食材の新鮮さは新橋随一!グルメな先輩も納得の味を実現するのが『ビストロ トモ』。 逗子小坪漁港の市場に精通するシェフが、毎朝小坪漁港で地魚を、鎌倉で野菜を仕入れてから店に立つ。...
2015年のオープン以来、女性を中心に人気のビストロ。「堅苦しいのは好きじゃない」との木下シェフの言葉通り、居心地のよい空間でリーズナブルに食事できる。 とはいえ、食材は鎌倉野菜と湘南産の地魚をメインに、毎朝直接仕入れ。逗子で育ち、港で働いたこともあるシェフだけに目利きはさすが。 新鮮さを生かしつつ、繊細な手仕事で旨みを引き出している。魚や肉を頼んでも彩り豊かな鎌倉野菜がいただけるのもポイント高し!...
暖色を基調とし、ほっこりする雰囲気の『ビストロ ボラチョ』は16名から貸切が可能。 最も人気のコースは、上質な牛ハラミのステーキがメイン。味噌ベースのソースの、香ばしい香りと共に運ばれれば、ぐっと会の温度が上がる逸品だ。...
フルートグラスの中で立ちのぼる泡を見ながら、私たちはグラスをぶつけた。その瞬間、西野 純は“乾杯”ではなく、 「チンチ〜ン!」 と陽気に口にした。 「何それ??」 「聞いたことあるでしょ、イタリアの乾杯の挨拶。今日はこっちの方が楽しいと思ってさ。ほら、言ってみてよ。チンチン、チンザノ!」 「え……。チ、チンチン、チンザノ」 私たちはもう一度グラスを重ねた。 「本当だ。ちょっと楽しいかも(笑)」 「こ...
「君の会社を全力でサポートするから、連絡先を教えてよ」 なぜ、その一言が言えなかったのだろう。 <今週の彼女> 伊藤祐奈さん Twitter Instagram <撮影協力> 夢酒みずき (ムッシュミズキ) 東京都中央区銀座6-7-6 ラペビル B1F TEL:03-5537-1888 営業時間:月~金17:00~(L.O.22:00)、土17:00~(L.O.21:00) 定休日:日・祝 ...
いわゆる甲類焼酎をベースにするのが一般的なレモンサワーだが、この店は本格焼酎。日本酒のほか、焼酎にもこだわるが故に「ウチがやるなら」と独自の道を歩んだ。 SAKEソムリエの徳永尚子さんは言う。「『駒』は割って美味しい麦焼酎ですが、ミネラル感があり、酸は爽やか。だから、レモンにも合う」。 試行錯誤を経て現在の形に至ったのは一年ほど前。味わえば、麦の香ばしさが漂い、個性的。じっくり向き合いたくなる美味しさだ。...
世界三大漁場の1つ・三陸沖。食材の宝庫としても有名な"さんりく"地域の生産者から直送される、新鮮な食材を贅沢に使った料理を味わえるイベントが本日銀座6丁目の『夢酒みずき/ムッシュミズキ』で開催! 今回のメイン食材は「うに」。今が旬の美食を集めたこのイベントを見逃すことなかれ!...
仕事のクライアントのレセプションに呼ばれたら、手ぶらで行くわけにはいかない。そんなときの差し入れはシャンパンやビールという人が多いが、みんなでわいわい飲むならば気の利いたおつまみにチャレンジしてみて欲しい。 場を沸かす”主役級つまみ”ならば、『レストゥディ』の「ピンチョスボックスボックス」だ。そのままぽんと置くだけでテーブルの主役にすらなりそうな圧倒的な存在感を放つ。 それもそのはず。レストランで食べようとしたら1日1...
伝説の肉シェフ・和知徹氏が、このたび肉ラヴァー垂涎の特別メニューを考案。プレートに盛られた肉は、アメリカン・ビーフのプライムグレードのみ。総重量はなんと1kg(3~4人でシェアがベター)! 「アメリカン・ビーフを満足いくまで味わうなら、これくらいの量がなきゃ」と和知氏。 ポンドステーキにビフカツサンド、ナポリタン、クスクス、プリンまでセットになった「US産ポンドステーキの大人のお子様ランチ(¥15,000)」。 ...
◎飲みの雰囲気 ~催事が多いから都内全域が飲み場~ 会社での仕事終わりに限らず、展示会やイベント帰りにみなで食事することが多い。ファッション馬鹿の集まりなので、主な会話のトピックスはファッションや他店のこと。 ◎会計内訳 ~全部自分がおごるのも普通のこと~ 色んな場所で食事をするので、予算のふり幅は広い。最近は後輩たちと飲むことが多く、その場合は自分がすべて支払う。いままで自分も先輩にそうしてきてもらったから。...
和知 徹シェフの“肉コレ”の構想は、タイトルから始まる。依頼をすると、まずメールでタイトル案とイメージしている料理の説明が送られてくるのだ。 今回は2案頂いたが、ひとつ目の「鴨トゥギャザー!」というイカしすぎている料理名が目に飛び込んでくるなり、心は釘付けに。 しかも“和知も憧れる逸品”と書き添えてあるのだから、これはもう、是が非でも具現化して頂くしかありますまい! かくして、シャラン鴨まるま...
東京カレンダー肉特集の常連、銀座『マルディグラ』がのハムカツサンドは逸品。 マルティグラ自家製の、イベリコ豚のなかでも最上級とされるイベリコ・ベジョータのプラハ風スモークハムを用いた「マルディグラハム」を用いている。 揚げたてのハムカツを、トーストしてからマスタードハニーバターを塗った食パンで挟み撃ち! もはや、これを食さずしてハムは語れない。ハムカツサンドならまずはこれを喰っておけ!...
樹木のような仔羊尽くしに、壺から溢れる肉の串……と、毎回意表を突かれる、“Mr.ニクコレ”和知徹シェフの料理。果たして今回はどんな新機軸を打ち出してくるのか……と撮影前から戦々恐々としていたら、登場したのは意外や、装飾を削ぎ落としたかのような、骨付きの肉塊!「チェコのプラハでは秋から春までの期間、もも肉のスモークハムを薪で焼いて食べさせてくれる屋台が出るんです。あの光景が印象に残っていて」 もちろん、そのまま...
東京カレンダー執筆陣のひとりである、“元祖肉食女子”ことフードライター・森脇慶子さんの発案により、「吉祥寺『肉山』の光山英明氏が扱う肉を、銀座『マルディグラ』の和知徹シェフが料理する」という、肉好きにとっては、夢のようなスペシャル食事会が開催されるらしいとの情報を入手。それはぜひ現場で目撃させてもらいたい!そんな野望が叶った。 当日。厨房には、肉に囲まれ下ごしらえを黙々と進める和知シェフ。そして席には本日の主...
『東京カレンダー』肉特集の常連、毎回度肝を抜く肉料理を披露してくれる『マルディグラ』の和知徹シェフから、ある日「マルディグラハムを作りました!」という報せが舞い込んだ。これは食べねばなりますまい、と早速駆けつけてみると…、まあ、とんでもない代物!イベリコ豚のなかでも最上級とされるイベリコ・ベジョータの、一般の生ハムには使われないウデ肉を活用して塩だけで仕上げた、プラハ風スモークハムなのです。 スパイスや添加物...
前回の「ニクコレ」でもフィナーレを飾り、その唯一無二な料理で話題をさらった『マルディグラ』の和知シェフ。いやがうえにも期待が高まる今回の新作はというと… …なにやら、壺から肉がゴロゴロ溢れ出してるー!(驚嘆) モチーフにしたのは、スペインの煮込み料理「Olla Podrida(オージャ・ポドリーダ)」。王様お抱えの料理人が考案したとされている。 本来、野鳥と季節の根菜類を煮ることが多いそうだが、これがシェ...
「誰も見たことのない肉料理を」という我々の無茶振りに対する和知さんからの返事は、「肉のピエスモンテを作りましょう!」。 えーと、ぴえすもんて??? 早速その単語を調べてみると、巨大な建築風に積み上げて作る装飾用のお菓子の名前で、宮廷の宴会料理に登場していたものらしい。 昔は食べられない素材を使うこともあったそうだが「すべて食べられる、リアルなピエスモンテを!」と和知さん、高らかに宣言。 かくして完成したの...
肉の修行で、世界を行脚する!...
北條芽以さん (フードライター) 「マルディグラができたばかりの頃、お仕事で行って一目惚れ。そう毎日のようには行けないので、行きたい!という人を見つけると強引にセッティングします(笑)。いつもおまかせでお願いするメインのお肉は量もすごいけど内容もとても濃厚。和知シェフの肉変態(笑)な盛りに毎回胸キュンです」...
【肉選び】 和知氏がこれまでよく使ってきた岩手産短角牛は清流が流れ、人里離れた山深い森で育ったもの。自然の恵みを受け止めてきた肉の味を余すところなく引き出すには、調理をする際に牛が育った環境を再現することが重要。そうなると熱源は森の木からなる薪か炭が理想となる。1㎏で厚み4㎝強のリブロースが最適のサイズ。常温に戻し、塩胡椒をする和知徹氏はフランス料理の人である。が、「短角牛リブロースのビステッカ」の「ビステッカ...
フランス式に旨い肉をガツンと食べたい、コシの強いワインをぐいぐい飲みながら。そうと決まったら話は早い、行くべき店は『マルディグラ』しかないのだから。穏やかな風貌からは、そこまでパワフルな料理は想像しがたいが、「肉以外ほとんど興味ないんですよ」と話すオーナシェフの和知徹氏。もちろん、ほかにもオーソドックスな煮込みやグリエ類、オリジナリティに富んだ野菜料理も充実。大いに食べ、飲み、話す、本来のビストロの機能を確立し...
昔からスペイン随一の美食エリアとして知られるバスク地方。サン・セバスティアンには食に貪欲なバスク人らしく、数多のバルが集まる通りもある。そんなバル街の虜になった日本...
山田朋仙シェフはスペイン・バスクの三ツ星『マルティン ベラサテギ』で腕を磨いた実力派。 そんな本格バスク料理が評判を呼び、奥まった場所にもかかわらず美味しいも...
バル好きの巡礼地、サン・セバスチャンを擁し、独自の言語や食文化を持つ、バスク地方。本店は、現地の三ツ星レストラン『マルティンベラサテギ』の看板メニューを再...
銀座7丁目の路地裏に佇む、バスク料理のお店。バルのような外観が期待感を抱かせる。 バスクの三ツ星レストランでも腕を磨いた山田朋仙シェフが作り出す料理...
「優作さん、今日は何時に帰ってくる?ご飯いるかどうか連絡してね」 結婚して早半年。夕方、新妻の由美からメールが入っていた。真っ直ぐ家に帰ろうと思...
前回までのあらすじ 北岡涼子、30歳、元女優。社会人経験なし、資格なし、貯金なし。芸能界で活躍したが、徐々に干されて今に至る。就職活動をしようにも、...
気軽に寄れるが、ガツンと満足できる美味しい料理をいただけるのがこちら。 こちらの山田朋仙シェフはスペインの名店『マルティン・ベラサテギ』出身。その在...
昔からスペイン随一の美食エリアとして知られるバスク地方には、数多のバルが集まる通りがある。そんなバル街の虜になった日本人が2012年9月、銀座の地でバスク...
1階はオープンキッチンのバル使いができるカウンターで、1杯からふらりと立ち寄れるスタイル。一皿のポーションが小さいので、一人でも数種類味わえるところも魅力...
銀座『うち山』、赤坂『津やま』を経て独立した店主の山西和文氏。コースには先付けから〆ものまで少量ずつ10品以上が並び、多彩な味を楽しませてくれる。 きんぴらや...
銀座『うち山』、赤坂『津やま』を経て独立した山西和文氏。そこに加わるのはきんぴらごぼうなどの家庭料理。好対照に地味で素朴だが、出しを煮含ませた大根の味わいは日本料理...
銀座7丁目の中でも異彩を放つ「第2新橋会館」。2014年、その6階にオープンしたのが『銀座芳園』だ。こちらを率いるのが、広東料理一筋20年以上の横尾博志氏。前任のウ...
2014年の1月にオープンした『銀座芳園』は、ウェスティンホテル東京『龍天門』出身の横尾博志氏の味が楽しめる。広東料理一筋23年。トップシェフ陳啓明氏の秘蔵っ子とも...
2014年の1月にオープンした『銀座芳園』は、ウェスティンホテル東京『龍天門』出身の横尾博志氏の味が楽しめる。広東料理一筋23年。トップシェフ陳啓明氏の秘...
『お茶屋Bar楓』に着くと、ベージュの柔らかいシルク地のシャツにチェックのタイトスカートを履いた彼女が、一人でカウンター席に座っていた。 今日は珍しく、ウ...
お客様が心から寛げるよう、カウンター席を座敷にしています。京都祇園の歴史あるお茶屋のように、奥行きが感じられる造り。カウンター背面に竹林の坪庭を配し、また靴を脱いだ...
~入手困難な希少部位をオンザライスで堪能!~ 「ステーキ丼(¥2,500)」の肉は、黒毛和牛の肩芯という希少部位。口溶けのよい脂の甘さが特徴で、銀座茶寮特製の...
筋金入りの日本酒好きは、秋の到来を待ち望む。なぜか。ひやおろしが発売されるからである。ひやおろしとは、秋から春に醸した酒を蔵で静かに寝かせ、ひと夏越えたところで出荷...
「成人おめでとう!」 旅行から帰った1週間後、梨々香の成人を祝うディナーで、野村一家は帝国ホテルの『ラ ブラスリー』を訪れていた。 晴れてアルコール解禁となった梨々香を祝し、シャンパンで乾杯する。 お酒が大好きな優花里にとって、娘とともにお酒を楽しむのは長年の夢だった。 待ちわびていた瞬間が訪れ、涙腺が少しだけ緩んでしまう。 「ねえ、ヨーロッパはどうだったの?」 母に似てお酒に強いらしい梨々...
~料理長のチャレンジが生んだ、後世に引き継がれるホテルの顔~ シャリアピンステーキが、『帝国ホテル』に滞在していたオペラ歌手、フョードル・イワノビッチ・シャリアピンのために生み出されたものとはよく知られた話。 1936年に来日した際、シャリアピンは歯痛に悩まされていたがどうしてもステーキが食べたかった。そのリクエストに、当時『ニューグリル』の料理長だった筒井福夫が機転を効かせてすぐさま対応。...
今日は、龍平が会社員時代からお世話になっている陽介に呼び出され、帝国ホテルの『ラ ブラスリー』へやって来た。 ここのワゴンで運んで来るローストビーフは絶品で、龍平は久しぶりに食べるその味に思いを馳せながら先輩・陽介を待つ。 普段は男性の相談はあまり受けないが、今回は番外編と言ったところだろうか。 「龍平、久しぶりだなぁ。元気だったか?」 「はい、お陰様で何とか。陽介先輩もお元気そうですね...
−この人が、大地くんのお母さん…。 帝国ホテルのトラディショナルダイニング『ラ ブラスリー』の個室。 大地の後に続いて部屋へと足を進めた私は、上座にいる彼の父親、そしてその隣で静かに微笑を浮かべる母親を一目見て…強敵だ、と悟った。 童顔で、綺麗と言うよりは可愛らしい雰囲気。しかし人当たりの良い穏やかなその笑顔は、滲み出る知性をカモフラージュしているようにも見えた。 こういう女性は、油...
1890年(明治23年)開業。昨年125周年を迎えた日本を代表するグランドホテルといえば、『帝国ホテル』だ。その長い歴史を彩る“食”のトピックとしては、シャリアピンステーキや、ブフェスタイルのレストラン「バイキング」を生み出したことが有名だが、もうひとつ忘れてはならぬのが、ローストビーフ。 現在、館内の『ラ ブラスリー』と『インペリアルバイキング サール』で供されているこの料理もまた、帝国ホテルの伝統を彩...
同期会も後半は環奈と離れ、僕らはお互いに別々の輪の中にいた。 「すごく雰囲気変わったよな、大人っぽくなって」 同意を求められるように囁かれ、遠目に環奈をもう一度見る。 学生時代、ともにロボット研究に勤しんでいた彼女は桜蔭出身だった。熾烈な中学受験を戦い抜いた共通点があるせいか、よく話したわけでないが、どことなく馬が合ったのを思い出す。 「うーん。そうなのかなぁ」 僕は曖昧に言葉を濁す。 ―環奈も...
「夏希。ちゃんとお付き合いしてる人、いないの?」 ひと月ぶりに顔を合わせた母は、『鮨 竜介』で最後の一貫を食べ終わると早々にため息をついた。 毎月定例の、母とのランチ。 毎回母のご機嫌を損ねないよう細心の注意を払っているものの、ここ最近は不機嫌そうに「結婚」をほのめかすことが増えていた。 「仕事もいいけど、このままじゃあひとりぼっちよ?お母さん、心配だわ。」 そう言った母の目には、はっきりと失望の...
『鮨 竜介』へと下りる階段は狭く、まるでトンネルのよう。だが、下りきった先に品格のある白木の扉が待つ。 そして扉の奥には7席だけの小さな空間。そこにあしらわれた檜のカウンターが、凛とした高級感を漂わせる。 とはいえ、大将の山根竜介さんは39歳と同世代。共通の話題も多く、すぐに打ち解け、会話が弾む。...
「へぇ。その彼氏とは長いの?喧嘩でもしたのか?」 —なんだ、恋愛相談か。 龍平はいつものことだと思い、ぷっくりとした厚みのある『鮨 竜介』の大トロの握りに視線を戻す。 龍平は何故か昔から、女性の恋愛相談に乗ることが多かった。 話しやすいのか、男として見られていないのかは分からないが、“的確なアドバイスをくれる”と、女性陣からの信頼は厚いのだ。 —はぁ...なんて美味しいんだ。 ...
銀座で食事ならこのジャンルは外せない。今夜は鮨で決まりだ。 ところで多くの鮨店は18時〜と20時〜という2回転での営業が多い。会社帰りのデートは必然的に2回転目、20時からの食事となった。 待ち合わせは19時。つかの間の〝銀ブラ〞を今、断然人気の『ギンザ シックス』でしているうちに、いつしか時間は20時近くに。『銀座久兵衛』などで腕を磨いた若き大将・山根氏は銀座の店ながら“楽しく食べられる店”を心が...
記念すべき初デートは、今一番好きだと言っても過言ではない『鮨 竜介』にした。 ここ数ヶ月の間、毎月欠かさず通っている店で、かなりお気に入りだった。 よく通っているうちに大将にも顔を覚えてもらっており、下手な女性は連れて行きたくない。瑠里子こそ、この店がふさわしいように思った。 凛として、美しい彼女との初デート。中途半端な店に連れて行き、“この程度か”と思われるのは嫌だ。 初デートで鮨...
「お待たせしました。」 待ち合わせ時間に5分くらい遅れて登場した瞬間、航平さんが眩しそうに私を見つめる。 私は、男性からのこの視線が大好きだ。 毎回、ちょっと気合いを入れて身体のラインが分かる服装をしていると、男性は嬉しそうに私を見つめてくる。 —今日は、どの角度から見られても大丈夫。 お寿司屋さんのちょっと明るめの照明にも耐えられるよう、毛穴のカバーは完璧にしてきた。...
塩昆布かと思いきや、香り高いトリュフが散らされたヒラメのつまみ。『鮨 竜介』では、鮨屋ではあまり見かけない食材も登場する。 「お客様が喜んでくれるなら、もっと自由でいいと思います」と語るのは、36歳で独立を果たした山根竜介氏。 トリュフのほか、キャビアやフォアグラといった食材もおまかせのコースのなかで、違和感なく供される。もちろん握りも秀逸。赤酢と米酢の酢飯を種によって使い分けている。...
塩昆布かと思いきや、香り高いトリュフが散らされたヒラメのつまみ。『鮨 竜介』では、鮨屋ではあまり見かけない食材も登場する。 「お客様が喜んでくれるなら、もっと自由でいいと思います」と語るのは、36歳で独立を果たした山根竜介氏。...
「へぇ......結局、ひな子はあの若者が好きだったのね」 久しぶりに会った慶子は感心するように頷きながら、琥珀色のシャンパンに口を付ける。 先日は女子会に突然恋人の俊介を連れてこられたため、二人は険悪ムードに突入していたが、今日は思い切ってひな子から銀座のシャネル屋上の『ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード』に誘った。 とにかく、親友の慶子に裕太の話を聞いて欲しかったのだ。 以前は「同...
指定された銀座の『鮨 竜介』に到着すると、直樹はすでに清潔感のある白木のカウンターに座っていた。 若かりし頃にやんちゃな恋に落ちた直樹と品の良い鮨屋で肩を並べているなんて、随分と大人になった気がしてしまう。...
「え?何よ急に...」 「ひな子、『たきや』以来、例の若者には会ってないわよね?」 不意打ちで探りを入れられ、ひな子はぎくっとする。裕太のことは黙っておきたかったが、勘の良い彼女に隠し事をするのは難しそうだった。 「何よ、若者って......裕太くんは同い年よ。あのあと『竜介』と『かわむら』にも一緒に行ったけど......」 「うそでしょ?まさか、それもワリカンだったんじゃ........
―私の好きなメニュー、考えてくれるんじゃなかったの...! ひな子の密かな期待とは裏腹に、『竜介』の誘い以来、裕太からの連絡はしばらく途絶えていた。 LINEの通知が来るたびに、ひな子はどうしても裕太の顔を思い浮かべてしまうのだが、相手は星の数ほどいる男友達(通称“おしょくじがかり”)ばかりである。 日に日に苛立ちが募り、ひな子はスマホが鳴る度に、舌打ちしたいほどの感情に駆られていた。 ...
柄にもなく、ひな子は前回よりもさらに緊張した足取りで『鮨 竜介』に向かっていた。裕太の提案する店は、やはり同い年とは思えないセンスの良さだ。 銀座でも指折りの鮨屋に向かう高揚感もさることながら、自分でも信じられないが、ひな子は裕太に会うこと自体に、説明のつかない気恥ずかしさを覚えている。 それが割り勘に対する恐れなのか、慶子に指摘されたような感情のためなのか、ひな子は判断できない。 ―もう...
「今朝は最高の鮪が仕入れられました」大間で釣れたという立派なハラカミを前に、柔らかく微笑む店主の山根竜介氏。銀座という激戦地に店を構えて早一年。巡る四季を経てますます充実のときを迎えている。 握りは王道。ネタの旨みの濃淡に応じて、シャリは2種類を使い分ける。鮪なら赤。「鮨屋ですから、しっかり食べてほしい」。そんな思いを込め、夜のおまかせで13貫は握る。口に運べば、ネタとシャリの一体感が圧倒的。真っ直ぐな旨...
帝国ホテル東京の本館一階にある『パークサイドダイナー』。 「インペリアルパンケーキ いちご添え」や「アメリカンクラブハウスサンドイッチ」など、長年積み上げてきた歴史を感じるメニューが多く、ひとつひとつの料理にストーリーが感じられる名店だ。...
「毎日、子どものマネージャーかと思うくらいあちこちに送迎して、お世話に明け暮れて。たまにはこんな素敵なパーティに『戦友』と来られるなんて、何よりのご褒美だわ」 東郷綾子が、麻布チーム―悠理と神崎葵、そして当然のようにテレビ局から直接やってきた藍沢美紀の顔を見ながらにっこりと笑う。童顔な綾子が笑うと、まるで学生時代の友達のような気持ちがした。 「すべての女の、退屈で神聖な毎日に」 美紀が、細く美しい指を添えて、...
帝国ホテル東京の本館一階にある『パークサイドダイナー』は、日比谷ランチに最適のスポットのひとつ。 おすすめは約80年前に「帝国ホテル」のバーのひとつ『ガーデンバー』で提供を開始した「アメリカンクラブハウスサンドイッチ」。 実は、提供開始当初は、バーのお客さんから「おつまみよりもボリュームのある軽食を」という要望があった時にのみ提供していた知る人ぞ知る裏メニューだったのだという。 美味しさが口コ...
やっぱりパンケーキはシンプルが一番!一度は味わって欲しいパンケーキが「帝国ホテル 東京」本館一階にある『パークサイドダイナー』の「インペリアルパンケーキ」だ。 今回は、気品と風格を兼ね備えた「パンケーキの女王」と呼ぶにふさわしい逸品の美味しさの訳とその歴史に迫った!約70年前に「帝国ホテル」のバーのひとつ『ガーデンバー』で提供を開始した「アメリカンクラブハウスサンドイッチ」。 実は、提供開始当初は、...
今から40年程前にこのブルーベリーパイが誕生して以来、そのレシピはほぼ変わっていない。もともとはそれより数年前にアップルパイが先に始まり、その後、同じパイ生地を使用したブルーベリーパイが考案された。 構成はパイとブルーベリーフィリングだけという極めてシンプルな一品で、だからこそ寸分のごまかしも利かないスイーツなのだ。...
「サトシさんと、また会ったの?!」 サトシとの一件を報告すると、親友のみゆきは大きく顔をしかめた。今日は帝国ホテルの『パークサイドダイナー』に集合している。 「だって、どうしても会いたいって言われて...」 麻里の口調は、妙に言い訳がましくなってしまう。 “結婚”とは無縁のサトシとヨリを戻すことを少しでも考えたなどと伝えれば、みゆきに叱られるのは分かっていた。 年内婚約の目標を...
~ルーとトッピングで、野菜を二度美味しく食べられるカレー~ 実はこのカレーは、もとはメニューになかったもの。“カレーに野菜をたっぷりのせてほしい”というある顧客のリクエストに応えていたら、そのカレーが著名人の間で評判となり定番メニューとなった。 7種の野菜はそれぞれを一番美味しく食べられる方法で別々に調理。ルーは裏ごしせず、野菜のつぶつぶを残しているのも特徴だ。¥2,500(税込サ別)...
しゃりが旨い寿司が旨いように、この丼はまず米のレベルが高い。秋田県産のあきたこまちを熟練のスタッフが長年の経験による勘と水加減で炊き、そして何よりゲストへの気持ちがこもっているような炊きあがり。 さらに米は十分に温められた丼に入れられるので、エアリー感も温度も最適な状態で提供される。 そんな米の上にのるのはミディアムレアのフィレ肉とフォワグラで、たまり醤油のソースと肉の旨み、温かな米との三位一体のバ...
専門店が次々に誕生し、パンケーキが脚光を浴びている昨今。生クリームをこんもりと盛ったり、フルーツを散りばめたり、まるで華やかさを競うかのよう。スイーツ好きに支持されこそすれ、朝食はシンプルなパンケーキを望む声が多いのも事実。シンプル・イズ・ザ・ベストを地でいくのが『パークサイドダイナー』だ。 帝国ホテル 東京のメニューにパンケーキが登場したのは、昭和初期。以来、店は変われど姿は変えずに伝統の味を受け継いで...
博多・春吉に本店を構える『金蔦』。独創性に溢れる鍋料理「博多 炊き肉鍋」を看板に掲げる名店の東京店が銀座コリドー街にある。 「炊き肉鍋」とは、牛テールスープの中に肉や野菜を入れ、しゃぶしゃぶの要領で火を通して食すオリジナル料理。塩ベースとトマトベースの2種のスープをつけダレにして味わう。 自家製の梅味噌をスープに溶けば、ピリッと辛く、よいアクセントとなり、いくらでも箸が進んでしまうだろう。...
博多・春吉に本店を構える『金蔦』。独創性に溢れる鍋料理「博多 炊き肉鍋」を看板に掲げる名店の東京2号店が、2015年11月銀座にオープンした。 「炊き肉鍋」とは、牛テールスープの中に肉や野菜を入れ、しゃぶしゃぶの要領で火を通して食すオリジナル料理。塩ベースとトマトベースの2種のスープをつけダレにして味わう。 自家製の梅味噌をスープに溶けば、ピリッと辛く、よいアクセントとなり、いくらでも箸が進んでしまうだろう。...
博多・春吉に本店を構える『金蔦』。独創性に溢れる鍋料理「博多 炊き肉鍋」を看板に掲げる名店の東京2号店が、2015年11月銀座にオープンした。 「炊き肉鍋」とは、牛テールスープの中に肉や野菜を入れ、しゃぶしゃぶの要領で火を通して食すオリジナル料理。塩ベースとトマトベースの2種のスープをつけダレにして味わう。自家製の梅味噌をスープに溶けば、ピリッと辛く、よいアクセントとなり、いくらでも箸が進んでしまうだろう。...