毎晩19:00になるとやってくる、あの女。大きすぎる代償を払っても、逃れられない狂気
ひとみと決別できたあの夜は、夏の終わりを予感させるような、少し肌寒い日だった。 今度ばかりは、雅子の「話し合いは昼間、人目のある場所で複数人で会うべき」というアドバイスに従い、つきまといをやめないひとみをファミレスに呼び出す。 雅子と僕は並んで座り、テーブルの下で手をつないで、ひとみを待った。その時の僕らは、もうただの友達ではなかったから。 そしてやってきたひとみに、雅子は毅然とした態度で言ってのけた。 ...