2013.01.21
何ヵ月待ってでも食べたい あの、スペシャリテ Vol.2Quintessence
味の本質を物語る
白く、可憐な一皿
2013.01.21
何ヵ月待ってでも食べたい あの、スペシャリテ Vol.2味の本質を物語る
白く、可憐な一皿
潔いほどに純白な山羊乳のヴァバロアに合わせるのは、3種のオリーブオイル、フランス・ゲランド産の天然塩、食感にコントラストを与えるナッツと百合根。実にシンプルだ。
日本フレンチの最高峰『カンテサンス』のオーナーシェフ・岸田周三氏は語る。「当店の名は“物事の本質”を意味します。オリーブオイル、塩、ヴァバロア、それぞれの本来の旨み、つまり本質を存分に引き出したこの料理こそが、『カンテサンス』を表現しているのです」
一部の食通には“オリーブオイルと塩が主役のヴァバロア”と呼ばれているのが、よく分かる。口の中で渾然一体となりながらも、それぞれの旨みが調和をもって主張するのだ。何ヵ月待ってでも、そして何度でも食べたくなるスペシャリテである。