
「もともと趣味もなくて…」有村架純が大切にする、仕事とプライベートのバランス
役を理解して、愛する。女優・有村架純のプロ根性
そんな彼女は今、着実にキャリアを積み重ねている。
2021年度には菅田将暉さんとダブル主演を務めた映画『花束みたいな恋をした』の演技で第45回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を獲得し、翌2022年度にも自らの芝居でいくつかの賞を手にした。
また、今年は『どうする家康』で大河ドラマに初出演。徳川家康の最初の正室・築山殿(=瀬名)として、時代劇に求められる自然で美しい所作とともに快活な女性像を表現した。
元・風俗嬢に扮した映画『ちひろさん』も印象深い。あのマイペースで自由なキャラクターは、突き抜けた感のある今の有村さん自身にも重なりそうだが、聞くと、“ちひろさん”を演じるのは難しかったようだ。
「明るくて、孤独を愛せるちひろさんが格好良くて、憧れて。お芝居をしているときは彼女の背中を追っている気分でした。艶やかでミステリアスな雰囲気を出すために、壇蜜さんを思い浮かべたりして(笑)。
わたし、自分に与えられた役柄を掴みたいという思いから、よくその役の人生を自分なりに考えてノートにまとめるんです。ちひろさんに対してはたくさんページを割きました。
そうすると現場に立つときの不安が少し払拭されるし、そもそも演じるわたしが役を理解し愛せなければ、いくらセリフを言っても上滑りしてしまう気がするので」
与えられた役にきっちり責任を持つ。有村さんのプロ根性が透けて見えるようだった。