純粋でひたむきなシェフの姿勢があらわれた コスパ最強の神楽坂の名店 「最初は知人に誘われていったんですよ。そこで、僕の好きな型を持ったシェフだと分かり、すごく気に入って、そこからよく行くようになったんです。先週も行きました」 そう斉須シェフが語るのは、神楽坂の『ラ・マティエール』だ。 「彼は何を食べさせたいのかをストレートに表現するタイプのシェフ。だから、お客さんも今日何を食べたのかが、すごく強く印象に残るのです。金...
シェフの池田辰之氏が神楽坂の路地裏で、一軒家の物件に出合ったのは6年前。「基本は正統派フレンチだけど、ビストロも好き。自ずとスタイルは定まった」というプリフィックスでのスタートだったが、それは料理の質は保ちつつ値段を抑えることでもある。結果、ありそうでない店として評判が広まり、今も予約が取りにくい状況が続く。毎朝築地に足を運び吟味を重ねる魚の料理、猪が1頭手に入れば自ら解体するほど入れ込む肉料理。昼と夜の食材は同じで、表現方法を変...
路地で風情ある佇まいを見せる日本家屋。暖簾をくぐり、引き戸を開ければすぐに、白木のカウンターの向こうで手仕事をする店主の姿が目に飛び込んでくる。初めての来店であっても、まるで馴染みの店に来たような感覚。 料亭のような品のある色気を湛えながら、店主と女将の人柄を映し出したような“気安さ”も同居する。完全個室のソファー席から、テーブルを備えたお座敷個室まであり、大人の胸襟を開かせる商談から慰労の席まで、あらゆるビジネスシーンにお...
美味しい店が点在するこの通りにポツンと灯る明かり。地下へと続く階段を降りると、シックな空間にスタイリッシュなカウンターが見えてくる。 このエリアで今、噂を呼んでいるのが『神楽坂あかべえ襷』だ。 奥には半個室も完備しており、プライバシーも担保。お忍びで著名人も訪れるという。...
この街の初心者が神楽坂通りを中心に楽しむのであれば、上級者たちは、美食がひしめき合う住宅街を攻めたい。 中でも、今年で10年目を迎える『ラトラス』は誰もが認める〝とっておきの店〞。静かな高級住宅街というロケーションにも、瀟洒な一軒家の建物にも特別な日を過ごしたくなる気配が漂っている。...
赤城神社がある路地裏を進んだ曲がり角に立つおよそ築70年の一軒家。 黒塀に沿って玄関に回り込むと看板やお品書きが現れ、ようやく飲食店だとわかる。玄関の引き戸を開けると、古き良き時代の姿を保った内装に迎えられる。 日が暮れれば、店の看板と提灯の光が浮かび上がりさらに情緒が漂う。...
打ち合わせや会食のふとした帰り道に、ちょっと一息つきたいときがある。 この日常的なシーンに最適なのが、神楽坂の『カド』なのだ。 入り口の隣に用意された6畳ほどの立ち呑みスペースで、まずはビールを1杯かたむけよう。...
飲み会の帰り道、ほっと一息つきたいときがある。この日常的なシーンに最適なのが神楽坂『カド』だ。入り口の隣に用意された6畳ほどの立ち呑みスペースで、まずはビールを1杯。 常時6~7品が並ぶ黒板メニューから、いくつかつまむうちにお腹も心も満たされていく。〆におでんと熱燗で一杯やれば、家路に着くまでの道のりもほっこり。...
店から出て目白通りまで歩き、神田川を越えて歩いて5分ほどのところに彼のマンションはあった。飯田橋2丁目、繁華街の反対側にあるこの辺りは、多くのマンションが立ち並ぶ住宅街だ。...
その後、美術館内にあるカフェでコーヒーを飲み、17時近くになった。この後どうするのか、お互いに探るような時間が来る。 「とりあえず出ようか。」 そう言われた時に、今夜レストランを予約してくれている訳ではないのか、とがっかりした気持ちになる。 それだけでテンションが下がるなんで、すごく手馴れた女になってしまったような気がして少し自己嫌悪に陥った。 しかし、彼の「とりあえず出ようか」は本...
神楽坂の名店『エル・カミーノ』で16年間シェフを務めた今村真氏が、次のステージに選んだのがバルだった。...
神楽坂の名店『エル・カミーノ』で16年間シェフを務めた今村真氏が、次のステージに選んだのがバルだった。 スペインの店を食べ歩いて学んだタパスメニューを、今村氏の出身地・高知県土佐清水などの旬の食材で表現。魚介類を好んで食す日本とスペインの共通点を再認識させられる。お供にはスペインワインを。...
「まずはシュワッとしたアルコールで軽く一杯」と思い訪れたのは、神楽坂上の交差点から牛込柳町方向に進み、「牛込北町」の交差点そばにある、スペインバルの『バルマコ』。入り口そばがスタンディングコーナーはチャージなしで、ちょっと1 杯ひっかけるのにおあつらえ向きな店なのだ。 バスク地方の酒「チャコリ」は微発泡タイプで、高い位置から注ぐのが特徴。スペインサッカーのユニフォーム姿の店主・今村真さんが腕を掲げてグラス...
神楽坂の名店『エル・カミーノ』で16年間シェフを務めた今村真氏が、次のステージに選んだのがバル。何年もその地にあるかのような風格と心地良さを感じさせる『バルマコ』は2011年オープン。 修業時代、スペイン料理に魅了され、スペインを訪ねては気に入ったバルに何軒も足を運び、現地の料理をインプット。豊かな知識と経験を元に、今村氏の出身地である高知県土佐清水などの旬の食材を使用し、赤ムロとムール貝と刻み野菜の冷製...
メインストリートから少し外れた大久保通りにも神楽坂のバルブームが飛び火!? ここは今年4月にオープンした『バルマコ』。新しいのに、すでに何年もここにあるような風格と心地良さを感じていると、「建築家さんがそういう雰囲気を出してくださる方で」と、長い幅広のカウンターに目を細める店主の今村真氏。神楽坂の名店『エル・カミーノ』で16年シェフを務めた人物だ。 修業時代、スペイン料理の魅力にどハマり、スペインを訪ねては...
普段、港区や渋谷区界隈にいることが多い女子なら「牛込神楽坂なんて遠い」と言うかもしれない。 しかし、感度の高い女子なら、誘われたらふたつ返事で訪れたいと答えるのが、2017年夏にオープンした『ボルト』だ。...
神楽坂のなかでもかなり落ち着いた雰囲気の漂う牛込神楽坂周辺。 このエリアで今一番行きたい店に名を挙がるのが、2017年7月にオープンした『神楽坂BOLT』である。 お品書きに目を通すとオムレツや温きんぴら、チャーハンという文字が並ぶ。料理のアプローチは本格フレンチでありながらも、和の要素と仲田氏自身が作りたい料理を織り交ぜた構成も素晴らしい。...
神楽坂という街に求めるもの、それは「ひっそり感」「ここにしかない特別感」ではないだろうか。 今回は、自分だけの空間にしたくなる、本格フレンチの味わいとちょうどいい酒場感覚がMIXした新店『神楽坂BOLT』を紹介しよう!ビストロという枠組みでは、今までなかったジャンルにとらわれない場所を目指していくと語る仲田氏。正統派フレンチという一本のしっかり通った筋を幹に、彼の経験と感性を活かしたくさんの枝を広げていく...
神楽坂という場所で、やはり抑えておきたいのは美味しい和食を楽しめる場所。 しかし知りたいのはかしこまった割烹ではなく、雰囲気よくコスパもよい、ちょうどいい和食店ではないだろうか。 そんなときには今回紹介する『季彩や ひで』を訪れてみて欲しい。彼が作り出す料理は、来る人の心までも温めてくれる愛情の詰まった品ばかり。 肩肘張らずに和食を楽しみたい夜は、『季彩や ひで』を訪れてみてはいかがだろう。...
「お前が、死ぬほど羨ましくなることがあるんだよ」 『十六公厘』で、直樹の目の前に座る武田が呟いた。 酒に酔い、半分目が座った状態だ。だからこそ、武田の言葉は直樹に響いた。 普段言えないような本音を、酒の勢いを借りて吐き出したのだろう。 「何言ってるんだよ、武田。お前は石原部長という大きな後ろ盾があるし、出世コースにも乗ってるじゃないか」 たとえ自分のことを羨んでいたとしても、客観的に見て社会人とし...
最寄りは牛込神楽坂。静かな住宅地の一角にある粋な中華バー『十六公厘』。“ジュウ ロクミリ”という店名の由来は、一番の名物「腸詰め」を作る際に使うミンサーの穴の直径が「16mm」だから。そう、まさに腸詰無くしては語れないバーがここにある。 中華の名店「希須林」で長年腕を振るってきた店主の料理は全て手作り。日替わりメニューが黒板にはずらりと並んでいるのだが、定番の自家製腸詰やシュウマイはレギュラーで楽しめる。...
武田の結婚式から2週間後、空腹に耐えられなくなった直樹は22時過ぎに会社をでて、ある店へ向かった。 よう子ともよく一緒に行く『十六公厘』だ。...
「お前、よく毎晩付き合ってられるな」 武田が、同僚たちに何度となく言われた言葉だ。だが、小学生から高校3年まで続けた野球で、体育会系気質と縦社会のルール「先輩の言うことは、絶対」が叩き込まれた。 そのマインドが、骨の髄まで沁み着いている。 それに、武田は純粋に石原部長を慕ってもいる。上司であれば誰彼構わず身を粉にするつもりもない。 石原の部下になった当時も、特に気に入られようと思っていた...
カウンター主体の店内がいつも賑わっている人気店。中華の名店出身の主人が作るのは本格中華をベースにしたお酒の「あて」。 どれも小気味よくお酒を引き立てるが、看板料理のひとつ「シュウマイ」はかなりの吸引力がある。豚肉と玉ねぎだけのシンプルな具が、店主の手にかかると肉の力強い味わいとふんわりした食感の絶妙バランスに。...
女性社員にとって花形の広報部で、ひと際容姿端麗な先輩。男勝りにさばいていく仕事ぶりと、なかなか隙を見せない所が魅力で、会社のマドンナ的存在である。そんな憧れの先輩を何も無い日に誘うのは、少しハードルが高いだろう。 しかし、人がまばらになった社内で、残業終わりに“お疲れサマの一杯”は誘いやすい。気楽に飲めて、それでいてチープにならない空間を求めているなら、ぴったりの店がある。 夕方になると、仕事を終え...
“ジュウ ロクミリ”という店名の由来は、一番の名物「腸詰め」を作る際に使うミンサーの穴の直径が「16mm」だから。そう、まさに腸詰無くしては語れないバーがここにある。 中華の名店『希須林』で長年腕を振るってきた店主の料理は全て手作り。日替わりメニューが黒板にはずらりと並んでいるのだが、定番の自家製腸詰やシュウマイはレギュラーで愉しめる。...
ドアを開ければ、「そんなに頻繁に来ちゃダメ。飽きちゃうでしょ」。白いごはんに鶏キモのタレかけて食べたいなー、「ウチは飲み屋なんだから、ごはんより酒飲みなさい」。 えー、じゃあ紹興酒のお燗、おかわり。「あのね、飲み過ぎだから」。 もうどうせいっちゅうのと、ふくれっ面してみせても、店に美味しさの磁力があるから主の佐藤洋さんには敵わない。最寄りは牛込神楽坂。都心の住宅地の一角だ。 黒板メニューは自家製腸詰とシュ...
神楽坂『梅香』は、女性シェフによる四川料理店。ひとことで特徴をいうと、辛いが優しい。 「麻婆豆腐は豆腐が美味しいと思ってもらえないといけない」という言葉に代表されるように、山村光恵シェフの個人的な考え方が、見事に出ている。汁なし担々麺も完璧な出来だが、さらに辛いだけでない味わいが、一層の輝きをみせる。...
「都内には個性的な中国料理店が増えていますが、わたし自身は、季節感のあるいきいきとした料理を作っていきたいと思っています。照りの出し方ひとつとっても、素材の切り方、調味料の使い方、煮詰め具合などさまざまな要素が絡み合って“いきいきと”してくるところがおもしろい。わたしの料理がお客様の活力源になったら嬉しいですね」...
『キハチチャイナ』『趙楊』を経た山村光恵シェフが2008年に独立し、姉妹で切り盛りする四川料理の店。刺激的な辛さの中に、女性ならではの繊細さが光る。...