東京 西麻布「無機質な清潔感」をコンセプトにしている、『OHARA ET CIE(オオハラ エ シーアイイー)』。 エグゼクティブシェフの大原正彦氏による、繊細なフレンチ料理が堪能できるレストランだ。 同氏のチーズタルトは、手土産としてはもちろん、ぜひ自分へのご褒美としても活用頂きたい。...
西麻布のど真ん中にもサプライズを仕掛けるにはピッタリのレストランがある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりとプライベート感が感じ...
貴志が予約してくれた西麻布『エゴジーヌ』。 亜希がわざと5分遅れて店に入ると、すでにカウンターに懐かしい背中が座っているのが見えた。 そのビジュアルは思いがけず切ないような甘酸っぱい記憶を呼び起こし、亜希はそんな自分に戸惑ってしまう。 「久しぶり!」 余計な残像を振り払うように亜希は貴志の背中をぽん、と叩き、少しだけ距離をあけて右隣に座った。 「おお、亜希。元気そうだな、変わってない」 そう...
西麻布のど真ん中でサプライズを仕掛けたい時にピッタリの店がある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりとプライベ...
西麻布のど真ん中にもサプライズを仕掛けるにはピッタリのレストランがある。「egoist(わがまま)× cuisine(台所)」をコンセプトにしたレストラン『エゴジーヌ』は、フレンチを中心に和や伊のテイストを加え、ジャンルにとらわれない料理を提供してくれる。 料理はコースのみ。厳選した旬の食材を使い、シェフのオリジナリティ溢れる料理を少量多皿全10品と満足度の高い構成だ。 十分な席幅があり、ゆったりと...
誕生日が、いつからこんなにも焦燥感に駆りたてられる日になってしまったのだろう。 誕生日前日、そんな言いようのない不安を紛らわすように、真理子は女友達の恵子とザ・リッツ・カールトン東京の『アジュールフォーティーファイブ』で食事をしていた。 明日、7月7日でついに真理子は41歳になるのだ。 弁護士をしている恵子とは、御三家と呼ばれる女子校時代からの同級生だ。 高校時代の友人たちは、それぞれが有名大学を卒業し...
第一希望の会社に就職し、新人研修の最終日となった今日。 ミキは一度家に戻り、着替えることにした。夜は六本木の『アジュール フォーティーファイブ』で、彼氏の健斗と約束がある。研修最終日、ミキは迷うことなく同期と飲むことよりも彼氏に会うことを選んだのだ。 ーようやく真っ黒なスーツとさよならできる……! 研修中、新人はまだ就活時のスーツを着ることが暗黙のルールになっている。その反動で、今日は真っ白なワンピースを手に...
「あー、人混みすごかったね。さて、お昼作ろ。健ちゃん、冷凍庫のイカ出してくれる?」 おっけー、と夫は慣れた調子で答える。結婚して2年、学生時代からの付き合いも入れたら7年。息は合っていると思う。 私はホットヨガ、夫はジム。その後近くのスーパーで待ち合わせ1週間分の買い物をし、正午に帰宅して一緒に昼食をとる。土曜日のルーティーンだ。 パスタを茹で、隣のコンロでイカとトマトソースを合わせる。そ...
「柊木美雪さん。僕と結婚してください」 恋人の黒川高貴が、恥ずかしそうにバラの花束を差し出しながらそう言った時。私は胸に突き上げてくる感情を抑えきれず、目から涙が溢れそうになった。 「綺麗な花束、ありがとう…。こちらこそ、よろしくお願いします…!」 「よかった…」 緊張で強ばっていた高貴の顔が途端にくしゃくしゃになり、彼はまるで子犬のように笑った。顔中に皺ができて目が極端に細くなる、...
ー1年後ー 「おーい、朋美、美優、用意できた?」 「はーい!!」 今日は、美優の10歳の誕生日。EMPORIO ARMANIのキッズラインでリョウが一目惚れした、シンプルだが袖と襟に遊び心のあるドレスに身を包んだ美優は、もう一端のレディだ。 『アジュール フォーティー ファイブ/ザ・リッツ・カールトン東京』の店内でも一際輝きを放っている、と親バカなのは承知で目を細めてしまう。...
そして、その日はやってきた。 ザ・リッツ・カールトン・東京の『アジュール フォーティーファイブ』に、ショーンは約束の時間になっても現れなかったのだ。 やっと電話がきたのは、待ち合わせから1時間も過ぎた頃。 「悪かった、本当に。NY市場がー。」 「ねえ、…誕生日よ、今日。」 それなのに、テーブルの向こうには誰も座っていない。私はスマホに向かって、低い声を絞り出す。 普段忙しくて...
ミシュランの星を3年連続で獲得しているモダンフレンチレストラン『アジュール フォーティーファイブ』。 パティシエ経験もある料理長・宮崎慎太郎氏の繊細かつバランスの優れた味付けは、舌の肥えた人たちをも唸らせるほど。果実のソースも巧妙に取り入れた料理が大絶賛されている。 そして忘れてはならないのが、抜群の景観。東京タワーを眼前に、美しいスカイラインや東京湾まで一望することができる。 絶景デートスポ...
「麻里ちゃん...、来てくれてありがとう」 麻里の姿を見ると、優樹はホッとしたように微笑んだ。 麻里が一目惚れした、少し自信なさげな、控えめで優しい笑顔。この数日間さんざん悩んだ結果、麻里は優樹に指定されたリッツカールトン東京内のフレンチレストラン『Azure45』にやってきた。 45階から眺めるクリスマス・イブの夜景は、圧倒的にロマンチックだ。目の前の東京タワーが、まるで温かい火を灯した...
街場のフランス料理店からホテルのメインダイニングの料理長に就任。その翌年には、見事ミシュランの星を獲得した宮崎慎太郎シェフ。パティシエ出身ならではの細やかな盛り付けの美しさと繊細な味わいに定評のある彼の、新たなシグネチャーディッシュがご覧の皿だ。 「鮑のアンクルート」(単品¥6,000)は1個500g前後の鮑を丸ごとパイに包んで焼き上げる豪快さながら、仕上がりはモダン。クラシックな料理ながら、鮑は昆布や日...
幸夫が予約していたのはミッドタウンにある、ザ・リッツカールトン東京45階の『アジュール フォーティーファイブ』。 今日のあゆみはいつも以上にメイクとファッションに力を入れて、45階へ向かうためのエレベーターに乗り込んだ。 エレベーターに乗る前、化粧室に立ち寄りいつも持ち歩いているシャネルのカブキブラシにパウダーをとり、丁寧に顔にのせた。だが、どんなにしっかりメイクをなおしても、一度宿した不安は隠...
料理長のポストに招かれ、1年半でミシュラン一ツ星を獲得。今乗りに乗っている宮崎慎太郎氏が、就任間もない頃から使い続けているのが、バザス牛、そしてボルドー生まれの仔牛、ヴォースーラメールだ。 “ヴォー”は「仔牛(veau)」、“メール”は「母(mere)」。直訳すると「母の下の仔牛」。つまり、母牛の元で完全に母乳のみで育った仔牛、というネーミング。生後3ヵ月ほどのその肉は、驚くほどにデリケートかつミルキー。...
料理長・宮崎慎太郎氏のスペシャリテとなりつつある肉料理に、フランス産乳飲み仔牛「ヴォースーラメール」のロースト、という一品がある。ボルドー生まれでミルクの香りが漂うほどの非常にデリケートな肉を、ごく軽い火入れでロゼ色に仕上げて、ミルクの泡や季節の野菜などを添えた美しい主菜だ。 丸の内『オー・グー・ドゥ・ジュール ヌーヴェルエール』のシェフを開店から7年務めた後、2014年5月末、こちらの料理長に就任。着々...
港区で咲き、港区だけで愛でられる薔薇。それが『ル・スプートニク』の、今やシグネチャーディッシュとなった「フォアグラ・ビーツ・薔薇」だ。 まだ食したことがない人でも、その強烈なビジュアルには目を奪われることだろう。 テーブルに運ばれてきた瞬間、この繊細な美しさに歓声をあげるか、あるいは息を呑むかの二択。...
『ル スプートニク』の席に案内されると、和也はすでに席に着いていた。 夜の街でしか顔を合わせていない彼と真っ昼間に対面するのは気恥ずかしい気もするが、ゆったりと温かみのあるテーブル席は、そんな緊張を少しずつ解いてくれる。 「とりあえず、コース頼んであるから。苦手なモノがあれば言って」 和也は言葉少なげだが、不思議なくらいにこれまでの嫌味な印象はなく、スマートに食事を始めた。旬の食材がふんだんに使われたコース料...
そして迎える、3回目のデート。彼は六本木の『ル スプートニク』を予約してくれました。 選ぶ街に一貫性がないあたり、頑張ってお店探しをした若者であることが伺いしれますよね。 お互いのお気に入りのワイン話に花が咲き、酔いも深まってきた頃。彼がおもむろに提案してきました。 「俺の家に、とっておきのワインがあるんだ。一杯だけ飲んでみる?」 家に行ったらそれでだけでは済まないだろうと思いました...
世界初の無人人工衛星「スプートニク」が店名の由来だから、というわけではないだろうが、2年前、彗星の如く六本木に登場し、瞬く間に人気店へと上り詰めた『ル・スプートニク』。 フランス料理の伝統を重んじつつ、食後の印象はあくまで軽やかな皿で構成されるコースの内容を知るのは、シェフ・高橋雄二郎氏のみ。素材やキーワードを記した紙すら登場しない。いわば、美味なるミステリーツアーだ。 写真は「蝦夷鹿のシンシンのロ...
「初めまして、綾乃です。」 「はじめまして、美穂です。」 美奈子の友達だと言う二人は、名乗ると同時に凛子の頭の先から足下まで舐めまわすように見てくる。 昔の凛子がそうだったように、彼女たちは他人を持ち物でしか測ることができないようだ。 二人の視線が突き刺さり、こんな場所に来てしまったことを凛子は早々に後悔した。 「はじめまして、凛子です。」 二人とも、凛子と同じ30歳前後に見...
デート当日、5分ほど遅れて亜希子はやってきた。薄いグレーのガウン型のコートに白のスキニージーンズ。鞄はくすみがかったブルーのロエベのパズルバッグ。この間のコンサバな雰囲気と違い、今日は少しモードな感じだ。亜希子の見せる二面性に、また少しドキリとした。 店までの間、亜希子から香るローズの匂いが思わずひき寄せられる。 「大輔君、久しぶりだね。」 亜希子は、女神のような笑みでにっこり微笑んだ。お...
そもそもフランスで修業した髙橋氏、刻々と多様化していくフランス料理の現場を目の当たりにし、「このままではいけない」と強く危機感を持ったそう。初期における日本のフランス料理は、フランスのフランス料理を覚えて帰って日本で作る。それがフランス料理の紹介であった。 しかし“攻めるフランス料理”に触れた髙橋氏は、技術と知識をベースにし、そのうえで手に入れた自由闊達さでスタイルを築きあげつつある。...
六本木交差点にほど近い外苑東通り沿いにオープンして12年になる『オランジェ』は、気軽に立ち寄れるお酒が豊富なビストロだ。 本棚を内装のアクセントとした店内はスタイリッシュな大人のラウンジといったムードでデートにも最適。 カウンター席でさくっと飲むも良し、スパイスを効かせた料理や名物のローストビーフを目当てに、テーブルでしっかりディナーを楽しむのもよし。...
「本当に大丈夫ですか?」 ここは東京ミッドタウンにあるレストラン『orange』。目の前には結菜と藍が座り、先ほどから不安そうな表情で私の顔を覗き込んでいる。 15分ほど前、通行人の女が突然ぶつかってきて、私は足を痛めてしまった。 急いで結菜が近くの薬局に走ってくれて、ミッドタウンで応急手当をしてから今に至っている。 「もう大丈夫だよ。ありがとう」 足はじんじんと痛いが、笑顔を作ってお礼を言う。す...
六本木ミッドタウン『オランジェ』にたどり着いた私は、はやる気持ちを押し殺して足を止めた。 ここに来るタクシーの中で何度も繰り返したことだが、念のため再度確認をしなければならない。 私はいそいそとバッグから手鏡を取り出し、もう一度、入念なチェックを行った。 くっきりとした線を描く二重瞼の目の下が、黒くなってはいないか。 シュッと美しく通った鼻のてっぺんが、テカってはいないか。 −...
◆ 杏奈と出会った、その週末。 買い物がてらに行った東京ミッドタウンで、僕は信じられない光景を目の当たりにした。 『オランジェ』前あたりで、一際目を引く女の子が歩いていた。僕はすぐに杏奈だと気がつき、大きな声で「あんな〜」と呼ぼうとしたが、その背後に、一人の男性がいることに気がついた。 杏奈は笑顔で一生懸命話しかけているものの、その男性はどこか仏頂面で、しかも早足で歩いている。 ...
あなたの遊び方、間違っていないだろうか? 大人になり、ある程度の経済力を手にすると、遊び方の流儀が問われるようになる。 酸いも甘いも経験し、東京で遊び尽くした港区民たちの、次なる遊び方。 彼らの最新事情を、飲食店経営者であり港区おじさんジュニアと呼ばれる剛(32歳)が探っていく。 これまでに、パーティールームで興じるトランプの楽しさや、タクシー代は渡さない新ルール、世界中どこでも通じるネ...
「会社から近い六本木は、仕事終わりに来ることが多いですね。よく行くのは東京ミッドタウンの『orange』。夜遅くまで営業しているので、2次会で行くことも多いお店です。女子会にもおすすめ」...
◆ 「ねぇ、慎吾。最近どうなの?」 目の前の美穂はまだ不機嫌そうだった。マリエから、 「美穂には、今夜会ったこと内緒ね。密会の方が楽しいでしょ?」 と言われていた。美穂とは昔からの付き合いだし、昨夜マリエに会ったことを言いたかった。だけど、マリエとの約束だ。やっぱり言うのはやめておこう。 「最近仕事が忙しくて。東京って家賃高いし、働いたお金が全部家賃に消えていくけどね。美穂は?...
ロゼの果実味が鴨の旨みを最大限に引き立てる モエ・エ・シャンドンをフルラインナップで用意する六本木のシャンパンビストロ『オランジェ』は、特にモ工好きには堪らない一軒。その厨房を取り仕切る三浦和樹シェフが「口ゼ アシペリアル」とのマリアージュにと薦めてくれたのは「鴨のコンフィ」だ。 「低温の泌で煮ることで、肉の旨みをギュッと凝縮させることができます。ロゼならではの旨みと響きあうはずですよ」果実味溢れる...
シャンパンビストロとして、ミッドタウンの一角に店を構え、明るい時間からシャンパンを楽しむゲストも、ちらほら。ここは1階に面しているためテラス席を希望するゲストも多いが、基本的に予約は受けていない。ただし直前であれば、電話で席をキープしておいてくれるというサービスも。 そしてオープン時から揺るぎない人気を持つメニューが、店名の由来であるオレンジを使った、ミモザと1日50皿出ることもあるというフレンチフライと...
フレンチなのにカジュアルに使える、大人だったらそんな隠れ家を一つは知っておきたいもの。西麻布だったらまず、ここを抑えよう。 星条旗通りの裏通りに誕生したフランス料理店『FRENCH MONSTAR』。グランメゾンでも、ビストロでも、ワインバーでもない、自宅に友を招き入れるような“ターブル・ドート”でもてなす。 扉を開けると、カウンター席に囲まれたキッチンがあり、シェフからはすべての客席が見渡せるようになっている。...
星条旗通りの裏通りに誕生したのは、『ひらまつ』出身の錦織宏尚氏による大人が集う一軒。 グランメゾンでも、ビストロでも、ワインバーでもない、自宅に友を招き入れるような“ターブル・ドート”でもてなす。 スペシャリテに欠かせない食材は、錦織氏の故郷である徳島で、飼料にすだちを加えて育てた「すだち牛」。 ローストと好相性の「シャンベルタン・ドメーヌ・アルマン・ルソー・ ペール・エ・フィス2008」など、ブルゴーニュを中心...
昨秋、西麻布の裏通りに誕生したフランス料理店。扉を開けると、カウンター席に囲まれたキッチンがあり、シェフからはすべての客席が見渡せるようになっている。...
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。食っちゃ寝の毎日で正月は、ほぼ終了した大槻です。今年も何とぞごひいきに。 と言うことで、新年一発目。頭を飾るのに相応しい、新店を紹介します。それが『フレンチ・モンスター』。...
「それで......優樹くんは無事その女と別れて、晴れて麻里と付き合うことになったの?本当に大丈夫なのぉ?」 一連の流れを報告したのち、みゆきは顔を歪ませて言った。 爽やかな秋晴れが心地良い今日の休日は、7月に東京ミッドタウンオープンしたばかりの『Artisan de la Truffe Paris』のテラス席に集合していた。...
「フランスから初上陸したトリュフ専門店を予約したよ」と言われたら、そのデートへの期待は一気に高まるだろう。『アルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ』は、パリに本店を構え、豊かな土壌で育った仏産のトリュフをおしげもなく使用する人気店。 高級食材の代名詞といえるトリュフをカジュアルな価格で楽しむことがコンセプトというから、男性の財布には嬉しい限りだ。 日本店で腕を振るう佐藤茂樹氏は、『オテル・ドゥ・ミクニ』で10年、その後...
パリの観光名所のひとつである『ベー・アッシュ・ヴェー(BHV)』内に本店を構える『Artisan de la Truffe Paris』が日本に初上陸! パリ本店と同じく、オーガニックにこだわったフランス産の高品質トリュフを贅沢に使用した料理を提供。...
「ねえ、優香。ちょっといいかな?」 『グリル アンド ワイン ジーニーズ トーキョー』を出た直後、敦史と共に歩き出した私を杏がふいに呼び止めた。 ただならぬ気配を感じ、私は敦史に「先に行ってて」と声をかける。 彼が気を利かせ「エントランスにいる」とその場を去ると、杏は私の腕をとり、真剣な眼差しでこう尋ねたのだ。 「ねぇ優香…もしかして、まだ入江さんと続いてるの?」 「…え?そんなわけないじゃない」...
「あ、杏が来た!」 約束の土曜日。 指定された時間に『グリル アンド ワイン ジーニーズ トーキョー』へ向かうと、敦史と優香はすでに着席していた。 「ここに座って」と優香に促されるまま、空けておいてくれたらしい彼女の隣の席に座る。 ...なんだか、完全に立場を奪われた気がする。なんて思うのは、私の被害妄想だろうか。 あの日までは、優香を敦史に引きあわせるまでは、私と優香の立ち位置は逆だったはずなの...
「玲奈ちゃんって、本当にかわいいね。清楚系美女って感じだ」 軽い気持ちで参加した『GENIES TOKYO』での食事会だったが、玲奈は早々に切り上げたくてたまらなかった。 男性陣たちは、ITベンチャーの経営者仲間らしい。玲奈の向かいには、ペラペラの褒め言葉ばかり口にする軽薄そうな男。そして隣には、いま勢いのあるIT会社の社長だというが、不愛想に黙々と食事を口に運ぶばかりで、こちらに気を遣う様子は...
冬期休暇の帰省直前、りか子が俺の目を見つめて「両親に挨拶を」と口にした瞬間、とっさに返した言葉が彼女を傷つけたことは間違いない。 俺が「面倒だから」と言ったとき、りか子はぐっと下唇を噛んでいた。 出会った頃は、不機嫌になると下唇を噛むりか子のことを、あんなに愛しいと思っていたはずなのに。今や「煩わしい」とすら感じてしまう。 それ以来、なるべくりか子と顔を合わせないよう予定を詰め込んでいる。...
赤といえば「活力・情熱・興奮」といった強いエネルギーをイメージする色。まさに、六本木的な色であり、闘牛よろしく、赤の元では心を静かに……なんて、到底無理な話。 『東京ミッドタウン』の中でも、異彩を放つ『GENIE'S TOKYO』はエントランスから、赤に導かれる、まさにお食事会向けのレストランだ。...
毎年大人気を博している『GENIE’S TOKYO』のテラスBBQが今年も帰ってきた! 9/30(日)までの期間限定で、恒例のバーベキュープラン「GENIE’S TOKYO 真夏のBBQ 2018」を絶賛展開中。 上質な肉やシーフードのグリルをはじめ、フレンチテイストを効かせたメニューと、お馴染みとなったシャンドンのフリーフローも健在! この夏も、都会のど真ん中の開放的なテラスで楽しめる贅沢B...
店名:GRILL&WINE GENIE’S TOKYO 住所:港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン プラザ 1F 営業時間: 【月曜~水曜・日曜】 ランチ:11:00~15:00(L.O.14:00) ディナー:17:00~24:00(L.O.23:00) 【木曜~土曜】 ランチ:11:00~15:00(L.O.14:00) ディナー:17:00~28:00(L.O.27:00) HP:htt...
コース名:GENIE'S TOKYOノエルコース 場所:GRILL & WINE GENIE'S TOKYO(港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン プラザ1F) 提供期間:12/1(金)~12/25(月) 提供時間: 【月曜~水曜・日曜】 ランチ:11:00~15:00 (L.O.14:00) ディナー:17:00~24:00(L.O.23:00) 【木曜~土曜】 ランチ:11:00~15:00...
「げっ...じょ、冗談でしょ...」 今夜は東京ミッドタウン内の『GRILL & WINE GENIE'S TOKYO』で、みゆきの会社の同僚から呼ばれた、いわば「アウェー」の食事会であるはずだった。 自分主催でない出会いの場は、新たな人脈が開拓される可能性が高い。そのため、麻里は普段よりもさらに臨戦態勢バッチリで試合に臨む。 しかし、店内に入ってソファ席に案内された途端、麻里はサッと全身...
30分もすると、たたみか掛けるようにバタバタと皆がやって来て、アリサさんは相変わらず他を圧倒するオーラを纏いながら、『グリル アンド ワイン ジーニーズトーキョー』に入ってきた。 アリサさんが来ると、その場の空気が一瞬で変わる。 うまく表現できないけれど、美人とかそんな安易な言葉では収まらないような、もっと根本から人を惹きつける魅力があるのだ。 「アリサ、今日は可愛い子連れてきたね。」...
プラン名:GENIE'S TOKYO Summer French Grill(ジーニーズ トウキョウ サマーフレンチグリル) 期間:6/29(木)~9/30(土) 詳細: ・バリュープラン 7,500円(税込) ・ラグジュアリープラン 9,000円(税込) ・プレミアムグリルプラン 12,000円(税込) ※フリードリンクは各2時間制(L.O.30分前・オプションで延長可)...
「若い女と飲みたいなら、キャバクラに行けっつーの!」 深夜の六本木。夜を愉しむ男女が集うミッドタウンの『GRILL&WINE GENIE’S TOKYO』のソファ席で、涼子の無遠慮な叫びが響いた。 「お前さ、飲み過ぎ。」 涼子に「ボリュームを落とせ」と合図しながら、仕事終わりに合流した大学同期のマモルが、また赤ワインを飲み干そうとする涼子を呆れ顔で制する。 「だって、飲まなきゃやって...
派手過ぎないけど、ハロウィンらしいトリックが効いたメニューを、ヴーヴ・クリコ“イエローラベル”とともに楽しめるディナーデートはいかが? 本日10/10(月・祝)から10/31(月)まで、『GRILL&WINE GENIE‘S TOKYO(グリル&ワイン ジーニーズトーキョー)』にて、黄色のラベルでお馴染みのシャンパンブランド「ヴーヴ・クリコ」とコラボしたハロウィンディナー「GENIE’S TOKYO Ye...
イベント名:ルイナールテラス 開催期間:11/15(水)まで 会場:六本木テラスフィリップ・ミル(港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガーデンテラス 4F) 営業時間:【ランチ】11:00~15:30(L.O.14:00) 【ディナー】17:30~23:00(L.O.21:00) 電話番号:03-5413-3282(受付時間 10:00~23:00) URL:www.hiramatsurestaurant.j...
こんにちは。大手町の総合商社に勤務しております、加奈子(27)と申します。 職種は、一般事務。近い将来結婚したら、寿退社するつもりです。 “女は、男と子どもを支えるために在れ。” 古い考えとおっしゃるかもしれませんが、まさにこの価値観を体現する家で育てられた私には、このような人生こそ、女としての成功に他なりません。 3年間お付き合いしている亮君も、私と同意見です。 彼は、外資系証券会社の営業マンと...
ニューオープン、日本初上陸、シャンパン……これらのキーワードにアガらない女性はいない。そして、予約した男性のリサーチ力とセンスに評価もグッとアガるはず。 さらに、新店なら誰かと訪問済み、なんて可能性が低いのでふたりの特別な夜にぴったりだ。今回は今六本木で話題騒然の「六本木テラス フィリップ・ミル」をセレクト。 若干38歳にして国家最優秀賞を受賞し、フランスはシャンパーニュ地方で二ツ星に輝くレストラン...
ミシュラン2つ星を獲得したシェフと提携し、今年3月にオープンした『六本木テラス フィリップ・ミル』は昼下がりのマダムで溢れていた。 有希は、眺めの良い窓際の席に通された。 「有希さん、久しぶり。」 先に到着していた康孝が緊張した笑顔で出迎えてくれた。 「私ひらまつ系のレストランすごく好きで。このお店は、フィリップ・ミルとの提携1号店なんですよね。前回のパーティーの会場も系列店だったんです...
「祐也に話したら自分も来たいって言って聞かなくて。大丈夫だよね?」 真紀に尋ねられ、春香は仕方なく頷く。 4人は、まずランチを済ませてから展示を見ることにして、国立新美術館内のレストラン『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』に入った。 「わあ、美術館の中にこんな素敵なお店があるんだぁ…」 憂鬱だった気分も忘れ、開放感のあるレストランスペースをキョロキョロと見回す春香を、慶一郎が嬉しそうに見つめてい...
前回までのあらすじ 結婚後、子どもを持たない生活を選んだ太一と愛子。結婚前と同様に時間とお金を自由に使い、お互いを尊重し干渉しない暮らしに満足している2人。 夫・太一の浮気に勘づいた愛子は、6年振りに偶然再会した昔の恋人・寛と2回目のデートに出かけた。一夜を共にする気でいた愛子だったが、寛には全くその気はなく、自信を喪失。太一の浮気相手・葵は、太一に本気になり始め、愛子に対する嫉妬を膨らませていた…。 東京DIN...
「焼かれる前の塊の状態を見ながら、スタッフと相談してどれを食べるか決めるスタイルも素敵なステーキ店。 グリルされた表面のカリッとした香ばしさと、赤身のジューシーさのコントラストは絶妙。サイドのポテトも絶品です。しっかりお肉を食べたい日に。」 ■店舗概要 住所:港区六本木7-10-2 三河屋伊藤ビル 2F TEL:03-3405-7478...
「夢中でいてくれる相手なら、出会った当初ほどにはカッコつける必要がないかな、と考えて、カジュアルでくつろぎ感のあるステーキ店を選びました。距離感が近くなる店だと思います」...
焦げたように真っ黒な焼き上がりは、初めて見た時はショックなほどだが、カットしてみると中は真っ赤。すぐに湧き出る肉汁が断面を艶やかに覆う。表面はカリッカリで、内側はしっとり、旨みは特濃。これが茂野氏の焼く『ル・セヴェロ』仕込みのステーキだ。 O「本場のフレンチ・ビストロで、ご飯が美味しくてほどよくくだけた雰囲気なので初対面でも打ち解けやすいはず。」...
ワインにも大きな動きがあった。1998年の〝赤ワインブーム〟だ。赤ワインに含まれるポリフェノールがコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防に役立つとあって猫も杓子も、の反響ぶり。 この期を見計らうように、個性派ワインバーがオープン。中でも六本木『祥瑞』や銀座『オザミ デ ヴァン』、『ヴァン ピックル』などは、まさに肉とワインが売り。双方の仲を取りもつキューピッド的役割を果たしたといってもいいだろう。 ...
今年のベストレストランだったねと同じ感想を口にするだろう肉の名店がこちらの『祥瑞』。 肉本来の旨みと弾力を味わってもらうため、赤身にこだわったステーキを提供。食べ手が好みのグラムを選ぶ方式。表面はジューシーに中身はレアのステーキは、噛めば噛むほどにコクと旨みがにじみ出てくる。 お肉にピッタリなワインも充実しており、フランス産を中心に約200種類を用意。東京ミッドタウンの近くなので、食事の後にイルミネ...
女の子とのデートも、家の近くが多いですね。あわよくばの下心は勿論、乃木坂、表参道、麻布十番も徒歩15分圏内ですから、うまくて洒落たお店もたくさんあります。デイリー使いで気に入ってるのは、『うしごろ』、『祥瑞』、『串右エ門』、『GORI』あたりでしょうか。まだまだ食欲旺盛なんで、肉に偏りがちですが・・ 夜の街ですから、しっぽりしたいときにお誂え向きなバーもたくさんあります。”わかってる男“かどうかの踏み...
その豊かな味わいから近年人気沸騰中の北海道産のいけだ牛。多めの油を使ってフライパンで短時間で焼き上げるため、表面はパリっと、中は肉の旨みがぎゅっと詰まったジューシーな食感に。 場所柄、外国人客も多く、歴史を感じさせる内装とも相まって、パリのビストロさながらのムードが味わえるのも魅力だ。 雰囲気がいいので、松浦さんは女子会で訪れることも多いという。...
お肉が好きなので、六本木の『祥瑞』がお気に入りです。肉が食べたい!って時にはつい足が向きます。...
【肉選び】 以前は徳島のすだち牛と岩手の短角牛を使っていたが、どちらも手に入りにくくなったので、今年2月からは熊本あか牛を使用。肉質がより細やかな2歳以下のものを選ぶ。酸があるものの方が熟成に向くが、最終的には脂の状態などを手で確かめて決める。北海道池田町でワインの搾りかすを食べて育ったいけだ牛など、新しい肉の使用も検討中焦げたように真っ黒な焼き上がりは、初めて見た時はショックなほどだが、カットしてみると中は真...
フラッと入った二軒目で、お気に入りの料理に出合うのは幸せだ。 西麻布の交差点から少し離れた場所にある『Lis』には、金曜の夜を締めくくる、温かな一品がある。 このビストロがあるのは六本木通り沿い。 西麻布とはいえ、深夜ともなると灯りは消え、人通りがグッと減る一角だ。 そんな立地で、さらに地下にあるから正に隠れ家。 室内のサイズ感もしっぽり気分にベストで、6席しかないカウンターがふたりの特等席だ。...
階段を下りて地下1階の店に入ると、そこは西麻布のど真ん中とは思えない柔らかな空気が流れる小体なワインビストロ。 メニューボードにはフランスの田舎料理が書かれ、それらは主に1000円以下でノーチャージという良心価格も嬉しい。 計15席を店主の堀川裕治さんがひとりで切り盛りするここ『Lis』は、ネットでの情報も少なく、メディアに載せることが常連のひとり客たちに申し訳なくなる穴場である。...
今宵、速水氏が訪れたのは西麻布にひっそり佇む良質ビストロ。西麻布というと、何もかも他のエリアより、お高め、と思いがちだが、こちらはそんな雰囲気は皆無! そして、まるで自宅のような居心地の良さに常連が多数。そんな、止まり木のようなビストロ、速水さん、いかがですか?階段を下りて地下1階の店に入ると、そこは西麻布のど真ん中とは思えない柔らかな空気が流れる小体なワインビストロ。 メニューボードにはフランスの田舎料...
キラキラした六本木には珍しい、小ぢんまりとして落ち着くフレンチですねそしてその丁寧な料理はワインを誘うものばかり。例えばたっぷり入ったブルーチーズの冷製スープは、黒胡椒がいいアクセントで〝飲むつまみ〞といった味わい。 赤白スパークリングはすべてグラスでの用意もあるので、料理に合わせ変える人もいれば、ひとりでボトル1本を飲みきる常連もいるそう。 「酔っ払うと長居されるから、回転が悪い(笑)」と店主の河野さんでも長くいたく...
日本のデザイン界を牽引してきたアートディレクター長友啓典氏は相当のグルマン。美食仲間には、小山薫堂氏、糸井重里氏、伊集院静氏など錚々たるメンバーが名を連ねる。今回紹介の『徳』『香妃園』も長友氏の行きつけだ。黒田征太郎氏とともに六本木に事務所「K2」を構えたのは1969年、この街を半世紀近く見つめてきた氏だから知っている美味しい遊び方。 「事務所設立当時は、お店といえば、砂場、中国飯店くらいしかなくて、80年代になっておしゃれ...
ワイン好きな彼女に最高のディナーをプレゼントできる店がこちら。彼女にぴったりの1本が必ず見つかる。 金融マンとして世界各地を食べ歩いたオーナーが厳選した、フランス産ワインが豊富に揃い、かつグラスが¥1,000前後と価格もお手頃なので、いろいろと飲み比べしてみるのも楽しそう。 料理はアラカルトが中心で、契約農家から仕入れる野菜や鮮度にこだわった肉や魚を使った創造性の高いメニューが並ぶ。落ち着いた雰囲気の店内もデートに最適だ。...
そんな想い出に浸っていたときのこと。友人から深夜の西麻布で旨いスープを飲んだ、という連絡が。「それ、何?」と聞くと、なんとその「スープドガルビュ」だというじゃありませんか。そこで、上記のようなエピソードを話したところ、なんとそのお店のシェフは『コムアラメゾン』で修業をし、その味を伝承してもらった方だと。 「これはデスティニー!」とばかりに早速、そのお店を訪れました。...
フレンチと江戸前寿司のフュージョンという斬新なメニューも、シェフの積み重ねられた料理哲学から生まれた至高の組み合わせなのだ。さらに、ショーウインドウを模したファッショナブルなインテリアや、専属パティシエによる35種の手作りスイーツなど、すべてにおいてオーバークオリティの『グロリアス六本木』。それが実現できるのも、実は同社の主体が総合婚礼事業だからこそ。 女子的なハレの日を最上のサービスでもてなせる=対デート用としても非常に効...
西麻布では珍しく、薄暗くないレストラン『Takumi』で会食相手を待っていたとき、その男は入ってきた。...
西麻布の交差点からすぐ。路地を入った場所に、そのレストランはある。 印象的な外壁は周囲の建物とは一線を画し、存在感を放つ。...
西麻布にひっそりとフランス料理店が誕生した。オーナーシェフ・大槻卓伺氏は、1998年生まれ。マルセイユ『ル プティ ニース』、パリ『ジョンフランソワピエージュ』など計5軒の星付きで約3年にわたり研鑽を積み、独立。日本での経験は一切ない。 東京の食通たちが、すぐさま話題にするであろうレベルの高さに間違いはないが、料理を取り巻くプレゼンテーションが実にユニークだ。...