「生活費7万円なんて全然足りない!」。セレブ主婦だったはずの女を襲った節約地獄

セレブ妻生活から一転、ひと月7万円の生活費に


生活費7万円。

その額が普通か少ないかは、家庭それぞれの金銭事情で違うだろう。

「私にとっては、”月7万円で生活しろ”という夫の発言は、もはや”結婚したことを後悔するほどの衝撃”でしたね」

結婚してからこれまでの2年間、千紗は自由気ままなを生活を送っていたからだ。

千紗は結婚前、貿易業を営む父親のツテで、とある不動産会社の秘書室で働いていた。

「手取り20万そこそこのお給料でしたが、結婚するまでずっと東銀座の実家で暮らしていたので生活費がかかりませんでした。だから稼いだお金はすべてファッション、美容、旅行などに使ってきました」

それが、千紗にとっての“普通の生活”だったという。

「千紗を養えるくらいは稼いでいる」と豪語した夫の言葉を鵜呑みにしていた彼女は、これまでの生活レベルを下げようなんていう発想もなかった。

結婚と同時に仕事を辞めた千紗自身に稼ぎはなくなったが、多少の蓄えはある。また夫から家族カードを渡されており、それを自由に使って良いことになっていた。

「自由に、とは言っても…やっぱり遠慮はあります。独身の頃と比べたらかなりセーブしていましたよ?お洋服だって月に1,2着買うくらい。女友達とホテルランチくらいはするけど、旅行に行くことはないし。

贅沢しているつもりなんかないです。ただ女って、生きているだけでお金がかかるんですよ。ヘアサロン、ネイルサロン、まつ毛エクステは毎月マストだし、たまにはエステも行かないと体型維持は難しい」

そう、女が美貌を保つにはお金がかかる。

「ヘアサロン2万、ネイル1万、マツエク5千円、エステに行ったら2時間コースで約3万円。季節の変わり目には服や靴も新調しなければならないし、どんなにセーブしても美容代とその他の生活費など合わせると月15万円は必要ですね。

今27歳ですけど、これが30歳、35歳と年齢を重ねるとともに、身だしなみ及び美容にかかる金額は増える一方ですから」

その費用は、いわば必要経費。決して贅沢をしているわけではないのだと千紗は主張する。

彼女は、さらに夫の言動がいかに矛盾しているかを訴えた。

「だいたい、信之が私にそう言ったんですよ。千紗ちゃんにはずっと綺麗でいてほしいって。専業主婦になればいいと言ったのも彼。それなのに美容代も込みで生活費7万円とか言い出すなんて…本当に信じられない。

7万なんて、食費と日用品を買ったらそれで終わっちゃうじゃない。私の美容代は?洋服代はどうしろっていうの。もしかして男性って、こう思っているのかしら。妻には綺麗でいてほしい。でもお金は使わないで欲しいって?…そんな都合の良い話、あるわけないでしょう」

もちろん、千紗は夫に訴えたという。ひと月7万円なんて困る、無理だと。

しかし夫の方も一歩も譲らなかったという。

困ると言われても困る。欲しいものがあるならどうにか工夫してやりくりして欲しい。夫はただそれを繰り返すだけ。

「最終的には、こうはっきり言われたんです。うちはセレブじゃない。これまでは貯蓄を切り崩してきたが、このまま君の浪費に付き合っていたら破産してしまうって」

その言葉を聞いた瞬間。千紗は、信之に対する愛がみるみる冷え切っていくのを感じたという。

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