Q1:出会ってすぐに、女が交際を決めた理由は?
舞香とは、共通の知人の紹介で出会った。
僕は、会社を経営している今年42歳になるバツイチだ。こういう場では、第一印象がすべてだと思っているので、腕時計もシャツも、それなりのブランドで揃えて会うことにした。
「舞香さん、広告代理店にお勤めなんですね。優秀な人が多い業界だ」
「いえいえ、そんな…」
「今度、食事でもどうですか?いい店知ってるんで」
名刺交換の時、俺は自分の会社の実績をさらりと口にした。
「去年、うちの会社、売上が3億超えたんだよね」
謙遜して小さく見せるより、正直に実力を見せた方が、信頼されると思っている。
こういう時は、相手に迷う隙を与えずグイグイ行くのが僕のスタイルだ。
バツイチという経歴も、隠さず最初に伝えた。変に取り繕うより、正直な男の方が信頼されると思っているから。
快く応じてくれた舞香との初デートは、六本木のレストランにした。
「こういうお店、よく来られるんですか?」
「ここのオーナーと知り合いなんだよね」
「そうなんですね。さすがですね」
こういう店を知っていることも、経営者としての“格”だと思っている。もちろん、スマートな男としてのお作法も忘れない。
「舞香ちゃん、何飲みたい?」
「じゃあ…ワインをグラスで頂いてもいいですか?」
「もちろん」
相手をちゃんと褒めながら、会話を盛り上げる。そして2軒目はバーへ行き、舞香の気持ちはかなりこちらに傾いたのが確認できた。
「今度は西麻布の鮨に行こう。俺の行きつけの店だから」
「はい、楽しみです♡」
店選びは男の仕事だと思っているし、こちらがリードすると実際に女性は喜ぶ。
だから僕は、二度目のデートでもう告白することにした。
二度目のデートも、完璧なプランニングだったと思う。僕も、見た目も最大限に気を使って、デートに挑んだ。
最初は、雑談から入る。
「この前、お気に入りのジャケット見つけて。80万くらいしたんだけど、良い物は長く使えるからいいかなと思って」
「すごい…私、そんな高い洋服持っていないです」
「そうなの?でも舞香ちゃんも、結構良いバッグとか持ってるよね?」
前回も今回も。舞香は、ハイブランドのバッグを持っている。それに、身につけているジュエリーも高そうな物だ。
でも、舞香の雰囲気的に、背景に男性がいる気配はゼロだった。自分で働いて、頑張って買った物だと思うし、そういう経済的にも精神的にも自立しているところが素敵だなと思っていた。
「前まで、結構ブランドが好きで。ボーナスの度に自分へのご褒美として買っていたんですけど、最近は買わなくなったなぁ。今は転職活動中ですし」
「そうなんだ。でも頑張ったご褒美って、いいよね」
舞香とは好きな物も合うし、話も合う。それに綺麗で華やかな舞香と一緒にいると、僕自身の心も華やぐ。
そしてこの日は花も用意して、デザートの時間になったタイミングで、舞香に告白をした。
「舞香ちゃん、僕と付き合って。結婚も視野に入れて。むしろ、今すぐ結婚してもいいと思っているくらい、好きだよ」
「本当に…?ありがとう」
こうして、晴れて交際することになった僕たち。舞香と交際した直後は、毎日バラ色みたいで楽しかった。
それに、舞香は僕の趣味嗜好も理解してくれており、何も言わないいい女だった。僕自身、彼女を本気で大切にしていた。
だから僕たちは、すぐに同棲することにした。








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