表紙カレンダー Vol.26

新垣結衣と卓球ラリーしてみたら、可愛すぎて死んだ

現在、公開中の映画『ミックス。』に主演する女優・新垣結衣さん。30歳へのカウントダウンを始めた彼女の素顔に迫った。


「私は早く30歳になってみたい。けど今は、楽しく29歳やっています」

今回、撮影場所に選ばれたのは渋谷に誕生した複合型卓球スペース『T4 TOKYO』。

月刊誌12月号の表紙を飾る、女優・新垣結衣さんが、現在公開中の映画『ミックス。』にて元天才卓球少女に扮していることもあってのロケーションだったが、そこにはいつにもまして大勢のギャラリーが集まっていた。

新垣さんといえば『逃げ恥』が記憶に新しい。昨年放送されたこの主演ドラマは、社会現象を巻き起こすほどヒットした。

彼女は期待の的なのだ。そんなことを思っていると、不意に当のご本人が姿を現した。

「よろしくお願いします」

丁寧に一礼だけして、彼女はそのままカメラの前に立った。

誰かと談笑することもない。フォトグラファーに撮影意図を確認し、求められるままに自らの役割を淡々とこなしていく。

かつてバラエティ番組で人見知りの性格を告白していたが、やはりそうなのかもしれない。かといって、その佇まいは人を拒絶するものではない。凛としていて、むしろ魅力的である。

「芯の強さと器の大きさが感じられて、そこにいるだけで周りを豊かにしてしまう特別な力を持っている人」

『ミックス。』で共演した瑛太さんは、新垣さんをそう評した。それについて触れると彼女は「すごいこと言いますよね。本当に大袈裟」と困った顔をした。

「そんなふうに見ていただけるのは素直にうれしい。瑛太さんがおっしゃっているのは、私にとってまさに理想の女性像ですから。でも、実際はまだまだ。不器用で、欠点だらけで」

それから新垣さんは口をつぐみ、宙を睨んだ。何か言葉を探しているかのようだった。取材現場にはしばらく沈黙が流れた。

そういえば映画『ミックス。』の登場人物たちも不器用でどこか欠点だらけだ。彼らはそれぞれ悩みを抱えながら、卓球の男女混合〈ミックス〉ダブルスを通じて自分らしさを取り戻していく。

その中心にいるのが新垣さん扮する"がけっぷち女子"の多満子。

平凡なOL生活を送っていたが、ある日、会社の卓球部のイケメンエースに告白されて付き合うことになり、ついにバラ色の人生を手に入れたと喜んだのもつかの間、新入社員の美人に寝とられて失意のどん底に。

逃げるように田舎へと戻り、くだんの元カレを見返すべく、トラウマだった卓球を再び始める、という設定だ。

「うまくいかない現実に直面してもがき苦しむ姿はいじらしくて愛おしい。『ミックス。』の多満子もそうだし、目の前の壁を乗り越えようと一生懸命になる女性は今までにも演じてきました。

だからこそ信じているんです。単に力み過ぎてバランスを崩しているだけであって、格好悪い姿を晒しているうちにいつしか光は差し込むはずだと」

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