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#東京悪女伝説 Vol.2

凡庸な女よ、「足る」を知れ。

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私は、毛並みのいい子たちが揃う、某ゴルフサークルに目星をつけていました。有名読者モデルが所属していて、可愛い子とイケメンが多いことでも有名でした。ミス輩出サークルとしても有名で、卒業生には、女子アナも何人かいます。

イチョウ並木のランウェイを歩きながら、三流サークルの誘いは、適当にあしらいながら、ゴルフサークルの勧誘を待っていました。

自分から入りたいなんて言うのは、二流の女のすることです。サークルの男性から、お願いされて懇願されて拝み倒されて「そこまで言ってくれるなら・・・♡」と首を縦にふる。そうして迎え入れられたサークルで、1女として姫のように丁重に扱われ、そして、ミスコンに推薦される・・・

私の華の大学生活が始まる完璧なシナリオでした。


サエコと会ったのは、そのときです。


目当てのゴルフサークルの看板が見えて、私の心拍数がにわかに上がりました。うざいナンパと、地味な卓球サークルの勧誘を愛想笑いでかわして、ゴルフサークルの集団の前にさしかかり、歩幅を縮め、心なしゆっくりと歩きました。

私からは、直視しないように、でも、しっかりと彼らから私という存在がキャッチできるように・・・

と優しい配慮をしたのに、声がかかりません。
このままじゃ通りすぎてしまう、そう思った私は、方向転換し、ゴルフサークルの方向へ視線を投げかけました。

男たち数名がいたものの、誰もこちらを見ていない。このボンクラども・・・心の中で悪態をつきながら、一歩歩み寄ったとき、男たちの輪の中心にいる、一人の女・・・

それがサエコでした。

この記事へのコメント

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東カレ編集部
「顔は私の方が可愛かったのに」ってセリフ、思い出すだけで胃がキリキリ…🥲
女の戦、2話目にして早くもヒートアップ🔥
引き続き、当時のざわつきをご堪能ください📚🫧
2025/06/12 05:002

#東京悪女伝説

絶世の美女ではない。だけどなぜかあの子には男が途切れない。あなたの周りにもきっといる、そんな女のお話です。

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