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  • オトナの恋愛論Special Vol.2

    「遊び人はNG」と既読スルーされた男が、起死回生を遂げたのはナゼ?:オトナの恋愛論~宿題編 チャラ男ver.~

    Q1:食事会はとにかく盛り上げた者が勝つの?


    —拓人:昨日はお疲れ(^^)!また飲みに行かない?!

    翌日、気軽な感じで愛美にLINEを送ってみた。あんな可愛い子には滅多に出会えない。物は試しだ。

    しかし案の定、返信は一向に来ない。僕が送ったLINEは、華麗にスルーされた。

    —拓人:番組の公開収録あるんだけど、興味ない?
    —拓人:何度もごめんね!愛美ちゃんモテるから忙しいとは思うんだけど、またご飯行けたら嬉しいなと思って!

    スポンサーへの営業と同じく根気よくアタックし続けた結果、ついに返信がきた。僕は小さくガッツポーズをする。

    —愛美:友だちと一緒でもいい??

    なんだ、友だちと一緒か…。

    しかしまた会えるだけでも、大きな前進である。これまで鍛え上げてきた営業力が少しは役に立ったようだ。

    今度こそ愛美を楽しませてデートに誘うぞ、僕はそう意気込んでいた。



    しかし、肝心の飲み会当日―。

    「たちばな~~~っ!!!こんなあからさまな宣伝、できるわけないだろ!?お前、何年やってるんだよ!そろそろわかるだろ!!!!!」

    僕への怒号が、現場で鳴り響く。

    「す、す、すみません・・・」

    スタジオで、制作マンから久しぶりに怒られてしまった。社会人何年目になっても、怒られるのは辛い。

    がっくりと肩を落としながら営業フロアに戻ると、同じスタジオにいた営業部の先輩が声をかけてきた。

    「拓人、今晩予定アリ?一杯、行こうぜ」

    僕が散々叱られている姿を見て、励まそうとしてくれているのが分かった。

    そんな先輩からの誘いを、断れるはずがない。結局、元々参戦予定だった裕二に加えてもう一人の先輩も参加することになり、“営業部の飲み会スタメン”が集結することになった。

    「これじゃ、いつものメンバーじゃないっすか・・・!」

    仕方なく愛美に人数が増えてもいいかLINEすると、“もちろんOK!”と即レスだった。むしろ大人数の方が嬉しいような感じで、僕はまたがっくりと肩を落とす。

    結局4on4になった飲み会は、北新地の和食店『頂鯛』で行われた。他にはないユニークな演出やこだわりのBGMで食事会が盛り上がるので、最近僕らが頻繁に使うお店である。

    女性が来た瞬間、男のテンションは一気に上がった。

    女性たちは愛美の学生時代の友人のようで、皆揃いもそろって可愛い。食事会での男のテンションは、女性の可愛さと比例するのだ。

    テンションの上がった同僚たちを見て、僕は幹事の仕事に徹しようと決意する。今日はコンディションが悪いからしょうがない。

    「みんな~!なに飲む??」

    乾杯のお酒を何にするか、皆に聞きまわった。僕は「ジムビームハイボール」を発見したので、それを頼むことにした。

    「あ、じゃあ俺もそれにしよう」

    裕二と先輩たちがそう言うと、女性の中で一番明るくて目立つ萌花という子が乗ってきた。

    「それ、ハイボールですか?じゃあ私たちも同じものにしようかな」

    結局女性陣も皆それに続き、大人数で賑やかになった食事会はついに始まった。

    「かんぱ~い!!」


    乾杯し、「ジムビームハイボール」を一口飲む。キリっとした炭酸と、爽やかなレモンの香りが心地良い。

    これは、最近ハマっているお酒だ。今日みたいに凹んでいても、爽快な味わいで気分が上がるので、楽しく飲みたいときにぴったりなのだ。

    ―今日は、皆で飲む方が良かったな・・・。

    最初は愛美とじっくり話してみたいと思っていたが、仕事でかなり凹んでいたため、皆でワイワイと喋る場がありがたい。愛美に、落ち込んでいる姿を見せたくなかった。

    そう思っていたにも関わらず、この後僕はある失態を犯してしまったのだ。

    ジムビームハイボールQ編①_PC

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