育休明けでの在宅勤務を希望。新米ワーママが、人事部に「ノー」と言わせない交渉術(4/5)[東京カレンダー

丸山　人事への伝え方としては、「今までは前の上司の計らいでリモートの権限をもらっていた。子供が生まれて育休も終わるので復帰したいが、なるべく周りに迷惑はかけたくない。だが急な休みや早退などもきっと起こるが、そうなった場合にアクセス権がないためリモートはできない。そういう場合はどうすればいいのか？他の人に自分の仕事をお願いするわけにもいかないですよね。自分が家で仕事をできるのであれば皆に迷惑をかけることもないからそうしたい。そういう場合はアクセス権限はもらえないですか？」という風に、特別なアクセス権、例えば育休復帰からの６か月間限定とか、そういう特別な時だけ権限をいただけないのか、という言い方で交渉してみるんです。

最初から「リモートの権限が欲しい」とざっくり言ってしまうと、おそらく人事は「サボるつもりか？」とかいろんなことを考えて心象が悪くなる。でも、みんなに迷惑をかけたくない、自分も仕事を責任もってきちんと遂行したい。だから、期間限定でもリモートの権限が欲しい、という言い方をすれば、人事がそれでNOと言うとは思えません。逆に、相手にNOと言わせないのがネゴシエーションの基本なので。

労働者を守らないといけない、という労働基準法があるので、人事的にも「痛いとこをつかれた」となればNOとは言えないんですよね。そうせざるを得ない状況にしてしまうんです。

正当なことを言われて、会社がそれに対応しなかったら変な評判になってしまうのではないかとか、考えると思いますし。

あくまでも「自分がそうしたいから」ではなくて、「チームや上司、会社に迷惑をかけたくない。自分の成績もきちんと作りたい、だからそういう時だけ権限が欲しい」といえば納得してくれるんじゃないかな。

高田　そっか。そういう言い方をすれば、確かにまだ可能性はありますね。

丸山　上司と交渉するのもいいと思うんですが日系企業では人事が強いので、高田さんが今後相談するなら上司よりも人事に言った方がいいのかなと思います。

「仕事のパフォーマンスを落としたくない」などと訴えれば、人事も「なんとかしてみます」や「上司に話してみます」などとなり、人事から上司にアドバイスをするかもしれない。そうやって良い流れに持っていけるかもしれない。

まずは制約つきでもリモートの権限をもらって、業務に支障が出ないことを周りも認めたら、「この人だったらマネジメントできるんだな」という考えにシフトしていくと思います。

あと、今はまだ新しい上司との実績がないから、そこもネックになってると思います。前の上司だったら、産休前にリモートさせても問題なかったから復帰後もリモートさせても大丈夫だよね、となっていたかもしれない。でも新しい上司とはまだ実績がないですからね。だから、上司とも少しずつ信頼関係を積み上げていけば状況は変わっていくのではないですかね。

高田　そうですね。少し働いてみて、人事に相談してみようと思います。

丸山　あとやはり、お子さんが生まれたばかりでの転職はリスクが高すぎると思います。仕事と子育ての両立に慣れるのに時間がかかると思いますので、まずはよく知った今の会社に復帰して新しい生活リズムに慣れることを優先させた方がいいのでないかと思います。きっと、予想外のことがいろいろと起こるでしょうし。

ちなみに、転職で年収をあげたいとかの希望はありますか？

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この記事へのコメント

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No Name

交渉術、なるほどと思いました。こういう話の組み立て方、持っていき方はどんな場面でも大事ですよね！
昔、新人研修で『モノはなんでも言い方一つで決まる』と教えられたのを思い出しました。（笑）

2019/06/13 08:5045返信2件

No Name

今回の丸山さんのコメントも素晴らしい〜！
安易に転職を勧めるのではなくて、現実的かつ教育的な側面もありますよね。きちんと現実を教えてあげている、そこが素晴らしいと思いました。

2019/06/13 09:3032返信4件

No Name

産後復職し、一年後に転職したと先週コメントした者です。やはり一回復職ですよね〜
交渉術も含めすごく説得的ですし、実話なのでしょうからリアルさもすごい。
しかしこの製薬会社ダメですね、四年目で出産した例がないって、、できないと女性職員に思わせてるからとしか。。私は転職前は公務員でしたが、やはり環境が整ってるからか、四年目全然普通でしたね。

2019/06/13 09:2630返信9件

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