2018年を代表する俳優・新田真剣佑! 彼のことをもっと知りたくて、素直に質問をぶつけてみた。

またひとり、彗星のごとく逸材が現れた。その名も、新田真剣佑。

弱冠、22歳。その端正な顔立ちに潜む、どこか繊細で儚い表情を切り取った。


いまは芝居以外には、こだわるものがない。

静寂な「夜」の空気が漂うなか、新田真剣佑は終始、撮影スタッフを魅了していた。

しっとりと艶っぽく、実に夜が似合う。完璧なルックスに加え、17歳までアメリカ暮らしという背景も彼を輝かせる要因なのか。

そんな新田さんが出演する映画『十二人の死にたい子どもたち』が1月から公開となる。

12人の他人同士の未成年たちが集団安楽死を求めて廃病院に集う稀有な設定。

杉咲花や北村匠海といった、注目の若手俳優が集うなか、推理好きの高校3年生・シンジロウ役に挑戦している。


「この作品では〝死〞という言葉が多数飛び交います。全員がそのつもりで廃病院に集まっている。シンジロウのような死を覚悟した人間の心象をいかに理解するかが課題でした」

難しい設定に40分長回しの一発撮りという特殊な技法。役者としても、試される現場だった。

「本当に、今年一番しゃべった役でした。記憶と集中力の機能が停止しそうになったほどでしたね」


監督は堤幸彦氏。撮りながら編集していく手法も独特だ。

「時の流れや感情の変化をつなげて見られるのですごくやりやすかったです。細かい芝居、眉毛の動き一つでも伝わるような芝居というのを意識してやっていました」

心に正直に従うように、慎重に言葉を放つ。真摯な姿勢を汲み取ってか、堤監督からの期待も相当だった。


「嬉しい半面、同時にすごいプレッシャーでした。撮影中はずっと『シンジロウなら、どうしたい?』と聞かれていて、でも正解はどこにもない。ずっと考え続けていました」

ストイックで真面目。ゆえの、没頭する力。徹底した役作りが垣間見えた作品だ。芝居以外のことには「まったく、こだわりがない」と、語り、潔いとも取れる姿勢だが、だからこそここまでの役作りが叶うのだろう。

この時代において、生まれた新田真剣佑という存在が〝奇跡〞そのものかもしれない。今後も彼の成長から目が離せない。

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