男と女の答えあわせ【A】 Vol.250

「早く結婚したいのに…」34歳女が無意識に取っている、結婚を遠ざけるNG言動とは

A1:結婚を意識はしている。でも逆にそれがプレッシャー


美香とは、前の会社が一緒で、今ではすっかり飲み友達でもある遥からの紹介で出会った。

ある日急に遥から「裕也、今彼女いるの?」と探りがきた。それに対して「いない」と答えると、「女友達が彼氏を探していて。よろしく」と、すごく雑な連絡が来た。

そして、いつのまにか食事会がセッティングされていた…という流れだ。

しかし実際に会ってみると、34歳で事務職だという美香は大人しそうな見た目で、とても落ち着いていた。

あまりガツガツと、彼氏を探しているようには見えない。

「美香ちゃん、今彼氏は?本当にいないの?」
「いないんですよ〜」
「そうなんだ。意外だね」

僕も今彼女がいない。でもバツイチの僕は、そこまで焦っているわけでもなかった。

― とりあえず、ご飯でも行こうかな。

そう思い、この翌週。とても軽い気持ちで美香を食事へ誘うことにした。


だがここで、予想外のことが起こる。

意外にも盛り上がった僕たちは、その日、初めて二人で食事へ行ったのに結局なぜか最後は僕の家へ来ることになり、ことを済ませてしまった。

そこからの関係は、想像通り。

文字通り、“都合の良い関係”だった。

だが美香は、意外にもしぶとかった。

会うたびに「私たちの関係って、何?」と聞いてくる美香。最初は答えを避けていたけれど、他に遊んでいる女性もいないし、別に断る必要もなくなってきた。

結局、出会ってから半年くらいで僕は折れた。

「私って、裕也の彼女という認識で合っているよね?」
「うん、合っているかな」

こうして気がつけば美香は僕の家に居座るようになり、そして合鍵も渡していた。


もちろん、美香は素敵な女性だった。それにとても家庭的な面もある。

平日は会食が多く、休日は家でご飯を食べたい派の僕。そんな僕に合わせてくれるかのように、美香は何も言わず、毎週末ご飯を作ってくれる。

「外食じゃなくていいの?」
「うん。だって、美香のご飯が美味しいから」

しかもそれ以外にも、僕の家へ来たら掃除までしてくれる。

「本当に美香って家庭的だよね。掃除も料理も、全部完璧じゃん」
「そうかな。ありがとう」

今のこの関係は、本当に最適だった。付き合っているだけで、じゅうぶん幸せだ。

でも美香の年齢的に、結婚を考えないといけないのもわかっている。それに、美香が結婚をしたがっているのも知っている。

「そういえば、最近遥と会ってる?遥と私の共通の女友達が、来月結婚するらしい」
「そうなんだ」
「いいなー。でもその子、まだ30歳だって。若いのにすごいよね」
「若いほうが、勢いがあるんじゃない?」

さりげなく、結婚をチラつかせてくる美香。頭ではわかっているけれど、こういう話をされる度に少し面倒になる。

― いちいち言わないほうが、ちゃんと考えるのにな…。

男なんて天の邪鬼なので、ついそう思ってしまう。

そして何より、それが僕が美香を周囲の友人たちに紹介したくない理由でもあった。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
文字通り“都合の良い関係”だった。だが美香は、意外にもしぶとかった。って笑う。
でも美香がバツイチの彼に再婚する気はあるのかきちんと確かめて「結婚前提に」と告白してもらって付き合い始めてから 事済ませば良かったよ。
2025/01/12 05:1231返信2件
No Name
ちょっと美香が酷すぎたから答え合わせとしては簡単だったね😂 30代半ばで結婚に焦ってるなら「都合のいい女枠」からの返り咲きより、きちんと結婚を見据えての交際から始めた方が絶対早いと思う。
2025/01/12 05:1530返信2件
No Name
紹介された後の初デートで一線超えて曖昧な関係になったから、ずっと不安や不満を抱えていたんだと思う。更にイケメン経営者だからもう絶対に放すまいとの思いが全て裏目に出てしまった。裕也の言い分はごもっともだと思う。ただ、男子飲みに連れて行ったら「彼女ヅラをしてマウントを取るに決まってる」だけ 「ん?」と思った。
2025/01/12 05:3025返信5件
もっと見る ( 27 件 )

【男と女の答えあわせ【A】】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo