親しみやすい店構えながら、まさに一流の味。店主の細やかな技が光る錦糸町の名店
締める、煮る、寝かせるetc.、鮮魚に手をかけるのが本来の江戸前寿司、とはよく言われることだが、話を聞けば聞くほど、『鮨なかがわ』の主・中川 浩氏の労を惜しまない仕事ぶりは、賞賛に値する。 酒のアテにぴったりな筋子の味噌漬けは、生のままではなく一度干してから漬け込む。味噌の旨みが芯まで行き渡り、筋子そのものの味わいと濃厚に絡み合う。 一方、敢えてしないこともある。たとえばイワシは「脂が抜けてしまうから」と皮は引かずに、...
~旨みの余韻豊かな圧巻の握りを堪能~ 同じ青魚でも、旬の秋刀魚は塩水で軽く塩締めにし、みりんや醤油で味付けした肝と握る。一方鯖はがっちりと塩をあてた後、更に酢で30分締めて丸一日寝かすなど、ネタ一つ一つに細やかな仕事ぶりを見せるご主人の中川 浩氏。肴にしても、フレンチのビスクを思わせる茶碗蒸しあり、鮑の肝和えありと多種多彩。店主の中川氏は、ほぼ独学で自らの鮨を確立したのだとか。 店構えは街場の鮨屋の体ながら、握りの一体...
オーセンティックバーで、お酒と一緒に本格中華を堪能!下町デートの〆に使える店
夜の闇に佇む真っ黒の建物。ドアの向こうにははっとするような光景が待っている。 奥へと延びる一枚板のカウンターは20名ほどが座れる長さで、なかなかお目にかかれない堂々たる代物。好みを聞いてバーテンダーの山田隆之さんが出してくれる種々のお酒やカクテルも、店の雰囲気に負けず劣らず見事なものばかりだ。 山田さんはこの場所で生まれ育った三代目。明治生まれの祖父は当時色街にも近かったここで氷屋を始め、父の代で中華料理店に。バーとな...
デートにもおススメ!押上の名店『遠藤利三郎商店』が手がける、立ち飲みワインバー
押上界隈にワイン文化を根付かせた名店『遠藤利三郎商店』が手がけるワインバー。店先でちょい飲みするという意味合いの「角打」を看板に掲げるが、楽に寄りかかれるクッション付きカウンターのせいで、つい長居してしまう。 ワインはソムリエに聞くもよし、「アロマティック」「スパイシー」などタイプ別に10種並ぶ早分かりの黒板から選ぶもよし。料理もグラスワインもオール¥500。とはいえ、料理長とソムリエが本店と兼任しているのでクオリティの高さ...
南インドの本格カレーやスパイス料理を求めて、カレーラバーも認める押上の超有名店
カレーは定番4種、日替わり2種の中から選択可能。『スパイスカフェ』最大の特徴は店主の伊藤氏が本場で学んだ、南インドカレーだ。 とろみのある北インドのカレーに対して、南インドは主食の米飯になじみやすい、さらりとしたカレーが特徴。野菜や豆をふんだんに使って油脂を控えるため、胃への負担も少ない。...
“ふぐ三昧”のお料理と、圧巻のいけす。様々な調理法で新鮮なふぐが楽しめる向島の店
1975年創業の花街・向島に店を構えるふぐ料理店。2代目・淳平氏は下関でふぐの加工を2年、福岡でホテルの和食や小料理屋、さらにはクラブなどで10年間と、さまざまな場所で修業を積んだ持ち主。「僕の今まで見たものや食べたものが新しい料理の感性へとつながっている」と、ふぐ料理に自身の経験を活かし、新しい風を吹き込んでいる。 例えばふぐの煮こごり。フルーツトマトや山芋と一緒にグラスに盛り合わせ、伝統的な料理を印象的な一品へと様変わりさせ...
日本酒ラバーのための楽園。わずか8席の店で頂く、200種以上の日本酒
わずか8席の店に日本酒の品揃えがおよそ200種類という充実ぶり。店主の菅原雅信氏の日本酒の魅力を客に伝えたいという思いは、酒の値段にも表れている。どの日本酒を選んでも1/2合400円。1合なら700円。しかも料理は呑兵衛のツボを心得たものばかりだから堪らない。...
壁を埋め尽くす約800種のワインが、破格で楽しめる!ワイン好きが集う押上の人気店
壁を埋め尽くすのは、ソムリエ斉藤亮一氏厳選のワイン、約800種類。そのすべてを小売価格プラス1,050円という破格値で味わえるのだから連日の活況も納得である。フレンチ出身のシェフがワインとの相性を第一に創り出す美食の数々と共にゆっくりと酔いしれてみたい。...
伝統フレンチから、懐かしの洋食まで。スカイツリー近くの居心地の良い小さな洋食店
体温とは、一般的に身体が持つ温度の事を言うが、もしかすると、“身体が感じる温度”という捉え方もあるのかもしれないと、しみじみ思う店に出逢った。 その店の名は『onda』。スカイツリーのお膝元として脚光を浴びている墨田区・向島に、今年の7月オープンしたばかりの洋食店だ。 店主の恩田清氏は、もともと生まれも育ちも向島。最近でこそ、街の雰囲気も変わってきたが、昔からの住民はいたって冷静に、その状況を受け止めているという。 ...