極上の江戸前鮨を、斬新なペアリングとともに!広尾商店街に誕生した新店が早くも話題


ペアリングといえば、フレンチにイタリアン――。そう決めつけるのは、今や時代遅れ。

近頃では、洋食系は言うに及ばず、日本料理に天ぷら、焼肉、焼き鳥、中華etc.。

ペアリングは、もはや料理のジャンルを超えて定着化しつつあるようだ。

しかも、ワインではなく日本酒とのペアリングを発信するフランス料理店があるかと思えば、ノンアルコールのお茶ペアリングが評判のモダンチャイニーズレストランもあり、の融通無碍ぶり。

鮨屋もそのひとつだろう。

日本酒を基軸にコーディネイトする店が多い中、捻りのあるペアリングと独自性溢れる握りで、名うての鮨通たちを唸らせている店がある。

この5月20日、広尾商店街にオープンしたばかりの『鮨 在』がそれだ。

定番メニューは北海道産毛蟹を唐津の赤ウニとともに。合わせるのは白ワインの「甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ」。爽やかな酸と香り、心地よい苦みがネタの濃密な旨みを引き立てる


オリジナリティ溢れる極上の鮨と、
それを格上げする、新しきペアリングの妙技!
『鮨 在』


「江戸前鮨の伝統を受け継ぎつつも、『鮨 在』ならではの新しい鮨を提案していきたい」

意欲的にそう語るのは、大将の岡田貴裕さん。

ミシュランの星を持つ六本木『鮨 由う』で、料理長の片腕を担ってきた精鋭だ。

煮ホタテには日本酒の「七本槍 山廃純米 琥刻」を。ツメの甘みに、古酒ならではの熟成したコクの甘みがよく合う


江戸前鮨の老舗で基礎を学んだ経験もあるだけに、煮ホタテやサクのまま漬けた大トロなど、最近では見かけなくなった江戸前の古い仕事にも敢えて挑戦。

そこに独自のアレンジを加えることで、新感覚のテイストを表現しようとしている。

そしてそれらを、更にインパクトのある味わいに引き立てるのが、ソムリエの保坂 卓さんよるペアリングの妙だ。

沖縄産の天然本鮪。中トロ(手前)と漬けにした赤身(奥)。中トロには、やや温かめの酢飯を合わせている

取材日に用意されたのは、新潟渡辺酒造の「根知男山 蔵元分離酵母仕込み」。この美酒との出合いで鮨が一層輝く

たとえば鮪。

これに保坂さんが合わせたのは「根知男山 蔵元分離酵母仕込み」。

曰く「王道のタネには、これぞ日本酒という一品を合わせた」そうだが、それだけではない。

漬け醤油にさっとくぐらせただけの赤身は冷やで。

冷やだと、その鉄分を含んだ酸味がキリッと引き締まり、かつ余韻が残るそう。

脂ののった中トロには、同じ銘柄をお燗にして提供。

温めることで引き立つ純米ならではの甘みが、中トロの旨みを受け止める。

鮨に合わせた絶妙な組み合わせと、温度まで調節する細やかさが心憎い。

脂がのったふわふわののどぐろは対馬の紅瞳。焼酎の香りがその脂をすっきりとさせる


また、のどぐろは手巻きにて。のどぐろの濃厚な脂を切るように、フルーティーな香りの焼酎「フラミンゴオレンジ」のソーダ割りをひと口とまさに緩急自在。

つまみのカマスの焼霜。玉ねぎのすりおろしと煮切り醤油で作る自家製ソースが、カマスの脂と程良くマッチ。合わせるのは日本酒の「亜麻猫スパーク」。上品な酸と米の甘みが、味に華やかさを添える


月替わりの茶碗蒸しから始まるつまみ6〜8品に握り12貫が続くコース。

そしてそれに合わせ、日本酒スパークリングからナチュラルワイン、時に貴醸酒や古酒など全部で10〜12種が、タイミングを見計らいつつ登場する。

なお同店、開店したばかりだが食通の間で早くも話題で、これは予約困難になるのも時間の問題。

今のうちに訪れて、新しい鮨の楽しみ方を満喫したい。

数寄屋造りの落ち着いた店内は、こじんまりとして静穏な趣き。風情豊かな京風の聚楽壁に吉野檜のカウンターも清々しく、外の雑踏をしばし忘れさせてくれそうだ

5席の個室も。入り口もお手洗いも専用で、完全なプライベート空間。もちろん職人がつきっきりで対応してくれる。料理はすべて¥20,000のコースから。ペアリングは¥10,000

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