Q1:初デートで、男が1軒目で帰った理由は?
雄大と出会ったのは、食事会だった。雄大の会社の同期と私の女友達が他の食事会で会って、そのつながりで開かれた2対2の食事会に呼ばれて行ったところに、彼がいた。
身長が高く、少しホリが深い顔立ち。
― この人、タイプかも…。
初めて見た時から、そう思った。そして軽い自己紹介を終え、各々で話していると、雄大は急に距離を縮めてきた。
「朱莉(あかり)ちゃんって呼んでもいいですか?」
「もちろんです」
「朱莉ちゃん、すごく可愛いよね。肌もすごく綺麗だし…」
そう言いながら、じっと私を見つめてきた雄大。その視線がくすぐったくて、私は思わず視線を避ける。
「そんなそんな」
「すごくモテると思うけど、朱莉ちゃんのLINEとか聞いてもいい?」
そう言うと、雄大はそっと私の耳元で囁いてきた。
「次は二人で会いたいな。デートに誘ってもいい?」
こんな積極的に来るなんて、私のことが好きなのだろうか。そう勘違いしてしまうくらい、雄大は最初からグイグイと来た。
そして食事会の翌日、雄大からすぐにデートの誘いが来て、1週間後に、『YAKITORI燃(ヤキトリ モエ)』で会うことになった。
「六本木あたりでよかった?僕の会社が近いから、早く会えるかなと思って」
今日も雄大は、会った瞬間から嬉しいことを言ってくれる。
「うん。普段からこの辺りにしかいないから、嬉しい」
「そうなの?朱莉ちゃん、お家はどこ?」
「私は表参道だよ」
「表参道?すごい所に住んでるね」
「そうかな。雄大くんは?」
「僕は人形町のほう」
「あれ?会社は六本木だよね?」
雄大は、大手のメーカー勤務だと言っていた。そこで何の職種で、どういうことをしているのか気になったけれど、初デートで根掘り葉掘り聞くのは良くないだろう。そう思い、色々と聞きたい気持ちをグッと抑える。
「うん。朱莉ちゃんは自分で会社をやっているんだっけ?」
「一応ね。小さな会社だけど」
「すごいよね。僕みたいなしがないサラリーマンとは全然違う」
「そんなことないよ!雄大くんの会社、すごく大手じゃん。それに日本が誇るメーカーだし、すごいよ」
「ありがとう。何飲む?」
「私は…ワインにしようかな」
こうして、初デートは美味しい焼き鳥を食べながら、順調に進んでいった。
お互いのことを色々と知れるくらいたくさん会話をし、時間もあっという間に過ぎてしまうほど楽しかった。
お会計を雄大が済ませてくれていたので、2軒目は私が払おうと思い、お店を出た後に雄大を誘ってみた。
「雄大くん、まだ時間ある?よければもう1軒行かない?私の行きつけのバーがあって」
初デートだし、もちろん2軒目があると思っていた。しかし雄大は、時計を見て顔をしかめた。
「あー…ごめん。明日朝が早いのと、終電とか気にしたくなくて。今日は帰ろうかな」
時刻は、まだ22時半だ。でも帰るという雄大を引き留めるわけにはいかない。
「そっか、電車の時間があるんだ。じゃあ仕方ないね。また会えるかなぁ?」
そう言うと、雄大は大きく頷いた。
「もちろん!また連絡するけど、来週木曜とかどうかな?」
「いいね。じゃあ来週木曜に」
こうして、楽しい初デートが終わった。







この記事へのコメント
二度目のデートで(雄大の本気度かなり低い中)
クリスマスと年末一緒に過ごそうはちょっと....ねぇ。今年こそ彼氏と過ごすと決めてた? なら俺じゃない、でも手を握って「クリスマス楽しみだな」 → 怖すぎる、逃げよう! そんな感じでしょう。
初デート、六本木にしてはお手頃でコスパ良好の焼き鳥屋・二軒目行かず。二度目のデートは食事無し軽く飲み。朱莉が質問攻めしてただけなのに、よく脈アリとか思えたな、幸先のいい未来が見えたとかww
何言ってんだ?盛り上がってすらないけど😂 やりモクでも、手を出したら地獄の果てまでついてきそうな予感がしたら逃げる。