「別居したい!」。夫の転勤で地方に移り住んだ夫婦に訪れた、結婚3年目の危機

−この結婚、本当に正解だった?−

かつては見つめ合うことに夢中であった恋人同士が結婚し、夫婦になる。

非日常であったはずのときめきは日常となり、生活の中でみるみる色褪せていってしまう…。

当連載では、結婚3年目の危機にぶち当たった夫婦が男女交互に登場する。

危機を無事に乗り越える夫婦と、終わりを迎えてしまう夫婦。その違いは一体、どこにあるのか−?

今回は、夫の転勤で香川に転勤した田邊皐月が直面した、結婚3年目の危機。


夫の転勤で生活が一変。地方暮らしの葛藤


妻:田邊皐月(仮名)
年齢:30歳
職業:元アパレルPR


「夫・亮介と結婚を決めた時から、わかってはいたんです。…いつかは必ず転勤の内示が出て、地方で暮らすことになるって」

香川県・高松市。

港を望む複合施設にあるカフェで、皐月は静かにカフェラテを飲んでいた。

質の良さそうなグレーのニットに白いプリーツスカート。長い髪は無造作にまとめられているが、その絶妙な抜け感に洗練を感じる。

華美ではないが垢抜けた雰囲気の彼女は、原宿生まれの原宿育ち、根っからのシティガールである。

しかし大手生命保険会社で働く夫・亮介の転勤により、結婚3年目を迎えた今年、高松に引っ越してきたのだ。

「ずっと東京にいて、東京しか知らずに生きてきたので、一度くらい地方で生活するのも悪くないかって。そんな風に甘く考えていたんですよね。でも実際に住み始めてみたら正直、友達もいないし、東京に比べて刺激もなくて…そのうち、言いようのない焦りを感じるようになりました」

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