【動画あり】「酒の力を借りたこともありました」林 遣都を救った、ある俳優の言葉とは

2007年、映画の主演に抜擢されて俳優デビューを飾った、林遣都さん。その演技力の高さが評され、その後、ドラマや映画のオファーが常に絶えない。

昨年は2本の主演映画が公開され、2作の舞台に立った。

俳優として15年。胸に秘めた、演じることに対する熱い思いを、赤裸々に語っていただいた。


林さんのインタビューは、今日と16日(日)の2回に渡ってお届けします!

【前編】
■林さんが明かしてくれた、お酒の席での先輩俳優とのアツいエピソード
■【WEB限定】撮影風景のメイキング動画
■WEB限定の未公開カット!

「30代に入り落ち着いて、前より充実しています」


「普段、このような上品なお店へ食事に行くことは少ないです」

『新華』の席に腰をおろした林 遣都さんは店を見渡してそう言った。

撮影の前週は、舞台『友達』の大阪公演。芝居に集中するため、さくっと食べられるラーメンやたこ焼きが続いていた。

久々のレストランに高揚する林さんに、この店はどんなシーンが合うか聞いた。

「大人なデートにぴったりなお店ですね。友達と来るというよりも、ふたりで少し背伸びをして食事に行く。

僕はこういう大人な雰囲気のお店の行きつけがほぼないので、つくっていきたいです。30歳を過ぎて共演者も年下の子が増えてきたので、ちゃんとしたところをセッティングできる先輩になりたい。

僕の周りの先輩俳優さんも、素敵なお店を知っている方が多いんですよ」

「夜遅くまで飲む機会も減って、自分のペースでご飯と共に美味しいお酒を味わえる、そんな大人になっていきたいです」と『新華』のワインの質に驚きながら話した


林さんといえば、デビューから15年で出演映画が36本(主演が12本)、ドラマ出演も60本に迫る超売れっ子。それらの大半が20代での作品だ。

目まぐるしく演じるなか、言葉を交わす場を求めて出かけていたと話す。

「昔は、そうしなければと意識していました。元々人と話すのが苦手で、思っていることを言えないこともあったので、お酒の場で自分をさらけ出すのは必要な時間だった。

記憶がなくなるような悪い酔い方はしないけど、飲むとテンションが3ギアぐらい上がります。喋って、はしゃいで、歌って。しっかり二日酔いにもなりました(笑)」

共感する人も多い青春の酒。「帰りたくなくなる日もあった」と、家でも仕事場でもない環境を求めていたことも。

人が羨む立場に見えて、感情の波がうねる日々もあった。

南仏ローヌ地方を代表する作り手「ドメーヌ・デュ・ぺゴー」のワインを飲む林さん。山形牛に合わせられるフルボディで、中華とワインのペアリングに開眼


「みんなそうだと思うんですけど、同世代に負けたくないという思いが常にあって、負けると凄く悔しくて、わ〜と感情が溢れてしまうことがありました。

自分には到底できないことをしている人を見て、劣等感を覚えることも。それで凄く悩んで荒んだ時期があって、上手くいかないことをお酒の場で発散してたんですね。

その一番よくない状態の頃、本当に救われたのが、藤原竜也さんの言葉。不安定な僕をみて、飲んで解散したあとに、“芝居に生きよう”と、ひと言メールをくれたんです。

これからもずっと心に残る大切な言葉です」

怒涛の20代を過ごし、いま落ち着いたからこそ、食事に合わせてゆっくりお酒を飲みたいと思い始めた。

何かに頼らずとも、自分の意見を言えるようにもなってきた。

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