「好きになれる人がいない…」代理店勤務の“フツーの男”が、結婚できない厳しい現実

出会いはあるけれども、好きになれる人がいない


「好きになれる人がいない」という彼に、どんな人がタイプなのか尋ねた。

「お互い刺激し合えて、支え合えるパートナーになれる女性がいいなと思っています」

春樹さん自身、毎日かなりハードワークをこなしているが、それでも仕事は、楽しくてやっている。だから相手にも誇りを持って仕事をしてほしいとのこと。

もう少し深く聞いてみるとどうやら春樹さんは、“仕事ができる、いわゆるバリキャリ女子”が理想だということがわかった。

とは言いつつ、以前は自分のタイプを認識しておらず、正反対のタイプとばかり付き合ってきたそう。

「大学を卒業して社会人になりたての頃は、一般職のOLと知り合うことが多くて、彼女たちとのお食事会も頻繁にありましたね」

20代の頃に付き合った女性がきっかけで、自立した女性と結婚したいという結論に至ったそう。

「その頃付き合っていた子は、損保の一般職OLで寿退社を狙っているような子でした。でも僕は、まだ20代でがむしゃらに仕事をしていた時期だったので、彼女の結婚願望と僕のテンションとの間に温度差がありましたね」

定時で帰り、友達やお稽古ごとに時間を費やせる彼女と、残業続きで曜日感覚もなくなっていく春樹さんとの間の溝が深くなるのは、時間の問題だった。

「気が付くとあっという間に週末になっていて、彼女から連絡が来ているから会わなきゃみたいな感じで。でも、週末だからこそ、溜まった家事をしたり、本を読んだりとかしたいこともあって、彼女とばかりいるわけにもいかず…」

もちろんどこで食事するか、なんて考えている余裕もなく、見かねた彼女が行きたいお店を勝手に予約する状況だったそう。

「そういうのって、女性はあまり嬉しくないですよね。『もっと私のために時間を費やして!』『もっと良いレストラン連れて行って』『友達は彼氏とハワイに旅行に行っている』とか言われて…。

可愛かったから付き合っていましたけど、『もう少し仕事が落ち着いたら』が口癖でしたね」

社会人になってすぐに付き合ったその彼女とは、結局付き合って1年半程で別れたとのこと。

その後に付き合った子も似たようなタイプで、どうも彼はそういうタイプに好かれるらしいと自己分析をしている。

「僕もそこまで稼いでいるわけでもないんですけどね。良きパパになりそうに見えるんですかね。あと、結局そういう女性と知り合う機会が多いってことだと思います」

20代の頃は、結婚願望が強いOLと付き合ってきた。しかし、何かが違うと感じ始めたのは30代になってからだったという。

「結局、その反動なのか、キャリアをもって自立している女性と付き合いたいと思うようになりました。しかも、ちょうどそんな時、東大卒の外資系金融で働いている女性とたまたま出会って、彼女の考え方やその芯の強さに圧倒されてしまったんです」

その彼女とは付き合うことはなかったが、話をしていると刺激があり、成長もできる。人生のパートナーとしてはそういう人がいいと思ったと春樹は語る。

タイプの人に気付いたのは良かったが、そこから前途多難だという。

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