東京カレンダー | グルメ・レストラン、ライフスタイル情報
鮮烈なスパイスを感じる火鍋体験!〆は麻辣スープを活かした担々麺で決まり
フカヒレ清湯スープは、干し貝柱を戻し、鶏ガラを弱火で煮込んで金華ハムの旨みを抽出。フカヒレを入れて仕上げる。 白湯スープは、鶏ガラを強火で炊いて油分を乳化させた濃厚かつ甘いスープで、干しエビやクコの実も入る。 麻辣スープもベースは鶏ガラ。甘草や草果、陳皮、ナツメグなど、複雑味を醸す各種香辛料が入る。 ◆ “3色スープ”でバラエティを謳う火鍋店も増えている昨今だが、ここまで手間をかけている店はそうない。 ...
麻辣スープは四川の成都産の唐辛子と青花椒、紅花椒が鮮烈なスパイスのハーモニーを放つ。 麻辣の気持ちいい痺れを感じたら、白湯が中和に一役買う。半日鶏ガラを炊いたスープは白濁した色のとおり、こっくりマイルドで、クセになる。 そして8種類のきのこによるスープは、きのこの旨みが詰まり、滋養強壮を感じる味わいだ。 スープ3種で薬膳が20種類以上使われているので、汗をかきながらもじんわりと力みなぎる一品だ。...
ここのところ、とにかく寒い。一年のうち最低気温を記録するのも、この時期が多いという。 そんな時、心の底から食べたいと思うのは「鍋」と「おでん」。 シンプ...
絶品「トマトすき焼き」を知ったときの感動たるや
寒い時期に食べたくなるのが、濃厚な割下で煮込んだ「すき焼き」。その旨さは言わずもがなだが、ただ美味しいだけでは芸がない。 そんな時は『三田ばさら』の「トマトすき焼き」がおすすめ。そのメニュー名を聞くだけで好奇心をそそるはずだ!...
「酒、いけるよね?」との問いかけに顔を戻すと、こちらをじっと見つめていた。目が合った瞬間、ふわっとほどけたように彼の目尻が下がる。職場では見せない藤田のプライベートな笑顔に隙をつかれ、裕美はその甘い魅力にくらっとした。 『三田ばさら』にはいくつかのコースメニューがあるが、注文すべきはやはり「トマトすき焼き懐石」だろう。まず最初に、手の込んだ八寸が楽しませてくれる。季節ごとに旬の食材がふんだんに使われており、お酒の好きな大人た...
日本のフレンチを支えてきた、最重要店は白金にあり
真の大人とは何か。自らの価値観を持ち、氾濫する情報に惑わされることなく、本物を見極める審美眼を持つことではないか。 レストラン選びも然り。真の大人が、為すべきこと、それは、数多あるグルメ情報に惑されず、自分のスタンスに合った店を選び抜き、そこを行きつけにすることだ。 そんな慧眼を養うなら、ここ『コート ドール』をおいてほかにない。 黒鉄のランタンが灯しだす「COTE D'OR」の文字もどこか風格を湛える、レジェン...
言わずと知れたフレンチの名店『コート ドール』。オープン以来、グランドメニューを飾る至極の逸品として供されているのが「和牛の尻尾の煮込み赤ワインソース」だ。 威風堂々として皿に横たわる肉塊─。 鳶色のソースに覆われ、黒々とした光沢を放つそれは、立ち昇る香気も豊潤にして軽やか。どこか毅然とした佇まいに、有無を言わせぬ迫力と品格を感じさせる。 斉須政雄シェフが28歳の時から作り続けてきた渾身の力を込めたひと皿だ。...
斉須シェフもフランス修業時代からの戦友。同じ境遇を経験した2人だからかもしれない。食材や料理に関する考え方、姿勢には共通するものがある。 「料理ってね、常に発見があるんですよ。食材にもいろんな状態があって、同じ料理でも火加減ひとつで味が変わる。常に最高の状態にもっていくことは簡単じゃない。うちのスペシャリテ“仔羊の塩包み蒸し焼き”を作る時は今でもドキドキします。辛いなと思う時もあるけれど、そういう時が伸び...
小石原さんをはじめ、フードライターやソムリエなど、各界の“美味通”たちが真っ先に推薦する、東京の夏を代表するスープ。フランスで12年間料理を作り続けた斉須政雄シェフが、日本人として何ができるか追求して生まれた、唯一無二の味だ。材料は梅干しとたっぷりの紫蘇、そしてトマトの果汁と少しのアボカド。なにげない食材だが、斉須シェフの手にかかれば、梅の鮮烈な酸味と、トマトの瑞々しさ、紫蘇が醸す溢れるほどの清涼感に、胸がいっ...
たった今、出来上がったばかりの翡翠色をしたスープは、まるで息をしているかのようにプクプクと小さな気泡を立て、静かな吐息を漏らしている。ご覧の目にも涼やかなひと皿が、ここ『コート・ドール』の夏を彩るスペシャリテ“大葉シソ・梅干しの冷製スープ”。孤高の料理人・斉須政雄シェフが生み出した珠玉の逸品だ。 青シソと梅干し。この、日本人の心の奥に潜む夏の原風景を彷彿とさせる食材を使いながらも、斉須政雄という料理人のフィル...
¥5,880。言わずと知れたフレンチの名店『コート ドール』のオープン以来、25年間グランドメニューを飾る至極の逸品。これを食べるために訪れるグルマンたちが多いのもうなずける、深奥にして滋味ゆたかな味わいだ。オックステールという庶民的な食材を一流の味に仕上げる。『ヴィヴアロワ』で初めてこの料理に出合った時の感動を今も胸に秘めながら、変わらず作り続ける斎須政雄シェフ。その料理哲学がこのひと皿には潜んでいるようだ。...
一流な大人たちの立ち振る舞いに触れ、自分を磨き上げる。 そのためには、慣れ親しんだテリトリーを脱して、新たなフェーズへ。 ずっと気にはなっていたが、大人...
ゆったりとした時間が流れる、大人の粋なそば屋
探さないとわからないほど控えめな看板。エントランスを入ると、フィラメントのランプに照らされたしっとりとした空間が広がっている。そば職人・山田健人さんが妻の美求さんとスタートさせたこの店は、まさに本当の味を知る大人のための隠れ家。 日本酒を傾けながら、美求さんが手がける滋味溢れる料理をゆるりと楽しんだ後には、健人さんが目の前で名人芸ともいえる美しい所作で打ってくれる、極上のそばを堪能できる。...
女性から支持されるすっぽん鍋は必食! 麻布の住民に愛され鵜続ける小料理屋
食にうるさい麻布の住民たちから15年以上愛され続けている小料理店。旬の食材はひとつひとつ産地や品種を厳選。 いつ訪れても、「その時期、一番旨いものを食べさせてくれる」と評判だ。なかでも人気なのが「すっぽん鍋」。根の部分を太らせた仙台セリと、炭火で焦げ目をつけた焼き餅、焼きねぎを合わせるのが『あら㐂』流。滋味あふれるすっぽんの上品な味わいが魅力だ。...
お忍び鮨デートにぴったり。マンションの2階にひっそりと構える隠れ家店
マンションの2階にひっそり店を構える、完全予約制の鮨店。生まれも育ちも地元・麻布の主人、鈴木けんじさんが大切にしているのは、昔ながらの江戸前の仕事。 「当たり前のことを、しっかりと。また明日も食べたくなるような味に」をモットーに、毎日築地へ出かけ、自ら見極めた素材を、ていねいな仕事で鮨に仕立てる。旨い鮨を、ゆったりと味わえる居心地のいい店だ。...
麻布十番で差をつける大人の自然派ビストロ
喧騒を離れ落ち着いた雰囲気の中で楽しめるのは、パリと南西部の郷土の味を堀江シェフが再構築したフレンチ。長野県・大島農園の無農薬野菜や長崎を中心とした九州産の魚介など、吟味を重ねて入手した食材は、その味を引き出すため手をかけ過ぎないように調理。 そこに、例えば「キハタのポワレ」はキハタの下に下仁田ねぎ、大根が敷かれ、ソースにゆずを使うなど、「日本の鍋をイメージしています」と遊び心、アイデアをまとわせることも忘れない。そんな全6...
一生通いたいと思える、和食の真髄を感じさせる二ツ星の名店
土鍋の中でつやつやと炊きあがる新米と、愛らしく添えられた銀杏や新イクラを見れば、ここ『晴山』の技術と遊び心がわかる。 10月下旬、通常の新米よりやや遅れて届く熟成米。あえて収穫を遅らせることで、旨みが凝縮されるのだという。この時期は香ばしく焼きあげた秋鮭、新イクラ、銀杏を添えて。土鍋の中で織りなされる秋の味覚の共演は、この時期だけの美味。...
語り口は明朗快活。しかし、ひと度包丁を握れば“実直”のひと言が所作より滲み出る。カウンターで目にする、店主の立ち居振る舞いは実に眩しい。 「料理が美味しいのはもちろんですが、気持ち良く食べていただく空間を作るのも、料理人の大切な仕事。楽しんでいただいてなんぼだと思っています」 山本晴彦氏は岐阜で全国に名を馳せる日本料理店『たか田 八祥』の出身。学んでいたのは東京にある調理師学校だったが、そこで特別講師として来校していた...
奥久慈しゃも×紀州備長炭が極上の味を生む!“地鶏の旨み”引き出す焼鳥店
引き戸を開けると、まだ初々しい木の香りが漂う店内。オープンからわずか4ヵ月。前職がウェブクリエイターだったという店主が、北千住の名店『バードコート』での5年の修業を経て独立したこちら。 奥久慈しゃもを使い、紀州備長炭で焼き上げるのは、小細工なし、地鶏の旨さを引き出すことを追求した焼鳥だ。料理はコースが中心。店主厳選の日本酒やワインとともに名店仕込みの味を!...
野菜山盛りの“タンメン”が名物!白金高輪で地元民に愛され続ける中華料理店
むかし、むかし、僕はある男性ファッション誌の編集部にいました。同じオフィスには女性ファッション誌の編集部もあり、現在は食メインのフリーライターとして活躍中の小寺慶子さんもそこで編集者として働いていました。当時から食べることが大好きだった小寺さんに僕は尋ねました。 「美味しい餃子屋ってどこ?」 すると、小寺さんは迷いもなく「大宝」と即答。その日から僕は『大宝』の餃子が大好物になりました。 『大宝』は創業昭和33年の東京を代...
軽やかな味わいが新しい。本格中華料理とワインにほろ酔い気分
「脇についているセカンドとの会話を小耳に挟むと、また「今の皿出すタイミング、1秒遅いよね」なんて、すごい精巧なんです。それでいて腰が低く、大好きな料理人ですね」 味わいの違いだけではなく、きめ細かな接客姿勢も谷シェフには興味深く映る。 たまには一味違う中華を味わいに、三田まで足を運ぶのもよいだろう。...
■プロフィール せがわあずさ 食に特化したリレーションサービスを提供する株式会社食レコ代表取締役。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」新宿校の主幹講師も務め、食やワインを通じた豊かなライフスタイルを発信中。 オフィシャルブログ...