交際が始まり、約3ヶ月が経った。週末はお互いの家(僕の家に来る割合の方が高かったが)に泊まることも増え、仲良く過ごしていた。 ここまで付き合っていて思ったのは、英玲奈には何も嫌なところがない、ということ。些細なこともあまり気にならないし、居心地の良さは抜群だ。 そんなことも大きかっただろう。しかしそれ以上に、僕と英玲奈の関係を一気に進めるようなキッカケがあったのだ。 それは、ある土曜の朝だった。 僕の家...
アッサリと交際が始まった私たちだが、意外に相性は良く、いつのまにか週末はいつも一緒にいるようになっていた。金曜は、拓海の家に泊まるのがお決まりだった。 そんなある土曜の朝のこと。昨夜も拓海の家に泊まったため、一度自分の家に着替えに戻らなくてはいけない。 「家に帰るの面倒だなぁ・・・」 朝起きるなりため息をつく私に、拓海がニコニコしながら寄ってくる。 「そしたら一緒に住んじゃう?」 「いやいや、ここに二...
2017年のオープン以来、少量多皿の名イタリアンとして人気を博す。アンティークの和皿を使い、感性を高められるようなコースは見事。全12品¥9,000と、全18品¥13,000のコースがある。是非ワインペアリングと共に楽しみたい。...
「...麻里ちゃん、コレ、ずっと欲しがってたでしょ?」 サトシが取り出したカルティエの箱の中には、ダイヤ付きのピンクゴールドのベニュワールの時計が、上品におさまっていた。 『珀狼』のカウンター席の薄暗い照明をうけて、それはまさに目が眩むような輝きを放っている。 「うそ......どうして......」 これまでもサトシは、ケンカや浮気のたびに、こうしてお詫びのプレゼントをサプライズで...
「麻里ちゃん、まだ怒ってるの?ごめんよ、俺が悪かったよ」 もう38歳だというのに、久しぶりに会ったサトシは、媚びるような猫なで声で麻里をなだめる。 どうしても最後にもう一度話がしたいという彼の誘いに応じると、サトシは今年3月に西麻布にオープンしたばかりの話題のイタリアン『珀狼』をサクっと予約してくれた。 麻里がずっと気になっていたこの『珀狼』は、少量多皿のコーススタイルで、かつ艶っぽさと隠...
この間は、西麻布の『珀狼』に行ってきましたよ。 メリハリをつけて、「外食したな」と感じられる特別感のあるレストランをチョイスするようにしています。 あとは、疎遠になっていた女友達との交流とか、女性ならではの感性で楽しめる遊びも、意識して楽しむようになりました。 アフタヌーンティーって、キラキラした若い女子大生の趣味みたいで30歳を超えた私には恥ずかしかったんですけど、話題の場所に女友達と行...
しかし予想に反して、こちらはすぐに既読になった。やっぱり考え過ぎだったようだ。 —忙しくて、LINEを打つ時間がなかったんだろな。 そう思い直すことにした。 アプリの不具合だってあるだろうし、仕事で忙しい時にLINEを頻繁にチェックできるほど暇ではないだろう。 そう思うと、心が少し軽くなった。...
西麻布―。東京きっての老舗ビストロからアバンギャルドな劇場型レストラン、そしてパリ発の熟成ステーキの名店etc.。話題のレストランがひしめき合うこのエリアは、粋な大人にこそ似合う街。 往時より、時の食トレンドに敏感なエピキュリアンたちが集まる味の奥座敷として、変わらぬステータスを誇っている。そんな美食スポットにまたひとつ、注目の隠れ家レストランが誕生した。...
英玲奈との初デートの店は、女性が喜ぶ『erba da nakahigashi』にした。案の定、彼女はとても喜んでくれていたようだ。 そして話は、お互いの恋愛の話になった。 「英玲奈ちゃんは、どのくらい彼氏いないの?」 「半年くらいですかねぇ。拓海さんは?」 「僕は3ヶ月前くらいかな」 「聞いてもいいならば・・・どうして、別れちゃったんですか?」 理由は、明確だった。その子と、結婚生活を共にしているイメー...
最初は、全然相手にされないだろうなぁ、なんて思っていたが、何故か私のことを気に入ってくれたようで、すぐにデートの誘いが来た。 しかし、『erba da nakahigashi』でのデートで、私は早速心を打ち砕かれる事になる。 「英玲奈ちゃんは、どのくらい彼氏いないの?」 「半年くらいですかねぇ」 半年前に別れて以降、ピンと来る人がいなかったが、拓海は会った瞬間から何かが違った。 「拓海さんは?」 「...
デート前日の夜。絵文字も何もないシンプルな内容と共に送られてきた店情報を見て、私は一人で心を躍らせていた。 明日のデート相手は、食事会で出会った31歳の亮介。 外資系証券会社勤めで家は青山一丁目。幼少期を海外で過ごしていたため語学堪能、高収入な上に見た目も洗練されているという、典型的な港区男子だった。 —彼が好きそうな“いい女”感が溢れる雰囲気でいこう。 そう意気揚々とデートに挑んだ...
西麻布の野菜を主体にしたイタリア料理店といえば『エルバ ダ ナカヒガシ』。 こちらのスペシャリテである、「ミネストローネ」は、プレゼンテーションが実にユニークと評判だ。 コースの途中で、コーヒー用のサイフォンが用意され、上には乾燥させた端野菜、下には出汁を注ぎ、火を付ける。パルメザンの皮や生ハムからとった、濃厚でコクのある出汁がベース。 フラスコ内の気圧変動を利用して端野菜の香りや味わいを抽出...
「それでね、僕はタイでも事業展開したいんだよね。今さ、前よりだいぶマンション価格下がってるし、買い時だと思うからさ。」 「・・・へぇ、すごいですね!タイでもお仕事出来たら楽しそう。」 ータイのマンションとか、明らかに今供給過多じゃない・・・?今買うって、大丈夫・・・? 楓の心の中はクエスチョンマークだらけだが、ここで心に浮かんだ疑問を正直に口にすればまた、「何でもかんでも議論したがる女」に...
「麻里ちゃん、今日は忙しい中、時間を作ってくれてありがとう」 西麻布の『エルバ・ダ・ナカヒガシ』のカウンター席に案内されると、浩一は笑顔で麻里を迎えた。 目立つイケメンではないが、顔の造りは癖がなく、高い鼻筋と綺麗な歯並びは前回初めて会ったときも好印象だった。 ネイビーの麻のシャツにジーンズという私服もシンプルで品が良く、程よく落ち着いた大人の雰囲気がある。 「こちらこそ、ありがとう...
「農家さんには本当に助けられています」。爽やかな笑顔で語るシェフの中東俊文氏。現地にもよく行くか尋ねると「もちろん!」と即答。 「行って直接、お話をしなければ、その食材の活かし方はわかりませんし、料理も考えられません」。...
伝統のイタリア料理をベースにしながら、田淵 拓シェフのアイデアを加えモダンなスタイルで提供。 この日清野さんが食べたのは、黒にんにくを練りこんだパスタに蛍イカのペーストを合わせた一品。「美味しい」と完食!...
ああ、この人モテるだろうな。孝太郎と初対面し、真子はすぐにそう思ったという。 「見た目も素敵だし、何よりサービス精神があってすごく楽しいの。駐在中に出会えたのがラッキーだったと思う。東京にいたら、きっと目ざとい女の子たちがすでに捕獲しちゃってたと思うから」 来月、東京に戻ったらまた会おう。ワイワイと楽しく過ごした後、そんな口約束をしてその場は別れた。 真子は彼からの連絡を、過度な期待をしないよう自分に言い聞か...
「えっ。海外進出、ですか…?」 『サッカパウ』で社長と食事をしながら、莉央は驚いて尋ね返した。 「そう。ノエミーを立ち上げた時から、このブランドの海外展開が私の夢だったの。もっと言えば、日本のファッションの魅力をもっと海外に伝えたい、っていうのが若い頃からの夢なの」 社長がそんなことを切り出したのは、ワインペアリングのコースが後半に差し掛かり、メイン料理が運ばれてきた頃だった。...
西麻布の交差点から徒歩3分。朝まで人通りが絶えないこの周辺は、正直なかなか足を踏み入れるのを躊躇ってしまう店も多い。 そんな中、地下という隠れ家にも関わらず、クリエイティビティ溢れる空間が人気のイタリアンが『サッカパウ』だ。 地下へ続く階段を下りる途中に目に飛び込んでくるのは、鮮やかに輝くブルーのネオン。ここからワクワクする大人の時間がスタートする。...
−数日前− あの夜、『サッカパウ』を出たのは23時前。 この日は月曜日でまだ週頭だったから、二軒目は行かず大人しく帰ろうということになった。 「彩花の家、目黒だったよね?家まで送るよ」 洋平くんはそう言って、西麻布交差点を走るタクシーに手をあげる。 初回デートの時は店が恵比寿で、洋平くんは家まで徒歩だったから、私はひとりタクシーで帰った。 2回目は昼デートで、お互い次の予...
運よく当日入れた『サッカパウ』のカウンターに、私たちは並んで座った。 包み隠さず本音をぶつけたからだろうか。隣に座る洋平くんとの距離が以前より近く感じて、私は密かに心をときめかせる。 −彼女と別れたの…? 泡で乾杯した瞬間から、私の聞きたいことはそれだけだ。 しかし自分から切り出すのは品がない気がして我慢していると、洋平くんはコース中盤、パスタが登場したタイミングでようやく口を開いた...
「このクルマ、初めて見た!かっこいいね♡」 ユリは僕の新車である真っ赤なシビックに乗って、ご機嫌な様子だった。 僕がこのクルマを知ったのは、駐在しているときだ。 慣れない駐在生活で苦戦しているとき、日本車が久々にアメリカでカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したとニュースで知り、なんだか勇気をもらったのだ。 そして帰国してからすぐ、日本で発売したばかりの新型シビックを購入した。周りには海外メ...
「クリエイティブ・イタリアンとワイン」を標榜し、「今をたのしむ空間」を提供する今、話題のリストランテ。伝統料理を田淵シェフのオリジナリティで華麗に昇華。 堂々たるオープンキッチンに、田中氏も「レストランに入ってから帰るまでがひとつの料理。この時間も一種のプロダクトで、赴かないと味わえない」と絶賛。...
店は、西麻布にある『サッカパウ』にした。 以前接待で連れてきてもらったのだが、その時に食べた「イカスミのタリオリーニ ゲソのラグーソース」が忘れられなかったのだ。...
和樹に指定された『サッカパウ』は前から気になっていたお店だった。クリエイティブ・イタリアンと呼ばれる斬新で美しい品々。女性ならば嫌いな人はいないだろう。...
西麻布の交差点から徒歩3分。朝まで人通りが絶えないこの周辺は、正直なかなか足を踏み入れるのを躊躇ってしまう店も多い。そんな中、地下という隠れ家にも関わらず、一度足を踏み入れれば、クリエイティビティ溢れる空間に癒されるお店がオープンした! 2016年6月1日のオープン以来、既に話題になりつつある『サッカパウ』だ。人気の秘密をさっそく紹介していこう。 地下へ続く階段を下りる途中に目に飛び込んでくるのは、鮮や...
「だって、今年30歳になるんだよ?!」 高史に向かって、麻里子は大きな声を出してしまった。 ―こんな話がしたかったんじゃない。 うつむいて、涙が出そうになるのをぐっとこらえる。 今日は、高史がシンガポール出張から帰ってきて、久しぶりのデートだ。西麻布の『サッカパウ』でペアリングを堪能しながら、せっかくの時間を楽しく過ごしたかったのに、気付けばケンカになっていた。 原因は、最近事...
当初英里は、自分を好きだと言ってくれる男に甘え過ぎるのはどうかと思っていたが、きんちゃんの偉大な包容力は、そんな不安も消し去ってくれた。 予定通り英里が観たかった映画「ラ・ラ・ランド」を六本木ヒルズで鑑賞し、『サッカパウ』のアート感溢れるクリエイティブなイタリアンを堪能する頃には、親しい友達か、あるいは本物の父親に感じるような安堵感すら持ち始めた。...
あの食事会で、春馬があゆみに会うのは2度目だった。 西麻布の『サッカパウ』で、後から来た女性たちの中にあゆみの姿を見つけた時、春馬の鼓動は一瞬にして早まった。 ―なんで、ここに? 春馬の知っているあゆみは既婚者で、だからこんな食事会になぜ彼女がいるのか、春馬はすぐに理解できなかった。 あゆみとの出会いは約1年半前。彼女が勤めるインテリア会社のショップだった。青山にあるそれは、春馬が以...
それは、稀に見る最悪なデートだった。 社内で将来有望とされ、女子社員から注目を集めている男・伊原とのデートは、完全に失敗に終わったのだ。 失敗というよりも、華子が伊原に興味を持てなかった。彼は華子が想像していたよりも派手な生活を送っているようで、ついていけないというのが正直な所だった。 デートの序盤はまだ良かった。伊原が予約していた西麻布の『サッカパウ』は、ペアリングが楽しめるコース料理で...
そう言って、華子に突き付けられたスマホに表示されているのは『NOREN NOREN』。華子も、菜々香に教えてもらって以来、雑誌をめくるような感覚で、移動中の電車でも見るようになったサイトだ。 「で、レストランはどこに行くの?」 菜々香に聞かれて、西麻布の『サッカパウ』と告げると、彼女は言った。 「わお、西麻布で人気のレストランじゃない。それはもう完全にデートだよ」 菜々香は楽しそうに...
「それでは今夜は、楽しみましょう!」 幹事の男の挨拶から、食事会はスタートした。場所は西麻布の『サッカパウ』だ。西麻布交差点からすぐの場所で、地下の扉を開けるとどっしりとしたカウンターがまず、目を引いた。 劇場型レストランのようだが、あゆみたちは右奥の半個室の席へ案内された。 この食事会に誘ってきた涼子に「すごく素敵なお店だから、期待しといて」とは言われていたが、想像以上に素敵なお店で、あ...
ネオンサインに誘われるようにして地下の扉を開ければ、そこはどっしりとしたカウンターが目を引くオープンキッチンの広々とした空間。落とした照明と無機質なインテリアが、今時の劇場型レストランのそれを思わせる。...
西麻布の交差点から程近いビルの階段を下った先に広がる店内は、グレーを基調としたシンプルな空間ながら強い存在感を放つ。 カウンターから望める舞台のような厨房の中心で腕を振るうのは、田淵拓シェフ。イタリアを中心に、ドイツなどヨーロッパで15年間に亘って培った経験と独自のアイディアを掛け合わせ、料理を作り上げる。...
しかし、彼女の発する陽気なオーラや、可愛らしい笑顔に、その日はなぜか妙に惹かれてしまった。 その時食べていた『マルゴット・エ・バッチャーレ』のトリュフが美味しかったせいかも知れない。...
「ここはトリュフを丸ごと原価で購入して削りまくれるという、豪快でユニークなレストラン。料理がすべて美味しく、食事の時間をワクワクさせてくれるお店なので、距離を縮めたい人とぜひ」...
初回のデートを終えてからも、明日香とのLINEのやり取りは3日に1回くらいの割合で続いていた。 —次は、美味しいトリュフを食べに行きませんか? 前回のデートの際に、何となく次のデートの日程を出し合っていたので、2回目のデートもすぐに決まった。 初回でダメだったら、2回目はない。次もあるということは、良い流れと言っても良いだろう。 2回目のデートは西麻布にある『マルゴット・エ・バッチャ...
2年前の吾郎との出会いは、定番だが、食事会だった。 英里は総合商社の一般職として長年勤務しているが、同期の咲子は総合職で活躍しており、顔が広い。食事会には、咲子が誘ってくれたのだ。 「今夜は、メンズもお店も最高よ」 咲子の言う通り、西麻布の『マルゴット・エ・バッチェーレ』にて2対2で開催された食事会はハイレベルだった。...
東京都内のハイスペックな男女たち。 大都会東京で生き抜く彼らの恋愛観、そして結婚観は、一体どのようなものなのだろうか? 人生を左右すると言っても過言ではない、結婚という制度。特に都会では、そんな結婚に対するハードルが年々高くなっている。 一筋縄ではいかない、現代の婚活。他人から見れば羨ましい限りの人生を送る東京人の、結婚に対する価値観、その裏に潜む闇、リアルな実情を覗きたくはないだろうか? ...
「勝負を決める3回目のデートは気合の入ったお店『マルゴット・エ・バッチャーレ』で。トリュフを丸ごと出してくれる店で、トリュフ好きな女性であれば喜ばないはずがない。それだけではないのですが...」 『カンテサンス』と『かんだ』の名店で修行を積んだシェフが生み出す料理は見た目も華やで、女性の心を鷲掴みにできる。...
が、さらに注目すべきは、そのトリュフを受け止める料理。『カンテサンス』と『かんだ』、かの有名な赤いレストランガイドブックが、最高ランクの三ツ星をつけた、フランス料理と日本料理の名店、両方に属したという稀有な経歴を持つ氏が繰り出す料理は、フランスと日本、伝統と革新を自在に行き来しつつも、“どっちつかず”には陥らないところに、氏の力量を垣間見る。 トリュフが旬な今なら、楽しみは増幅すること請け合いだ。...
店名の〝Margotto〞、イタリア語かと思いきや「丸ごと」の意。そう聞けば思わずクスリとさせられるが、そこに込められているのは「トリュフを1個丸ごと楽しんでほしい」という思い。この店では、好きなトリュフを選んだら、自分で好きなだけ料理にかけられるのだ。メニューは、1万5,000円のコースのほかにアラカルトも。 クリーム系のパスタや卵を使った温かい前菜など「トリュフに合わないわけがない!」といった料理もあ...
「真子…久しぶり」 「俊…!?」 大学のサークル仲間との久しぶりの飲み会。そこに現れたのは、真子が忘れたくても忘れられなかった元彼の俊だった。 「どうしてここに?いつ帰国したの…?」 真子は、俊が帰国していたなんて、全く知らなかったのだ。 「仲いい同期に報告したら、今日集まるって聞いてさ…」 「そうなんだ…」 真子は動揺を悟られないように、少しぎこちない笑顔を浮かべた。 「あ、真子さ…」...
仕事と家の往復しかなく、合コンにも行かなくなったので(笑)たまのリフレッシュとして、春香と近所の美味しいお店を開拓するようになりました。広尾は都内でもレストランの激戦区。蒲田や芝浦時代はレストラン不毛地帯でしたから、嬉しい限りです。 定番の『ラボンバンス』から始まり、家から近い高樹町付近の南青山7丁目の日赤通りのお店はかなり開拓しました。イタリアンの激戦区なんですよね。『イル テアトリーノ ダ サローネ』、『ペガソ』や『...
~イタリアの伝統料理をリストランテ仕立てに昇華~ 店名の由来である”小劇場”でシェフが腕を振るう“魅せる”イタリアン。全12皿の月替りのコースは、イタリアの伝統料理や地方料理を再構築したクチーナクレアティーヴァ。 現地で感銘を受けたメニューを、シェフがリストランテ仕立てに昇華。スパイスによる味の変化や、盛り付けなどを工夫し、絵画のように繊細な作品を生む。それらに感嘆の声を上げる客の姿、店名が意味する...
気心知れた間柄の人と訪れるという瀬川さん。もちろん、この店にもワインのポイントがある。 「イタリアのビオワインが楽しめます。自分も知らないような面白い品種があって、こんなものがあるんだ!というワインが出てきます。新しいマリアージュの楽しみを教えてくれるお店です」...
ここは、横浜随一のイタリアンと呼び声も高い『サローネ2007』が手掛けるリストランテである。カウンターに立つのは、同店でフロアマネージャーを務めた西嶋大明氏だ。料理は、統括シェフとして腕を揮ってきた樋口敬洋氏が担当し、素材の質感、味と香りの組み合わせに妙味を湛えた料理をコースに絞って供す。両者が絶妙に融合した、注目のカウンターイタリアンだ。...
そこで今回、革新的料理人として名高い“和の鉄人”中村孝明氏と、日本のイタリア料理界を牽引する“現代の名工”片岡護氏のお二人が、惚れ込んだイタリアのロゼワイン「TRAMARI(トラマーリ)」をご紹介。それぞれのお店で味わえるスペシャルマリアージュの一皿とともにその魅力に迫ってみよう。 記事の最後には、トラマーリの特別プレゼントもあるのでお楽しみに!...
「日本酒への関心は、世界市場の方が先行しているのか?!」と思わせるほど盛り上がりをみせる日本酒イベントがある。海外最大級の日本酒イベント「JOY OF SAKE」だ。今年で開催16年目をむかえ、年々その規模は拡大の一途をたどっている。 2016年度は、7月のホノルル、9月のニューヨークにつづき、イベントツアーの最終地・東京開催が11/2(水)開催される。「JOY OF SAKE」に集結する銘柄数は、圧巻の408銘柄!これほど...
「やっぱり、美味しいものを食べてる時が一番幸せだよな。」 口をもぐもぐさせながら満面の笑みでそう言ったのは、自称グルメの翼(26歳)。向かいに座る優香(25歳)は、翼の幸せな顔を見て満足気に笑う。 2人は今日、久しぶりのデートで六本木の『リストランテ アルポルト』を訪れていた。美味しいものを食べる事を仕事のモチベーションにしている翼は、月に2回程、彼女の優香と一緒に「ここぞ」というレストランに行...
「トマトは、ストレートに味を活かすのが最も重要」と片岡護シェフ。約10種の野菜とベーコンを30分じっくり炒め、フルーツトマトベースの甘みと旨みの濃いソースで和える。「修業時代、ナポリでトマトソースにチーズをかけようとして止められた。このままが絶対! 美味しいからと。今はお客さんに自分が言うのさ(笑)」。ごまかしなしの巨匠の味だ。...
牛テールの煮込みのスパゲティ2,520円。アルポルトの隠れた定番メニュー「コータ・ディ・バチナーラ」を、パスタにアレンジしたひと皿。赤ワインのほのかな風味とトマトソースのまろやかな酸味がほど良く調和したソースもマイルドで美味。そして、そのソースをたっぷり吸い込み、柔らかく煮込まれた牛尾がパスタと絶妙に絡まる。味のポイントは、たっぷりのセロリ。食後感は繊細。優しく温かな気持ちになれる佳品。...
西麻布のど真ん中にもサプライズを仕掛けるにはピッタリのレストランがある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりとプライベート感が感じ...
貴志が予約してくれた西麻布『エゴジーヌ』。 亜希がわざと5分遅れて店に入ると、すでにカウンターに懐かしい背中が座っているのが見えた。 そのビジュアルは思いがけず切ないような甘酸っぱい記憶を呼び起こし、亜希はそんな自分に戸惑ってしまう。 「久しぶり!」 余計な残像を振り払うように亜希は貴志の背中をぽん、と叩き、少しだけ距離をあけて右隣に座った。 「おお、亜希。元気そうだな、変わってない」 そう...
西麻布のど真ん中でサプライズを仕掛けたい時にピッタリの店がある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりとプライベ...
西麻布のど真ん中にもサプライズを仕掛けるにはピッタリのレストランがある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりと...
青山の地に、芸能人や財界人はもとより、世界のVIPまでが足を運ぶ名店がある。 74年の歴史を誇り、もはや青山だけでなく日本におけるイタリアンの礎とも言える老舗『アントニオ』。 天才的な初代の「最高のレシピ」を守り、しかも全く古びない。今もこの場所で世界水準の美味しさが味わえるのだ。 名店ならではのエピソードとともにご紹介しよう!『アントニオ』に長年通っている人にとって、この場所は言わば第二の故郷。「大切な人が出来...
神戸で料理人を始めた先代が上京し、六本木に自店をオープン。1985年に現在の南青山に移転。「繁華街でないからこそ、料理一本で勝負できる」のがその理由だ。ひとつひとつ殻を剥いて仕込むスパゲッティボンゴレ(¥1,800)など、自慢の本格イタリアンは、変わらぬ味を追求した結果、今なお多くの客に愛されている。...
「来月の1周年記念だけど」 心を見透かしたような切り込みに少しだけどきまぎしたが、動揺を微塵も見せぬよう柔らかい笑みを貼り付け、なぁに?と首をかしげる。 桜子は、隆弘の口から紡ぎだされる夢のような言葉を期待しながら、心の中で将来の青写真を描く。 隆弘が今住んでる広尾の丘陵地にあるヴィンテージマンションは、壁をぶち抜いた20畳のダイニングが気に入っている。カッシーナのクールなテーブルは櫻子の好みじゃないから変えても...
汐留の化粧品会社のマーケティング部に勤める桜子(27)は、Facebookにアップされた、中学時代の同級生が、子供たちとファミレスでランチをしている写真を見て、心の中がどんよりと暗くなった。 −この程度でなぜ結婚を決められたか、心底謎だわ。— 桜子は、結婚してしまった女たちを見て、負け犬だと思わざるを得ない。正確にいうと、「結婚すること」に価値を見出して、早々にワンペアで上がってしまった女たちに対して。 女は...
広尾『イル リストランテ ネッラ ペルゴラ』で名声を得た斎藤智史氏が、新たなステージを求めて今年2月にオープン。人間国宝が手がけた屏風、骨董品のスピーカーなど細部に至るまでこだわり抜いた空間だが、何よりも目を引くのが開放的なキッチンだ。そこでは「店を売るための作為はない」と言う氏がすべてをさらけ出し、真の美食を求めるゲストのために腕をふるい魂をも注ぐ。本来はディナーだけに集中したいが「自然光の中で食べる気持ちよ...
これほどまでに余白を活かした空間は恐らく、ほかにないのではないか。およそ140平米の室内に、設えられた席はわずか14席。奥にはやはり広々とした厨房があり、作業台に向かって料理を盛り付けるシェフ、斎藤智史氏の姿が。 「飲食店を手掛けるのは初めてという建築家の方と3ヶ月ほど、毎日打ち合わせを重ねました。厨房レイアウトなど、基本は僕の注文通り。けど、細部にはその方の気持ちも詰まっています」 尊敬する沼尻芳彦シェフ...
ワイン好きだからといって、高級ワインでもてなしたところで、ありがちな接待で終わってしまう。ならば、お目にかかれない、レアモノで攻めてみるというのも一考だ。 祇園の『リストランテキメラ』の姉妹店であるここは、イタリアンでありながら、シャンパーニュは約100種、ワインは500種以上を誇る。有名どころを押さえながらも、小さなドメーヌによる生産量の少ない銘柄が充実するリストは、1万円前後が中心。知る人ぞ知る銘柄が中心ゆえ、価格が...
前回までのあらすじ 慶應大学卒業後とある総合商社に勤めた拓哉。20代を「渋谷」「西麻布」で過ごし、挫折を経験し「蒲田」へと引っ越す。その後スタートアップ企業「5MINUTES」へと転職し、経営幹部に。仕事の光が見えてきた、拓哉の38歳の時のお話。 東京人生ゲーム第4話:35歳芝浦での勝負。大企業の看板を下ろした僕は通用するのか? 皆さん、こんにちは。 突然ですが、かの有名な藤沢数希先生はこう言っています。「1回...
店名は、映画“グランブルー”の登場人物 エンゾ・モリナーリにちなんで。パーティー好きなエンゾの食卓をイメージした、陽気な南イタリアンスタイルは、様々なシーンに使えそう。...
知り合ってすぐに、私たちはデートをすることになった。もちろん、初デートでの会話は恋愛の話になる。 「麻紀子ちゃんのタイプって、どんな人?」 翔にそう聞かれ、しばらく考えてしまった。 というのも前の彼と別れ、“次に付き合う人は結婚かな”と意識し始めてから、自分でもタイプがよく分からなくなっていたからだ。 前の彼とは正反対の人にすべき?それとも、良い旦那さんになりそうな人・・・? とりあえず、これまで...
麻紀子と出会った食事会の翌日、僕は彼女を食事へ誘った。するとすぐに返事が来て、僕たちは初デートをすることになった。 「麻紀子ちゃんのタイプって、どんな人?」 まずは、お決まりの質問だ。 「う〜ん。最近自分でもよくわからないんだけど、優しくてスマートな人かな。身長は高い方が好きかも。顔はどちらかというと塩顔が好きかなぁ」 「え?本当?そしたら僕、けっこう当てはまっているってこと?」 僕は身長も高いし...
超予約困難店の姉妹店。 それだけで無条件に惹かれるものだが、実際に行ってみて嬉しいギャップを感じられたらクセになってしまう。 その理想形に合致するのが、フレンチの名店『エクアトゥール』の姉妹店である『K+』。 業態はイタリアンだが、ちょっと普通じゃない。 行けば分かる洒落っ気ある雰囲気は、グルメ美女がハマるのも納得だ。...
直哉には、目下お気に入りの女が二人いる。 でき上がった夕飯をダイニングテーブルに並べるついでに、私はそこにポルシェの鍵と共に並んでいた彼のスマホを手に取った。直哉はシャワーの真っ最中だ。 電話番号の下4ケタを入力すると、呆気なくロックが解除された。 夫は、自分の妻がこういった下衆な行為をしないと信じきっていると同時に、私への警戒心がまるで薄いのだ。そうなるように、私自身が日頃から敢えてそう...
元麻布、気鋭の料理人、小野喜之シェフが腕を振る美食家垂涎のフランス料理店『エクアトゥール』。この予約の取れない人気店が、夏の3ヵ月間だけイタリア料理店に変身していたのをご存知だろうか。 その名も『カゲロウ』。まさに陽炎のようなこのレストランが、この秋、遂に全貌を明らかにした。10月1日、西麻布にオープンした『カゲロウプリュス』がそれだ。 「フランス料理は、素材を幾つも組み合わせて味を重ねていく料...
祐也が姿を消して3年。まもなく27歳になる。 彼を失った悲しみも徐々に癒え、春香は新しい出会いを求めていた。 —今夜こそ、いい人に出逢えるかもしれない。 春香は相当な気合いを入れ、西麻布『ダルマット』での食事会に臨んでいた。 「春香ちゃんって可愛いのにほんとに彼氏いないの?どれくらいいないの?」 ノリのいい男に尋ねられ、春香は笑顔で答える。 「うーん、3年くらいかな」 するとその場の空...
オフィスを出て、百合が向かった先は西麻布の『ダルマット』。 大学時代の同級生仲良し3人組の集まりは、まだ全員未婚ということもあって社会人6年目となった今も、変わらず続いている。 「ねぇ、みゆきのプロポーズの話、聞いた?!」 『ダルマット』では+1,500円でハウスワインが飲み放題になるので、ついついお酒が進む。メインディッシュに合わせて頼んだ赤ワインを飲みながら、そう口火を切ったのはCAをしている薫だ。 ...
業界人が多い西麻布で、店舗が地下でありながらも、予約至難なイタリアン『ダル・マット』。深夜もオープンキッチンでオーナーシェフの平井正人氏が腕を振い、いつも活気のある店だ。 人気は6000円前後のおまかせコース。アミューズ、前菜、パスタ、メインディッシュ、といった流れで楽しませてくれる。しかもコースの食事中は、プラス1500円でㇵウスワインが飲み放題だからCPも抜群。 平井シェフはアイデアの宝庫。ある...
オーナーの平井正人シェフは東京カレンダーでもお馴染み、食通料理人の筆頭。コースはパスタ2皿を含む7皿前後で5,000円台とコストパフォーマンス抜群。加えてハウスワインは1人1,500円で時間内は好きなだけ楽しめるなど、満足度の高い店のスタイルに厳しい食べ手目線が貫かれている。ラストオーダーは午前2時。深夜帯は仕事帰りの料理人の来店も多数。...
山椒、胡瓜、うなぎ、そしてささげ豆。で、「倉谷シェフに『捧げる』『サン・キュ・ウ』パスタ」。自家製セミドライトマトが全体を繋ぐ役割を果たす。「シャレ好きな倉谷シェフだから」。平井氏ならではの独創性が滲み出る。コース¥5,500前後より。要予約...
パスタ2皿を含む7皿前後のコースが5,000円台。もちろん食通として知られる平井正人シェフのこと、料理の質も折り紙つき。満足度の高い1軒だ。...
世の女性が、日々追究しつづけているコーディネイトやメイクアップの数々。 街が煌めき、誰もが解放的になる金曜の夜、女性たちの細やかなこだわりを調査してみると、それらが他の曜日とは異なる、ということが判明した。 金曜の夜に期待する女性たちの〝特別な備え〞とは!? スナップで声をかけ話を聞かせてくれた全9名の中から、今回は5名だけを厳選してご紹介する。 詳しくは、東京カレンダー5月号「金曜夜、もう一杯だけ。」をチ...
「今日だけでもドSでいるから、今日は一緒にいてよ…」 なぜ、その一言が言えなかったのだろう。 ▶Next:2月8日 金曜更新予定 恵比寿で出会った、魅惑的な彼女との一夜 <今週の彼女> KONANさん Twitter Instagram <撮影協力> THE DINING BAR Chou Chou 東京都港区西麻布2丁目25-22 B1 TEL:03-5778-9495 営業時間:...
「ごめん、遅くなって」 六本木の『ダイニングバー シュシュ』に入り、翼はカウンターにいた瑠衣に声をかけた。 瑠衣は目の前にあるシャンパンボトルをじっと見つめていたが、翼の声を聞くとくるりと笑顔を向けてきた。 二人でテーブルに移るなり、翼は小さな声で、しかし興奮気味に報告する。 「勝ったよ。プレゼン、勝ったんだ!次の1年も、すべてうちの会社に任せてくれるって」 翼が身を乗り出すよ...
拓哉が転職したベンチャー企業は、順調に業績を伸ばし、上場に王手をかけているよう。恋愛では、パートナーを得て、広尾のヴィンテージマンションに引っ越し順風満帆に見える拓哉だが。 3年後、41歳の拓哉はどの街で何をしているのだろう? 次回:12.20日曜更新予定...
メインの肉のグリルミストは手前から名古屋コーチンの腿、幻の豚で作るサルシッチャ、岩手県産黒毛和牛のイチボ。それぞれの異なる肉の魅力を堪能してほしい。...
“牛肉のタリアータ”のような直球勝負のシンプルな料理もあれば、“土筆と白ポレンタのミネストラ”のような、組み合わせの妙に意表を突かれる旬の味もあり、当意即妙な料理でグルマンたちの舌を唸らせる『ビンゴ』。 この“穴子と京唐辛子のリングイネ”も、旬の食材との出合いが生み出したひとさら。穴子は江戸前の羽田沖産。それも「皮が薄くて身も柔らかい金色に光っている穴子が旨いから」と、名人が釣った穴子を手に入れるため、自...
鮎通のフードライター、森脇慶子さんのオススメがこちら『ビンゴ』の天然鮎の塩焼き。(7月ごろから提供開始) 「私は鮎好きなのでシーズン中は週2、3回食べに行っています。小林さんが焼く鮎は本当に美味しくて1回で6本はペロリと食べてしまいます」 年間200匹以上の鮎を食すという“鮎通”の森脇さんをして、一番本数を食べているというのだから美味しさは折り紙つき。小林秀徳シェフいわく「きれいに焼くのではなく、身と内...
年間200匹以上の鮎を食すという“鮎通”の森脇さんをして、一番本数を食べているというのがこちら『ビンゴ』の天然鮎の塩焼き。小林秀徳シェフいわく「きれいに焼くのではなく、身と内臓をおいしく食べてもらうために、強火の炭火で一気に焼く」。結果、パリッと焼けた皮目の中の身はふんわりとして、鮎の繊細な身の旨さや香りが閉じ込められている。全国の厳選素材に真っ直ぐ向かい合うイタリアンの中の一皿。この季節、鮎狙いのお客さんも多...
イタリアンの奇才小林秀徳シェフ。その男気溢れる料理は、イタリアンをベースとしながらも、実に変幻自在。そんな小林シェフの傑作といえば、某誌の依頼で作ったすっぽんラーメンだろう。昆布と干椎茸の出汁ですっぽんを煮込んでとるスープには身がたっぷり。寒い日には身体の芯から温まりそうだ。この幻!?の料理がこのほど復活。3日前、2人前からの予約で食べられる。 合わせて登場するのが"焼きすっぽん"。すっぽんは浜松養鼈場産を使...
森脇慶子さん (フードライター) 「Bingoにはオープン当初から行き始めましたが、足繁く通うようになったのは5年ほど前から。料理のおいしさはもちろん、マダムのサービスも気さくで心地よい。私は鮎好きなのでシーズン中は週2、3回食べに行っています。小林さんが焼く鮎は本当に美味しくて1回で6本はペロリと食べてしまいますね」...
例えば“牛肉のタリアータ”のような直球勝負のシンプルな料理もあれば、“土筆と白ポレンタのミネストラ”の如く、組み合わせの妙に意表を突かれる旬の味もあり、と、当意即妙な料理の数々でグルマンたちの舌を唸らせる小林料理。 パスタも然りでこの季節メニューに登場する“穴子と京唐辛子のリングイネ”も小林シェフらしいセンスが垣間見える逸品だ。穴子は江戸前の羽田沖産。それも「皮が薄くて身も柔らかい金色に光っている穴子が旨いか...
焼肉店、焼鳥店、ステーキ店……、様々な肉料理の店が急増している昨今。選択肢が増えるのは嬉しいことだが、その半面ハズレ店に当たる可能性も増えてきた。 そんな今、肉好きたちは絶対にハズさない肉料理を求め、肉職人の元へ集まっているという。 今回は都内最強の肉超人と呼び声が高い5名を選出。レジェンドたちと同じ時代に生まれたことを感謝したくなる逸品の数々をご覧あれ。1954年生まれ。63歳。28歳で渡伊。3年間の修業中に出合った...
手に入れた物よりも、手に入らない物の数を数え始めたのはいつからだろうか。 「東京は、権力者に可愛がられた者が勝つ」 今でも、私は真理亜に言われたこの言葉をふと思い出す。 私はこの東京で、何を得て、何を失ったのだろうか... ◆ 「彩乃に紹介したい女の子がいるから、『キャンティ』に20時集合で。」 某音楽会社のCEOである松田さんから連絡が来た時、私は会社で必死に資料集めをしていた。 平...
容姿、学歴、収入。男のスペックは高ければ高いほど良い。 が、同じだけのスペックを女が持ち合わせたとき、果たしてそれは本当に幸せなのだろうか。 東大卒・外銀勤めの楓はいわゆる「ハイスペック女子」。 楓は4年前の憧れの人に再会する。彼の知らない一面を見て、恋に落ちる瞬間を感じた楓だが・・・ 「来週水曜の夜、空いてる?」 雲一つない秋晴れが気持ちの良い朝、アプリで新聞を斜め読みしながら会社まで速足で向かっている...
須藤がその晩予約してくれていたのは、『トルナヴェント』だった。 西麻布の交差点裏とは思えないほど静かな住宅街にひっそりと佇むその店は、楓のマンションからも徒歩数分だったが、訪れるのは初めてだ。 長年常連達に愛されてきたお店特有の、ゆったりと落ち着いた空気に、ソワソワしていた心がすっと落ち着いた。 温かい笑みを浮かべたマダムに案内されると、須藤はすでに席についていた。 「すみません、お待たせしちゃいました...