバッティング”事件。好みの美女2人を弄んだ男への制裁：手配師ルナの事件簿(2/3)[東京カレンダー

被害者・香奈の証言

4月19日（木）20時。この日、事件は起こった。

赤坂見附にあるメーカー勤務の香奈（27歳）は精神的ダメージを受けたとし、太郎（32歳）に関して、ルナにこう証言した。

「初めは、すごく素敵な人だと思ったんです...」

それは、ごくありふれた食事会で起こった事件であった。

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食事会当日。男女6名（ルナ含む）は簡単な自己紹介から始まり、最初は皆で会話していたが、気づけば各々で盛り上がっていた。

その時太郎と香奈は隣に座っており、最初から彼は熱心に話しかけていたそうだ。これは香奈自身も主張しているだけでなく、ルナもよく覚えている。

「“お仕事は何をしているの？”から始まり、私がゴルフすることを知ると“今度僕のホームコースで一緒に回ろうよ”とか。皆でいるのに、彼は私だけに話しかけてきてくれたんです」

また太郎の家柄の良さは、女性陣の中では周知の事実だった。

「そんな彼が私だけに話しかけてくれるのが、嬉しくて...私が選ばれたんだって思うと、他の二人に対して少しだけ優越感も感じていたことは否めません」

しかし楽しい時間はあっという間に過ぎる。時刻は24時を回り、解散の時間となった。

その時、同席者である太郎の友人・酒井賢介（40歳）の提案で、皆でグループLINEを作成することになったそうだ。

「そこで、皆のLINEが繋がりました」

そんな時、香奈は太郎からそっと耳打ちされたと言う。

「今度良ければ二人で食事へ行かない？と言われたんです。他の人には聞こえないように、そっと耳元で。しかも帰りは二人でタクシーに乗って、送ってくれたんですよ。だから解散後、彼から個別でLINEが来た時はとても嬉しくて、すぐに返信を打ちました」

結局、その後二人で食事へ行ったのだろうか？

「いえ、それが...食事へ行く日程のやり取りを太郎さんとしている時に、同じく食事会に参加した咲子からLINEが入ったんです。太郎さんに誘われたって」

同席していた酒井賢介（40歳）によると、咲子と太郎の接点は特になかったと言う。また、香奈自身も首をかしげた。

「食事会でそんなに話してもいなかったし、送ってもらったのは私だったのに...どうして咲子にも連絡を取ったんだと思いますか？」

太郎が友達と同時進行で口説こうとしたこと、そして女として、“簡単そう”だと思われたことが今回最も許せない点だという。

「太郎さんからすると、私でも咲子でも、釣れる子だったら誰でも良かった、ってことですよね。それって、ものすごく失礼じゃないですか」

太郎がなぜ食事会中一言も喋っていなかった咲子も誘ったのか、香奈はその真実が知りたいと強く訴えた。