プレゼンテーションのハートのジャガイモがかわいく、まずはSNSにUPしたくなってしまう。 ソウルの食の本場の名前を冠しているだけに、鶏の肉質にもこだわりを見せる、立川にあるタッカンマリ専門店の2号店がこちら。 〆は雑炊かカルグクス(うどん)から選べる。...
クリームチーズとゴルゴンゾーラをミックスしたまろやかなチーズが中華麺とからむ「らぁ麺フロマージュ」、真っ赤なミニトマトが器いっぱいにのった冷製麺。どれもラーメンの常識を打ち破るような組み合わせなのに、ひと口食べるとちゃんとラーメンの味がする。 イタリアン出身のオーナーシェフ・石塚和生さんが自由な発想で考案するラーメンで人気を博した店。 カロリーや糖質が低い「こんにゃく麺」が選べるなど、ヘルシーさへのこだわりも女性客から...
これまでラーメンというと「美味しいけれど、身体によくないジャンクフード」という認識があったのも事実。 だが「女子ラーメン」の店は、そんなイメージを覆すべく徹底して食材にこだわっているのが特徴。 もはや無化調なんて当たり前。安心・安全な食材を厳選する、栄養バランスに配慮するなど、店によってこだわるポイントはさまざまだが、美味しさだけでなく「ヘルシーさ」まで追求しているからこそ、「罪の意識なく、いつでも、何度でも食べられる...
九段下から市ヶ谷へ向かう靖国通りは、四季を楽しむのにこの上ない散策道だ。日本武道館、北の丸公園の緑を横目に靖国神社へ。都心でありながら繁華街にはない落ち着きと風情がある。その界隈に今年4月、一軒の和食店が誕生した。 『九段おおつか』は、大塚和馬さん、花恵さん夫妻が夫婦で営む小さな店だ。和馬さんは西麻布『茶寮つくし』での修業を経て独立。花恵さんは修業時代を共にした元同僚で、同店から先に独立した五十嵐明良氏の『和の食いがらし』でオー...
子どもが生まれたからといって、部屋の中が汚れていいわけでもない。むしろ、危険回避のためにも、きちんと整頓して清潔にしておくべきなのだ。 そのことをわかっていない紀之に、佳乃は不満を募らせていた。 ◆ 復職して1ヵ月経った頃、会社にいる時の方が、心が安らいでいる自分に気付いた。子育てを忘れて、自分のことに集中できる。僅かではあるが、ほっとできる貴重な時間なのだ。 「希ちゃん、今日ランチ行けそうなんだけ...
―英里ちゃん、今日もいいお天気だったね!今日は祖父の誕生日で、『中国飯店』でディナーしてきました 心身ともに冷え切った英里のスマホを鳴らしたのは、きんちゃんだった。 『中国飯店』でおじいちゃんとディナーだなんて、咲子の言う通り、彼は本当にお坊ちゃんなのだろう。文面から滲み出る彼の家族愛に、英里はほんの少し癒される。 ―じゃあ、もしかして六本木にいる? 英里が返信をすると、すぐに電話がかかってきた。 ...
「希ちゃん、プロポーズされたの?おめでとう!」 出勤途中に『ファクトリー』で買ってきたレーズンパンを食べながら、佳乃は少女のようにはしゃいだ。 佳乃はパンを、希は近くで買ってきたロコモコ丼のお弁当を食べながら、社内のミーティングスペースで慌ただしくランチを食べている時だ。 「ありがとうございます。でも私、条件をだしました」 そう言って、希はプロポーズされた当日のことを話してくれた。 「確かに、男性...
...英治の愛人にはなれない。 そうなるには、奈々は英治のことが好きになり過ぎた。涙が滲みそうになるのをぐっとこらえてベーグルを齧る。あの部屋といい、千鳥ヶ淵といい、このパン屋といい、英治の周りのものは品もセンスが良すぎる。きっと彼の家族もそうなのだ。思い出す程に、どうしようもない惨めさと悔しさが交互に襲ってくる。 既婚者にどっぷりハマって抜け出せなくなる女はたくさん見てきた。彼女たちを馬鹿だと思っている。そうはなりた...
突然の飲み会で、それも深夜の帰宅だ。もちろん飲んでくるなと言うつもりはないが、3時は遅すぎるし紀之の担当にしている家事も佳乃が代わりに片づけなければならない。 浮気などを疑っているのではなく、分担している家事をおろそかにされたのが一番腹立たしいのだ。 今朝だって、シンクに残っていたままの食器を食洗器に入れるところから始めた。それは、佳乃の神経をイラつかせるには、十分な理由だった。 「俺、午前中は何も入ってない...