リーマンショックでクビになった男の雪辱。元外資金融エリートの、“出世”への執念とは
『新亜飯店』で夕食を共にした慶介は、アツアツの小籠包を箸で器用につまんで蓮華に乗せては、ふぅふぅと息を吹きかけて口に運んでいる。 身長は170センチ弱ぐらいだろうか。ほどよく鍛えられた肉体はしなやかだ。 シンプルなチェックのシャツにデニムのパンツを合わせ、左腕にはアップルウォッチ。 喉を鳴らして美味そうにビールを流し込み、笑顔を絶やさず茶目っ気たっぷりにこちらを見つめて話す慶介は、若々しくエネルギーにあふれて...