東京リアル女子図鑑 Vol.18

銀座の高級クラブで働く美女(30歳)が、きらびやかな世界を体験して変わった価値観

本連載では、多種多様なカルチャーが息づく「東京」の中から、1つのエリアに焦点を当て、そこを拠点とする女性の生態を探る。

彼女たちはどんな日常を送り、どのような出会いを求めているのだろうか?

今回登場いただいたのは「もっと広い世界で挑戦したいと思い、昨年東京に出てきた」という、銀座女子・F.Yさん。

その真意とは?そして彼女の人生にどのような変化がもたらされたのか?赤裸々に語っていただくことにしよう。


取材・文/和栗 恵


▶前回:「看護師で、お医者さんと付き合ったこともあり…」ハイスペ男に多い“あのタイプ”に好かれる30歳


銀座女子・F.Yさんのプロフィール


長崎県出身、幼少期はフィリピンで育ち、第一言語はタガログ語。

30歳、A型で、MBTI診断(性格診断)はINTJ(建築家)だ。

日本人の父、フィリピン・スペインクオーターの母を持つF.Yさん。

日本人離れしたくびれが際立つスタイルと、美しく整った顔立ちに、皆、目が留まることだろう。

現在は銀座のクラブでホステスとして働き、未来のために自分磨きに余念がないという。

●INDEX
1. 遊び慣れたVIPたちを接客する「銀座ホステス」の生態

2. 華やかな世界で生きる彼女の恋愛は、ダメ男続きで…

3. 深夜までお酒を飲んでも美肌をキープできているのは、○○注射のおかげ!

遊び慣れたVIPたちを接客する「銀座ホステス」の生態


―― 夜の仕事を始めたきっかけは?


我が家は、離婚した母と2人暮らし。なので、高校を中退して家計を助けるために働くことになりました。

地元が埼玉県なのですが、働くのであれば高みを目指そうと思い、県内でナンバー1とされる大宮のキャバクラで働き始めたんです。


―― 現在は銀座のクラブにお勤めとのことですが、銀座に移動した理由は何だったのでしょうか?


まだ大宮で働いていた頃、ずっと「人生を変えたい」って思っていました。

そんなときに、ある芸能人の方と知り合ったんです。

その方に誘われて東京に足を運ぶ中で、上流階級の方々が集う華やかな世界を見せていただくことがありまして…。

某著名人が住んでいた豪邸で開かれるパーティーやクルージングなど、その経験はいずれもプライスレスなものでした。

私も自分の力でこうした方々の中に立ちたい。埼玉ナンバー1で満足するのではなく、もっと広い世界で活躍したい。そう思うようになり銀座に出る決意をしたんです。

この方に出会わなければ、私は今でも埼玉にいたかもしれません。


―― 大宮と銀座、同じホステスでも違いはありましたか?


大宮は、良い意味で“田舎”なんです。

お客様は情に厚く、“色”で売らなくても週に何度も通ってくださる方が多い。それに、4~5千円のドレスで接客してもお店からもお客様からも何も言われないし、通勤もデニムにパーカなどラフな姿でOKでした。

でも、銀座ではそうはいきません。同僚たちは一着5万、10万のドレスが当たり前。通勤の際も、きらびやかなものではないにしてもドレスの着用が求められますし、タクシーを使うように言われています。

また、お客様に生活感を見せないよう、お店の近くではコンビニなどに立ち寄ることもNG。「夢を売る仕事」なのだから、私生活でも貫き通すようにと厳しく教えられました。

接客についても、大宮のように「情」に頼ることはできません。“色”を匂わせるのはもちろんのこと、さまざまな知識が求められます。

何しろ、銀座のお店にいらっしゃるのは百戦錬磨の遊び慣れたお客様ばかり。私はまだ銀座に移って8ヶ月ほどなのですが、さすが日本一の街・銀座であると、実感する日々です…。

―― 10万円のドレスは、なかなか厳しそうですね…


そうなんですよね。まだまだ駆け出しなのでその金額のものは買えません。

高くても3万円ほどのドレスが精いっぱい。それを7着ほど用意し、着まわして生き延びています(笑)。

―― 働く女性も、銀座は違いますか?


大宮のお店はキャバクラで、銀座のお店はクラブなので、そもそも所属する方に違いはあるのですが、銀座のお店で働く方は「モデルさん!?」と思うほど美しい方ばかり。

例えば衣装にしても、キャバクラなら着飾ってナンボという感覚だったのですが、今のお店ではドレスはシンプルなのに内面から美しさがにじみ出ている方が多く、外面だけではなく、内面も磨かなければいけないのだと思い知らされました。

銀座に移ってきたことで、自分に足りないことに気づけたので、本当によかったです!

―― やりがいは感じている?


普通に生きていたら出会えない方たちとお話できて、思いつかなかったような回答をいただけるんです。

自分の中にたくさんの知識を詰め込むことができる毎日なので、とてもやりがいを感じています。

―― 思いつかなかったような回答ってすごいですね…中でも記憶に残っている言葉は?


あるお客様から「仕事が合わなければ、すぐに変えたほうがいい」って言われて、目からうろこが落ちました。

通常だと、例えば転職したら「3年は続けろ」的なことを言うじゃないですか。でもその方は「一つのものごとに執着するのは愚か」だと。

合わないと思うことに執着して無理をするより、自分に合うものを探して転職したほうがクレバーだとおっしゃっていました。

考えてみたら、人生はたった1度きり。そのうち3年を我慢しながら過ごすのって、とても無駄なことですよね。長期的に物事を見られる方は、通常の視点とは違うんだなって思いました。

―― 仕事で大変なこと、それを克服するために努力されていることは?


お客様もお店の方も、皆さんハイレベルな方たちばかりなので、大変なことばかりです。

自分の引き出しが無くて返答に困ることもあるし、まるで理解できない分野も多く、30歳にもなるのに「まだまだだな」と思うことが多いです。

でも、そう思えたということは、伸びしろもあるということ。経済、社会、世界情勢について、知識を取り入れ、学ぶよう心がけています。

そうそう、銀座は、大宮にいたときとは連れていっていただけるお店が違うんです。私、恥ずかしながらレストランでのマナーを全く知らなくて。

初めてフレンチレストランに行った際、どうすればいいか全くわからず、お客様に「ナイフとフォークはどこから使えばいいですか?」って尋ねてしまったんですよ。そうしたら「好きなように使っていいよ」って笑顔で言ってくださって。

途中でカトラリーが足りなくなってしまったのですが、お客様は気にするそぶりを見せることなく、その場は終わりました。でも、後からマナーの本を読んで、間違いだらけでドキドキ。

学ばなければならないことって、思っている以上にたくさんあるんですよね。

―― 銀座で働いていて気づいた、銀座の魅力とは?


「一流が集まる街」というひとことに尽きると思います。人も、お店も、他のエリアでは味わえない粋が集まる街、それが銀座ですね。

お気に入りは6丁目(有楽町方面)付近。銀座の中でも、一見さんは入れないような、とくに美味しいお店が集まっているイメージです。

この近辺にあるお鮨屋さんに連れていってもらったのですが、拳2つ分くらいの大きなアワビをいただける機会があり、とっても美味しかったです!

先日、表参道に行ってみたのですが、なんていうか…しっくりきませんでした(笑)。

年齢層が高いこともあると思うのですが、銀座のあのしっとりとした落ち着きに慣れてしまうと、他のエリアは厳しいですね。

―― 銀座では、どこに行くことが多いですか?


8丁目の韓国料理『卜傳(ボクデン)』にハマっていて、友人と足を運ぶことが多いですね。

おすすめはカンジャンケジャンという渡り蟹料理。日本ではなかなか見ることができないものなのですが、ボクデンではこれが楽しめるんです。

他のお料理もとてもおいしくて、お値段も良心的なのがポイントです。

私、プライベートではかなり庶民派なんです。あと、いかにも女子って感じのことがちょっと苦手で。ホルモン屋さんに行って、大好きな角ハイをあおるくらいがちょうどいいというか(笑)。

あ、角ハイとそうじゃないやつは、すぐに味が分かります。先日も飲みにいって角ハイを頼んだら違うウイスキーが使われていたので「これ、角ハイじゃないですよね」って言っちゃいました。

お店の方からは「角より高いウイスキーを使ってるんですけど…」って言われたのですが、「角ハイに替えてください」って(笑)。


―― 角ハイとはなかなか男らしいですね(笑)。ところで、プライベートではどんな男性とお付き合いしてきましたか?

それが…相手の女性関係が原因で、別れることが多くて…。

一番ひどかったのは、10代後半からお付き合いしていた彼でしょうか。

同棲していたのですが、ある日、洗濯しようとしていたとき、彼の下着にめちゃくちゃ長くて黒い髪がからんでいたことがあったんです。

当時の私は金髪だったので「え?」って。他にも「愛してるよ」って書かれたカードがポケットから出てきたこともありました。

それでも「気のせいに違いない」って思っていたのですが…深夜2時過ぎに彼と一緒にいるとき、彼の携帯になぜか私の名前で着信があったんです。

どうやら、バレないように私の名前で別の女性のことを登録していたらしく、さすがに堪忍袋の緒が切れて、その場で同棲していた家を出て実家に戻りました。

これは別の男性の話ですが、一時期、いわゆる「ハーフ会」を主宰していた方と付き合ったことがあります。

彼から「俺の女友達に会わせてあげる」的なことを言われてついていったら、彼とその女友達がめちゃくちゃナマナマしい話をしていて、「この2人、絶対に友達以上の関係でしょ」と(笑)。

Instagramの投稿を遡って見てみたら、クリスマスに2人で会ってたことが分かったので、速攻でお別れしました。

彼の女性関係が原因で別れた話はまだあります…(笑)。

ごくまじめそうな男性と出会い、はじめは全く興味がなかったのですが、その人が実は「VIVID」っていうギャルサーの最後の年代でめちゃくちゃギャル男だったらしく、その写真を見せられたときにギャップで落ちました(笑)。

でも、付き合ったあとにも、“体だけの関係”だった他の女性と連絡を取り続けていたことが分かり…納得がいかなかったので別れましたね。

男女を問わず、別の方をキープしたまま付き合おうとする人って何なんでしょうか(笑)。私は、こういう納得いかないところがあるとすぐに別れちゃうんですが…常に疑問に思います。

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