男と女の答えあわせ【Q】 Vol.237

「俺、何か失敗した?」28歳お嬢様と1泊2日の温泉旅行。その後、女の態度が急変したワケ

Q1:番町出身のお嬢様が交際をOKした理由は?


遥と出会ったのは、友人主催の食事会だった。小学校から都内の私立の女子校出身だという遥はふんわりしていて気品があり、素敵な女性だった。

「大輔さんは、どちらのご出身ですか?」
「僕は名古屋です。遥さんは?」
「私は都内で…」

聞けば遥のご実家は千代田区番町で、かなり育ちが良さそうだ。28歳になった今でも、実家住まいだという。

「遥さん、ご実家に住んでいるんですか?」
「そうなんです。もうすぐ30歳になるのに、恥ずかしい話ですが…」
「いえ、ご実家が近いならそれもありですよね。逆に羨ましいです」

最初は「この子、箱入り娘でハードルが高いか?」とも思ったけれど、話してみると本人は至って気さくで、とても良い子だった。

だからこの食事会が終わってから、思い切って食事へ誘ってみることにした。すると意外にもすんなりとOKをもらえ、僕たちはデートをすることになる。

僕は悩んだ結果、麻布十番にある老舗の和食店を予約した。


「遥さんって、普段お料理とかされるんですか?」

純粋に、実家住まいの28歳の女性がどういう生活をしているのかが気になる。家事はできるのか、まったくしないのか…。

「しますよ。母は専業主婦なんですけど、私も手伝うようにはしています。お料理とかお掃除とか…意外に好きなんです」
「家庭的なんですね」
「大輔さんは?」
「僕は人並みに…という感じですかね。まったくできないわけじゃないですが、男のひとり暮らしなんで適当になることも多いです」
「それは仕方ないですよね」

現在、都内の不動産関連会社で事務をしているという遥。初デートだったけれど、心を許してくれたのか自分のこともたくさん話してくれた。

「私は次女なので、かなり自由です。仕事も『好きなことをしていいよ』って感じでしたし。大輔さんは?」
「僕は長男ですが、適当ですよ。普通の家庭ですし。今のゼネコンの仕事も、親とかノータッチです」
「ご両親は?今も名古屋ですか?」

そんなお互いの話などをしていくうちに、遥といると、心がふわっと優しい気持ちに包まれていることに気が付く。


「ちなみに遥さんって…今お付き合いされている方とかいらっしゃるんですか?」
「いないですよ!いたらこうやって、食事とかしないですし」
「僕とかどうですか?」
「……」

この沈黙の意味は、なんなのだろうか。

― やっぱり、唐突すぎたか?

そう思った。しかししばらく考え込んだ後、遥は慎重な面持ちで僕のほうを見つめてきた。

「ありがとうございます。すごく嬉しいです。でも私、結婚がしたくて…正直、結婚願望がなかったり、将来を見据えられない方とはお付き合いしたくなくて。大輔さんは、結婚する気がありますか?」

突然のストレートな重い告白に、もちろん戸惑った。

しかし僕も今年で33歳になるし、「次に付き合う人とは結婚かな…」と思っている。だから答えは決まっていた。

「僕も同じです。結婚を前提に、付き合っていただけますか?」
「はい…!」

こうして、僕たちの交際はとてもスムーズに始まった。

この記事へのコメント

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No Name
ジャケットをハンガーにかけてくれたのはいいが、ポケットの手を突っ込んでゴソゴソとあさる行為は端ないと思う。
2024/10/12 05:3934
No Name
➀ クラブの名刺

➁ 好き嫌いと、「子供には食べたい物食べさせればいいし」発言
2024/10/12 05:3430返信1件
No Name
好き嫌いがあるから結婚相手としてはどうなの?と思い始めたんだろうね。でも、香草がNGでも別に良くない?😂 パクチー苦手な人わんさかいるしカフェとかのパセリは敢えて食べない(使い回しだと嫌とか?!)人のいるし。
きのこと魚介類あまり好きではなくても、食べられない訳じゃないんだよね?
2024/10/12 05:2721返信2件
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