銀座『うち山』、赤坂『津やま』を経て独立した店主の山西和文氏。コースには先付けから〆ものまで少量ずつ10品以上が並び、多彩な味を楽しませてくれる。 きんぴらや...
銀座『うち山』、赤坂『津やま』を経て独立した山西和文氏。そこに加わるのはきんぴらごぼうなどの家庭料理。好対照に地味で素朴だが、出しを煮含ませた大根の味わいは日本料理...
~入手困難な希少部位をオンザライスで堪能!~ 「ステーキ丼(¥2,500)」の肉は、黒毛和牛の肩芯という希少部位。口溶けのよい脂の甘さが特徴で、銀座茶寮特製の...
こだわりの鱧やふぐ、天然鮎を使った料理が自慢の『銀座 福和』。 なかでも鱧は、1寸で24切れの包丁を入れないと美味しく味わえないことから、熟練の技を必要とする食材。...
こだわりの鱧やふぐ、天然鮎を使った料理が自慢の『銀座 福和』。なかでも鱧は、1寸で24切れの包丁を入れないと美味しく味わえないことから、熟練の技を必要とする食材。 それを惜しげもなく、たっぷりといただけるのが鱧野菜天丼。野菜も近江人参など色と食感のよいものを使用している。...
江戸時代から続く米屋が「本当に美味しい米を食べてほしい」と料亭を開店。京都祇園の本店は2時間半の行列ができるほど。 できのよい田んぼの米だけを選りすぐった最高級米を10釜体制で炊き、どの時間帯に来ても炊き立て10分以内に食べられる。あんかけ親子丼は、ごはんと丼の具を別々に提供。 初めて食べるときは、ツヤと白さが際立った見た目と粒の立った美味しさに驚く。具をかけても、あんがごはんをうまく包みこみ、それぞれが絶妙に融合。ご...
~最高級のお米を最大限に美味しく提供~ 江戸時代から続く米屋が「本当に美味しい米を食べてほしい」と料亭を開店。京都祇園の本店は2 時間半の行列ができるほど。 できのよい田んぼの米だけを選りすぐった最高級米を10釜体制で炊き、どの時間帯に来ても炊き立て10分以内に食べられる。あんかけ親子丼は、ごはんと丼の具を別々に提供。初めて食べるときは、ツヤと白さが際立った見た目と粒の立った美味しさに驚く。具をかけても、あんがごはんを...
艶々熱々の銀シャリが登場し美女の箸はノンストップに! 炊きあがった土鍋ごはんのふたが開けられると、柴本 幸さんの大きな目はさらに見開かれることに。釜のなかで艶々に立つ銀シャリを見て「本当にキレイ!」と感激した様子で、口に含むのを待ちきれない様子だ。 今回柴本さんが訪れたのは、『銀座米料亭 八代目儀兵衛』。五ツ星お米マイスターの八代目儀兵衛氏が京都にもつ店の銀座店で、昼はごはんのお代わりが自由な定食、...
洋輔の両親が会食に指定したのは帝国ホテルの『なだ万』で、そのセレクトも香奈の気持ちをさらに憂鬱にさせた。 都内の一流ホテルは軒並み制覇し、ヒールを鳴らして大理石のロビーを闊歩してきた香奈ではあるが、帝国ホテルはやはりどこか、外資系ホテルとは一線を画す空気が漂っている。 決して口に出さずとも、選民意識の強い人々が集う場所―。 洋輔に続き個室に入ると、中には既にエルメスのカレを巻いた洋輔の母親と思われる女性、そし...
銀座から世界へ誇る日本料理の名店『銀座 小十』。パリにも出店を果たし、「和食」を世界の文化へと押し上げている立役者だ。 極上素材と確かな技術が織り成す美味は、シンプルに真正面から食材の良さを引き出した品ばかり。 そんな『銀座 小十』の店主・奥田透氏は、29歳で独立してからヱビスビール一筋。もちろん自身が飲むのもヱビスビールのみというほどのヱビス党。 彼がヱビスを愛する理由の裏には、計算し尽くされた料理に通じる想い...
次第に寒さが深まってきて、食材は自ら旨味を蓄え、多彩な調理法により豊かに味わえる時期、まさに美食の秋がやってきた。 繊細な味わいを持つ和食にはヱビスビールが最高のお供となる。個としても旨味があるのだが、出すぎずに引き立てて食材に寄り添う、その佇まいが数々の食通に愛されてきた。 銀座から世界へ誇る日本料理の名店『銀座 小十』の絶品和食に合わせ、その美味しさの理由を探ってみよう。そのお話を伺ったのはビアソムリエの森本智子さ...
結婚前は無我夢中で気がついていなかったが、結婚後に諸々気がつき始めたことがある。 まず、家は想像以上に狭い。 テレビや雑誌で見ていたような大豪邸に住める訳ではなく、夫婦の住まいは白金高輪と恵比寿の中間くらいにある1LDKのマンションで、購入時の価格は約9,000万弱。 そして毎年の所得税、約800万に住民税や固定資産税などがかかってくるため、支払う税金が高い。 大好きなグランド ハイ...
◆ 「翔太〜アキがさ、俺のことlikeみたいで。」 久々に圭介から美味い飯でも食べようと誘われたと思ったら、まさかの自慢話だった。せっかく予約が取れた『銀座 小十』の美味しい料理が台無しだ。...
日本料理界の頂と呼ぶ美食家も多い『銀座 小十』。その所以をひも解くと、店主・奥田透氏の徹底したこだわりが浮き彫りになる。それはあらゆる料理の軸となる、素材との対話。 N「落ち着いて話をしたいときに行きたいお店。こういう場所で、旬の素材や器の話ができる人ってステキです。」...
国内外で活躍する『銀座小十』の主人・奥田 透さん。食材を熟知し、日本の“走り、旬、名残り”を器に盛り付ける。 「『ローラン・ペリエ ロゼ』は、実にシャープでエレガント。シンプルに素材感を最大限に引き出す和食との相性のよさは言うまでもありません。例えば、甲殻類をはじめ、甘鯛や鰆、のどぐろにも合いますね。小柱や桜海老のかき揚げや、柿の種の衣をまとった河豚の唐揚げには、このシュワシュワの喉越しがたまりません」と...
これぞ切り札。銀座が誇る日本料理の名店。2012年6月、ソニー通りから並木通りのビル内に店舗を移し、新たなるスタートを切った『銀座 小十』。 オープン以来、おまかせコースで勝負し続ける。日本料理の名手・奥田透氏が最高の食材を用いて生み出す美味で、三ツ星の同伴を楽しもう。...
多くの食通を虜にする小十の料理の魅力は日本の旬を鮮やかに表現することにある。夏の味覚の代表は天然の大鰻で、店主の奥田透さんは「鰻は大きくなるほど味が乗って美味しい」と1kgを超える大物しか扱わない。 蒸さずに炭火でじんわり火を入れ、皮目はカリッと身はふっくらに焼き上げてる。味わいは脂を十分に滲ませるがけしてくどくなくむしろ清らか。天然のため時には入荷がないこともあるが、10月頃までは楽しめるという。...
「お客様にとって特別な存在でいたい、そのためには最上級のおもてなしをすること。それがこの店で私がやるべき仕事です」。店主である奥田透氏は自らの信条をかく語る。 名だたる有名店が居並ぶ群雄割拠の銀座にあって、格別の評価を受けている『銀座小十』。その名声に決して胡座をかくことなく、さらなる高みを目指す奥田氏の真摯な姿勢。それが最上級の存在たらしめる大きな理由だ。...
パリにも支店を出す、日本を代表する料理人、奥田透氏。 彼の手掛けるここ『小十』にいつか足を運びたいと思っているなら、絶対に秋をおすすめする。松茸、かます、鰻と、極上の旬が味わえるからだ。 「料理は、炭で焼いて素材自身の味と香りを包ませることこそ最上」と言う奥田氏の、執念にも似た食材へのアプローチが、この料理に凝縮する。 天然にこだわった大鰻は一度は味わってほしい弾力と旨味を携える。対照的に、淡...
「お客様にとって特別な存在でいたい、そのためには最上級のおもてなしをすること。それがこの店で私がやるべき仕事です」。店主である奥田透氏は自らの信条をかく語る。 名だたる有名店が居並ぶ群雄割拠の銀座にあって、格別の評価を受けている『銀座小十』。その名声に決して胡座をかくことなく、さらなる高みを目指す奥田氏の真摯な姿勢。それが最上級の存在たらしめる大きな理由だ。 氏が生み出す懐石の“スペシャリテ”は、日本文化が...
「9年やればあらかたは見えてくる。だからといってくり返しに流されるのは、いやだったんです」33歳で構えた銀座8丁目の店を出て、この6月、奥田透氏は『小十』を5丁目へと移転させた。 前店では上客も三ツ星も手に入れた。現状維持の意義も知った。だが、奥田氏はよくも悪くも「まとまってきた自分」に問いかける。「このままで、いいの?」と。40を過ぎて、体力も少々落ちた。あんなに大事にしてきた食器たちに、距離感を感じ始めた...
3店共通のメイン素材、大うなぎ。「料理は、炭で焼いて素材自身の味と香りを包ませることこそ最上」と言う奥田氏の、執念にも似た食材へのアプローチが、ここに凝縮する。対照的に、淡泊なかますには松茸の香りと食感を包み込み、そのポテンシャルを最大化する。...
オープン以来、おまかせのコースで勝負し続け、ミシュランでは3年連続で三ツ星を獲得するなど、名実共に名店の仲間入りを果たした『銀座小十』。魚介類や野菜など、産地直送の食材が持つ滋味を活かした料理の数々は、日本の四季をひと皿で体現。極上素材と確かな技術が織り成す美味は、ひとつひとつ理に適った品ばかりだ。「食に厳しい場所で腕を試したかった」という主人・奥田透氏の強い想いは、銀座の地で着実に大輪の花を咲かせた。...
懐石料理店のランチ限定メニュー(シーズンによりメニュー変更あり)。かつお出汁の風味が効いた濃いめのタレに、ジューシーな鶏もも肉と絶妙の火加減でとろふわに仕上げられた卵。 シンプルなメニューだからこそ、素材のよさとていねいな技が光る。...
その言葉に彼は一瞬しかめっ面したように思ったが、あっさりと「いいですよ」と言って、さっとタクシーを拾い、『銀座 楼蘭』に連れて行ってくれた。 着いてからも...
◆ ドクン、ドクン・・・。 奈々子は、今にも心臓が飛び出しそうなほど緊張している。今日は、田中の両親との食事をする日だ。 食事が決まってからと...
「じゃあ、偶然の再会に乾杯!」 再会から10分後、真樹は竜太と向かい合ってテーブルを挟んでいた。 竜太に連れてこられた『銀座「楼蘭」』は、さっ...
ディナーは1 万円からという高級中国料理が2800 円で楽しめるのが、ランチの魅力。 モダンチャイニーズとは違って、老舗中華の迫力は随所に。サービス...
「それで、透子はいったい誰が本命なの?」 『アルマーニ リストランテ銀座』でゆったりとランチを味わい、食後の紅茶が運ばれてきた時、瞳はいたずらっ子のような...
どんなに素敵なレストランをセッティングしても、エスコートがぎくしゃくしていたら台無し。あまりにマニュアル本通りに展開されると堅苦しくて息がつまりそう...。スマート...
2007年「アルマーニ/銀座タワー」の完成は、モード界の帝王、ジョルジオ・アルマーニ氏が4番目のコンセプトストアを開いた都市として、“銀座”の名を世界中に...
天ぷらの常識をことごとく打ち破り、ひたすらに自身の道を邁進する近藤文夫氏。50余年もの研鑽の果てに生まれた名作たちは、東京で食せる天ぷらの中でもひときわ目映い輝きを...
『てんぷら近藤』のメニューは、海老や海鮮も入るが、多彩な野菜によって構成されている。 現在でこそこの構成が一般的になったが、近藤氏が「山の上ホテル」に就職した...
日本で一、二を争う天ぷら名人の近藤文夫が「天ぷらは蒸し料理」とこだわるコース料理。そのなかに同じくイタリアンの道を極めんとする料理人が愛してやまない「小エ...
「二回目のデートで何を食べたい?と女性に聞いた時、真っ先に“天ぷら”と答える女性って少ないですよね?(笑)」 確かに、イタリアンやフレンチ、和食...
ごま油のなかでみごとな“作品”を作る『てんぷら近藤』の近藤文夫さん。出てくる天ぷらは、こんな組み合わせまで! と驚くようなものもある。それと同時に感心する...
天ぷらの常識をことごとく打ち破り、ひたすらに自身の道を邁進する近藤文夫氏。50余年もの研鑽の果てに生まれた名作たちは、東京で食せる天ぷらの中でもひときわ目...
『山の上ホテル』の時代から、揚げ手としての才覚を発揮していた主人の近藤文夫氏が目指したのは、「誰にでも来てもらえ、食べてもらえる天ぷら屋」。名店だが、誰に...
北は北海道、南は沖縄まで。店主の近藤文夫氏は、全国の産地に直接赴き、その時期、最も美味しい状態の素材が手に入るよう労を惜しまない。そうして出会ったものであ...
『山の上ホテル』の時代から、揚げ手としての才覚を発揮していた主人の近藤文夫氏が目指したのは、「誰にでも来てもらえ、食べてもらえる天ぷら屋」。ごま油のみで香...
ザ・最高級。豚骨や丸鶏などで6時間かけてとる極上のスープと、フカヒレを煮込んだ濃厚スープが器の中で層を成し、ほぐしたフカヒレと喉ごしのよい細麺によく絡む。...
『お茶屋Bar楓』に着くと、ベージュの柔らかいシルク地のシャツにチェックのタイトスカートを履いた彼女が、一人でカウンター席に座っていた。 今日は珍しく、ウ...
お客様が心から寛げるよう、カウンター席を座敷にしています。京都祇園の歴史あるお茶屋のように、奥行きが感じられる造り。カウンター背面に竹林の坪庭を配し、また靴を脱いだ...
筋金入りの日本酒好きは、秋の到来を待ち望む。なぜか。ひやおろしが発売されるからである。ひやおろしとは、秋から春に醸した酒を蔵で静かに寝かせ、ひと夏越えたところで出荷...
GINZA SIX限定発売の「Monde argenté」(仏訳:銀世界)はアルコールでアクセントが加わった、味も見た目も大人なチョコレートケーキ。 ジャンドゥヤガナッシュにホイップクリーム、ココアバター生地が重ねて作られている。”銀世界”の名にふさわしいシックな見た目も美しい。...
バター100%のパイ生地を何層にも重ねて焼き上げ、ホワイトチョコレートでコーティングした、食感も楽しめるスイーツ。 北海道産ブランドカボチャ「りょうおもい」を使ったペーストは優しい自然な甘みがポイント。...
「白い恋人」のチョコレートをベースに、サロマ湖の塩など厳選した北海道の素材を使って創作。 レシピは出来るだけシンプル&ナチュラルに。 素材と素材のピュアな出会いを大切に、香りや口どけなどを計算し尽くされた、とっておきの板チョコだ。 【フレーバー】 北海道贅沢ミルクチョコレートと塩/ホワイトチョコレートと塩/とうきび/小豆と碾茶/さくら...
チョコレートでかたどったボックスを開けると、雪のように真っ白なブッシュ・ド・ノエルが! ほのかな柑橘の酸味、まろやかな味わいのマロンクリーム、プラリネのザクザクとした食感がどれも絶妙。 こちらは『THE GRAND GINZA』を利用の人のみが味わえる限定デザートとなっている。(レストランのご利用日の3日前から予約可)...
『GINZA SIX』に初めての夏がやって来た。 4月21日の開業以来、連日行列をつくっているB2階フードフロアの人気ショップから、洋菓子から和菓子まで、夏スイーツが続々登場! さっそくおすすめのスイーツを洋菓子と和菓子に分けてご紹介。 気になるスイーツを見つけたら、ショッピングの合間に足を運んで、絶品スイーツで甘~い補給をしてみるのはいかが?※『St.Cousair wine&grocery...
結果から言うと、宮瀬の効果は絶大だった。 すぐに噂の発信源を突き止め(元から当たりはついていたらしい)、その人物を説得してきたらしい。何をどうしたのかは教えてくれなかったが。 氷室が昼食に出ようとしていたところ、今朝失礼な態度を取って来たアソシエイトが、わざわざ追いかけてきてランチに同行したいと言ってきたのには驚いた。 宮瀬が風向きを変えたのは、明白だった。 氷室は、女性のネットワークの恐ろしさを感じた...
森田実沙子、30歳です。今、8ヶ月になる娘がいて、専業主婦をしています。 専業主婦をしている上で大変なこと…。 うーん、そうですね…でも家事代行の方も来てくださっているし、おかげさまで睡眠時間が少なくてもなんとかやれていますよ。お料理は好きですし、苦になりません。 ただ一つ。 初めて会うママさんには、あまり自分の素性を話さないように気をつけています。 それからどんなに仲良くなっても名前には“さん”...
梅雨入り前の5月の東京は、都会とはいえ緑豊かだ。 日比谷公園の青々と茂る美しい新緑を眺めながら、私と両親は、帝国ホテルの『レ セゾン』に向かった。 老舗ホテルの重厚感のあるエントランスを、セルジオロッシのハイヒールで通り抜ける。 私はここ数年の東京生活で、こういった場所に足を踏み入れる緊張感は、ほとんどなくなった。むしろこの洗練された空間に入るほど、小気味よく気が引き締まり、背筋がすっと伸...
亜希は、帝国ホテルの『レ セゾン』で長年の恋人・雄二を待っている。...
『帝国ホテル 東京』内にある『レ セゾン』の「『レ セゾン』の朝食フルコース ル スティル ティエリー」¥9,000(税込サ別)が凄すぎると話題だ! まず、一品めの卵料理から、すでに朝食のレベルを遥かに越えている。 銅製の鍋を使いゆっくり丁寧に仕上げ、バターとプロヴァンスオリーブオイルを香らせたスクランブルエッグは、通常のモノとはまるで違うなめらかな口あたり。そして黒トリュフが惜しみなく加えられ、さ...
「裕子さんは、どちら出身なの?」 「裕子さんは、どちらの大学に通ってらしたの?」 そんな彼女の質問攻めが行われたのは、帝国ホテルの『レ セゾン』だ。母親は、ここのフレンチが好物で、東京に来る時は必ずここを使う。藤色の着物を綺麗に着こなし、しかしこの場にはその一寸の隙もない着物姿は威圧的に映るだけな気がした。 彼女に会わせたのは、桜が美しく咲き乱れる4月の、まだ寒さが残る日だった。可哀そうに、質...
彼に毎年連れて行ってもらう『レ セゾン』でのディナーも、今年で10回目になりました。 彼は裁判官をやめて、今年から東京で弁護士事務所を始めたそうです。「良い裁判官が良い弁護士になれるとは限らないからね」と笑う洵の少し増えた白髪を見ながら、単身赴任を終えて家族と過ごす彼の姿を想像しました。 そのときの私には、彼が東京に戻ってきたことを喜ぶ気持ちも、家族と同居することを恨む気持ちもありませんでした。...
神奈川県の公立高校から、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、丸の内の大手人材会社に勤める絵理奈(30)。周りの友人たちは“恋愛対象になるのは最低でも早慶レベル"と口を揃え、その言葉を証明するかのように42歳の「元」慶應ボーイ・芹沢やコスパ重視の一橋卒・淳一郎など様々な学歴の男性とのデートを試みる。 その中でも東工大卒の健二の誠実さに惹かれ付き合うが、女心が分からない彼に我慢ができず別れてしまう。その後京大...
『帝国ホテル』のロビーに行って、2人で本館中2階『レ セゾン』の個室で食事することにしました。 お店に着いたのは、ちょうど夕方と夜が交替するような時刻で、私がいちばん好きな時間でした。それを話したら、「こういう時間は、逢魔時(おうまがとき)と言って、交通事故がいちばん多い時間なのよ」なんて久美子が言いました。 「では私がいま会っているのが、魔物ってこと?」と言ってみました。彼女は学生時代から、すぐに...
「家を売って、妻と子を連れて東京へやって来た。その腰と肝の据わり方に、改めて『彼しかいない』と思ったんだ」『帝国ホテル 東京』総料理長・田中健一郎氏がつぶやいた言葉だ。 同ホテル『レ セゾン』リニューアルに際し、小林哲也社長と田中氏が出逢ったのが、シャンパーニュ地方の三ツ星レストラン『ボワイエ・レ・レクイエール』でシェフを務めていたティエリー・ヴォワザン氏である。小林・田中両氏との幸福な遭遇を得て、6年半...