男と女の答えあわせ【Q】 Vol.250

「彼の友達に会ったことがない」彼女なのに、周りの人に紹介してもらえない。これって…?

Q1:男はちゃんと、結婚を意識している?


裕也とは、女友達の遥からの紹介で出会った。

裕也と遥は以前勤めていた会社で、同期だったらしい。遥と私はここ最近仲良くなったのだけれど、「彼氏を真剣に探している」と遥に頼んだところ、裕也を紹介してくれることになった。

37歳になる裕也は、3年前に独立して、今は自分の会社を経営しているという。

しかも見た目もカッコよくて、どうしてこんな人が独身で残ってくれていたのか、奇跡かなと思った。

「裕也はバツイチなんだけど、いい男だから」

そんなざっくりした遥からの紹介を受け、恥ずかしそうに笑っていた裕也。

そして私は、その笑顔にまんまとやられてしまった。

「美香ちゃん、今彼氏は?本当にいないの?」
「いないんですよ〜」
「そうなんだ。意外だね」

こんな会話からわかるように、裕也も初めて会った時から私のことを気に入ってくれたらしい。

遥と三人で食事をしてから1週間後に、二人で会うことになった。


しかも初めて食事へ行ったその日。なんとなく流れで裕也の家へ行くことになり、結局そこからズルズルと関係が続き、気がつけば1年経っていた。

もちろん、私もただ引き延ばしていたわけではない。都合が良い女に成り下がるつもりもなかった。

曖昧な関係が続いて3ヶ月くらい経った時に、私はちゃんと聞いた。

「私たちの関係って、何?」と。

最初、裕也はのらりくらりと私の質問に対する回答を避けていた。

しかしもう逃げられないと思ったのか、5ヶ月目くらいでようやく彼は認めた。

「私って、裕也の彼女という認識で合っているよね?」
「うん、合っているかな」

この言葉を聞いて、私が満面の笑みを浮かべたのは言うまでもないだろう。


そしてそこからは、私たちの交際は順調だった。

週末は基本的に一緒にいる。旅行もするし、合鍵ももらった。他に女の影があるわけでもない。

でも普段会食が多い裕也は、私といる週末は家でご飯を食べたがる。

「外食じゃなくていいの?」
「うん。だって、美香のご飯が美味しいから」

そう言われると、張り切って作ってしまうのが女心というもの。それに手料理を「美味しい」と言ってもらえるのは嬉しい。

「本当に美香って家庭的だよね。掃除も料理も、全部完璧じゃん」
「そうかな。ありがとう」

そんなことはわかっている。

でも今年で、私は35歳。そして裕也も38歳になる。事務職をしている私は、今すぐにでも仕事を辞めて専業主婦になってもいい。こちらは準備万端だ。

― そろそろ結婚も意識してもらわないと困るんだけど…。

そう思い、さりげなくプレッシャーを与えている。

「そういえば、最近遥と会ってる?遥と私の共通の女友達が、来月結婚するらしい」
「そうなんだ」
「いいなー。でもその子、まだ30歳だって。若いのにすごいよね」
「若いほうが、勢いがあるんじゃない?」

しかし毎回こんな感じで、裕也にはどうも響いていないらしい。

だからせめて、彼の周りを固めておきたかった。

この記事へのコメント

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No Name
裕也はバツイチで再婚は考えてないんじゃ?
掃除洗濯に手料理振る舞い等、美香は「便利な彼女」なだけ。
2025/01/11 05:1427返信1件
No Name
「クライアントと飲みに行く」だけじゃ不十分なの?
“やましいことがないなら先に私に言って欲しい” って、よく分からない。先方には女性も居るけど仕事の付き合いだからとまで説明しないといけない?35歳でこれじゃ面倒くさくて妻になんてしたくないんじゃない🤣
2025/01/11 05:2021
No Name
今は正式な彼女だ!って、美香が無理矢理言わせただけ。「私、裕也の彼女という認識で合ってるよね?」→「合っているかな」 男同士の飲みにも参加したがる彼女もどうかと思うし、モヤモヤするなら遥に相談してダブルデートとかグループでのゴルフとか計画してみて、それでも友達と合わせないの一点張りならさっさと別れた方がいいと思う。
2025/01/11 05:2817返信4件
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